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伝えるのって難しい。
しおりを挟むリズ「え?」
ロディ「俺たちがなんのために生まれて、何をしたらいいのかがわからなイ。」
リズ「自由にすればいいんじゃないの?」
自分のしたいことをする。
それだけでいいと思った。
長老「ロボットは・・・何かしらの使命を持って生まれる。作業の為や、運搬の為、身の回りの・・・世話だったり。」
ロディ「でモ・・・ここは機械がいっぱいあル。仕事・・・なイ。」
確かにビートも私のお世話ロボットとして側にいてくれていた。
ロボットは・・・パーツ交換をすれば完全に壊れることなくしばらくは動き続けれる。
パーツ交換をして長く生きてきたロボットたちに対して、新しく生まれてきたロボットには仕事がなかった。
使命は与えられるものの、その仕事自体が無く・・・ただ毎日ウロウロしてるだけのロボットが結構な数いるらしい。
そのロボットたちは使命を全うすることなく壊れていく運命だ。
リズ「この国を出ればいいんだろうけど・・・人間に嫌われてるから出れない。かといってここに居続けても仕事が無い。」
ロディ「そういうこト。」
リズ「だから私が・・・カイルさまやみんなにロボットは大丈夫って伝えなきゃならないんだ・・・。あの事件は・・・ロボットのせいで起こったんじゃないって・・・伝えないと・・・。」
二つの国はお互い、話をすることもできない状態だ。
その二つの国の間に流れてる『事件』という溝を・・・私が『橋』となって誤解を解く。
それが私がここに来た『使命』だった。
リズ「・・・わかった。長老、私がちゃんとカイルさまたちに伝えますから。」
長老「頼む・・・。」
リズ「あと・・一つ聞いてもいいですか?」
長老「なんだ・・?」
リズ「私と同じ世界から一緒にロボットが来たと思うんです。でもはぐれちゃったみたいで・・・知りませんか?」
この機械の国に入ってから、私はビートの姿を目で探した。
もし、ビートが人間に見つかってたらきっと大騒ぎになってたハズだ。
でも人間の国では騒ぎは起こってない。
ならこの機械の国に避難してるかと思った。
長老「ロボットの数は・・・ここ数年・・・増えてはいないが・・・。」
リズ「そうですか・・・。じゃあもしここにビートが来たら、リズが探してると伝えてもらえますか?」
長老「わかった・・・。」
私とロディは長老がいた建物を出た。
また歩いて機械の国の出入り口に向かう。
リズ「はぁー・・・ロディはビートのこと知らない?」
ロディ「しらなイ。そいつ、どんなやツ?」
リズ「えーっと・・・生意気で、口が悪いときがあって、世話焼きで・・・」
ロディ「・・・そいツ、ロボット?」
リズ「ふふ・・・でも可愛くって・・・私の一番の友達で家族なの。」
小さいときから一緒にいるビートは家族だ。
それはいつになってもどんなことがあっても変わらない。
ロディ「ふーン・・・・。」
リズ「ロディも友達だからね?」
ロディ「・・・うン。」
そんな話をしながら歩き進め、私はこの国に入ってきた場所についた。
この先は・・・一人で人間の国に帰らなければならない。
でも、道が分からない私はロディに大まかな道だけでも教えてもらおうと、彼を抱き上げた。
ロディ「!?」
リズ「ねぇ、ロディ、帰り道・・・だいたいでいいから教えてくれない?わかる?」
私の言葉に黙り込むロディ。
道がわからないのかと思って顔を覗き込んだ。
するとロディは・・・驚くべき言葉を言った。
ロディ「・・・俺も行ク!!」
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