お見合い相手はお医者さん!ゆっくり触れる指先は私を狂わせる。

すずなり。

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肺炎2。

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ピッ・・・ピッ・・・ピッ・・・




規則正しくなる機械音。

腕に違和感を感じた私は・・・目を開けた。




千冬「ん・・・・・。」




私の目に映った景色は病室だった。





千冬「あれ・・・なんで私ベッドに・・・。」




体を起こそうとしたとき、病室のドアが開く音が聞こえた。




ガラガラガラ・・・





秋也「!・・・起きたのか。」





入ってきたのは秋也さんだった。





千冬「私・・・なんで・・・・。」





そう聞くと、秋也さんは聴診器を取り出して、私の胸の音を聞き始めた。




秋也「廊下で倒れてた。熱出したみたいで・・・肺炎起こしてた。」

千冬「肺炎・・・。」




見上げると点滴の袋が3つほど見えた。




秋也「抗生剤とかの点滴。しばらくするからな。」

千冬「うー・・・。」





せっかく動けるようになったのに振り出しに戻ってしまった私。

仕方なくされるがままに寝ていると、病室のドアが開く音が聞こえた。




ガラガラガラ・・・




「あら、起きたの?調子はどう?」

千冬「!!」




入ってきたのは秋也さんと一緒にいた女医さんだった。




秋也「肺は大丈夫そうだ。あとは様子見でいいだろう。」

「抗生剤はあと何本か入れたほうがいいわね。」




女医さんも聴診器を取り出して私の胸にあててきた。

近くで見る女医さんは・・・とてもきれいな人で、モデルのようだった。





「秋也、点滴じゃなくて内服でいいわ。他に飲んでる薬はある?」

秋也「ある。あとで飲み合わせ調べる。」

「お願いね。さてと・・・。」




秋也さんと話が終わった女医さんは、私を見た。




「熱があるのにあんなとこで座ってちゃダメじゃない。」

千冬「・・・熱?」




何のことかわからなかった私は、聞き返した。



千冬「私・・・熱があったんですか・・・?」

「え?・・・まさか気づいてなかったの?」




驚いた女医さんは秋也さんを見た。




秋也「・・・たしか前も熱出したけど気づいてなかったな。」

「あー・・・熱に強いのか。」

千冬「?」




分からない会話がされてるなか、女医さんのポケットにささってる名札が目に入った。

『二階堂 春美』と・・・書かれてる。




千冬「え!?」




思わず大きな声を出してしまった私。

点滴の入ってない手で口を押えた。



春美「?・・・どうかした?」

千冬「・・・・いえ、名札が見えて・・。」




そう言うと、女医さんは名札を取り外して私に見えるようにしてくれた。



春美「『二階堂』よ。」

千冬「しゅ・・秋也さんの・・・・・」

春美「?・・・姉よ?」

千冬「!!・・・・あのっ・・お世話になってま・・・・」




体を起こして挨拶しようとすると、女医さんに体を押さえられ起き上がれなくされてしまった。




千冬「!!」

春美「ダメよ。横になってなさい。」

千冬「でも・・・っ。」

春美「あなたのことは秋也から聞いてる。だから・・・元気になったらご飯でも行きましょ?」





私を見る優しい眼差しは、秋也さんと全く同じだった。





千冬「・・・・はい。」




















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