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急変3。
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そう言うと、理事長はゆっくり話始めた。
理事長「・・・『笹倉先生の負担を軽くしてあげようと思ったのよ。だって・・・カモに医療費払われたら私が優雅に暮らせないじゃない。』・・・だそうよ。」
秋也「・・・はぁっ!?」
何が『負担を軽く』なんだよ。
そもそも天沢とはなんの関係も持ってない。
千冬以外の女なんか興味ないってのに・・・!
理事長「だから警察を呼んで引き渡したの。・・・これまで以上に八重樫さんのことは守ります。だから・・・」
秋也「・・・それは千冬が決めることです。」
千冬にとってこの病院が不安に思うなら転院するしかない。
患者が病院を選ぶんだから。
理事長「・・・そうね。目が覚めたら本人にも伝えますがあなたにも伝えさせてください。」
秋也「・・・・やめてください。」
理事長「本当に・・・申し訳ございませんでした・・・。」
頭を深く・・・深く下げる理事長。
俺はなんて答えたらいいか分からなかった。
秋也「・・・・・失礼します。」
理事長に背を向け、ICUに向かって歩きだした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーー
千冬が生死をさまよって1週間後・・・
医師「・・・まだ起きない?」
深夜にICUで千冬の様子を見ていた俺に、千冬の主治医が話しかけてきた。
秋也「もう起きてもいいんですけどね。」
そう答えると、主治医は千冬の様子を診始めた。
医師「・・・うん。」
千冬の手を握る主治医。
側にあった椅子に腰かけた。
医師「・・・僕が初めて千冬ちゃんを診たのって、彼女が8カ月の時だった。」
秋也「そんな小さいときから?」
医師「うん。生まれた病院で血液検査をしたみたいで・・・でも珍しい血液型だったからうちに転院してきたんだよ。」
秋也「あー・・なんか聞いたことがありますね。」
医師「誰の手にも負えなかった血液型に加えて、自分で血液を作れない病気・・・。恐々と治療を進めてた中で、僕に白羽の矢が立ったってわけ。」
千冬の主治医は『血液内科』の医師としては結構有名な人だ。
医師「僕が診始めたのは生後8か月からだから・・・千冬ちゃんが喋り始めたり・・・歩いたり・・・幼稚園に行って、小学生になって・・・・・・彼女の成長をずっと見てきた。」
秋也「『娘みたいなもの』って言ってましたもんね。」
医師「もちろん、彼氏ができた話も。・・・嬉しそうに話してくれたり、別れた時は涙を流してたっけな。」
千冬の頭を撫でながら話す主治医。
医師「笹倉先生が恋人だって聞いて・・・まぁ安心したよ。」
秋也「安心?」
医師「医者なら・・・千冬ちゃんを守れる。」
病気を抱えてる千冬。
何かあったときは・・・俺が対処できることは確かだ。
医師「今回のことは・・・許せることじゃない。でも、元凶は捕まった。」
秋也「はい・・・。」
医師「千冬ちゃんの命も・・・助かった。」
秋也「はい・・・。」
医師「千冬ちゃんをよろしく。」
俺にそう言って、主治医はICUから出ていった。
秋也「元凶が捕まっても・・・千冬の目が覚めなきゃ俺には意味がない。」
俺は椅子に座り、千冬の手を握った。
たくさんの管や、電子機器に囲まれた千冬の側で・・・眠りについた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
千冬「・・・・しゅ・・や・・・さ・・ん・・・。」
千冬の声が聞こえた気がして、俺は目が覚めた。
秋也「・・・千冬?」
顔を覗き込むと、千冬は薄っすら目を開けていた。
秋也「!!・・・千冬っ!」
千冬「・・・おは・・よ・・?」
1週間も寝てたからか、声が掠れてる千冬。
俺は千冬の状態を診た。
秋也「千冬、ここがどこだかわかるか?」
千冬「・・・びょ・・いん・・・。」
秋也「そうだ。ゆっくり説明してやるから・・・。」
俺は1週間前のことを千冬に説明した。
検診の度に血を多く取られていたこと。
多くとられた血は売られていたこと。
それは・・・新人看護師の仕業だったこと。
千冬「そ・・・っか・・・。」
秋也「声が出にくいのは1週間眠ってたから。」
千冬「!!」
秋也「新人看護師が・・・千冬の血を大量に抜いて・・・千冬の心臓の動きが止まったんだよ。」
そう言うと千冬は目を丸くして驚いた。
理事長「・・・『笹倉先生の負担を軽くしてあげようと思ったのよ。だって・・・カモに医療費払われたら私が優雅に暮らせないじゃない。』・・・だそうよ。」
秋也「・・・はぁっ!?」
何が『負担を軽く』なんだよ。
そもそも天沢とはなんの関係も持ってない。
千冬以外の女なんか興味ないってのに・・・!
理事長「だから警察を呼んで引き渡したの。・・・これまで以上に八重樫さんのことは守ります。だから・・・」
秋也「・・・それは千冬が決めることです。」
千冬にとってこの病院が不安に思うなら転院するしかない。
患者が病院を選ぶんだから。
理事長「・・・そうね。目が覚めたら本人にも伝えますがあなたにも伝えさせてください。」
秋也「・・・・やめてください。」
理事長「本当に・・・申し訳ございませんでした・・・。」
頭を深く・・・深く下げる理事長。
俺はなんて答えたらいいか分からなかった。
秋也「・・・・・失礼します。」
理事長に背を向け、ICUに向かって歩きだした。
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千冬が生死をさまよって1週間後・・・
医師「・・・まだ起きない?」
深夜にICUで千冬の様子を見ていた俺に、千冬の主治医が話しかけてきた。
秋也「もう起きてもいいんですけどね。」
そう答えると、主治医は千冬の様子を診始めた。
医師「・・・うん。」
千冬の手を握る主治医。
側にあった椅子に腰かけた。
医師「・・・僕が初めて千冬ちゃんを診たのって、彼女が8カ月の時だった。」
秋也「そんな小さいときから?」
医師「うん。生まれた病院で血液検査をしたみたいで・・・でも珍しい血液型だったからうちに転院してきたんだよ。」
秋也「あー・・なんか聞いたことがありますね。」
医師「誰の手にも負えなかった血液型に加えて、自分で血液を作れない病気・・・。恐々と治療を進めてた中で、僕に白羽の矢が立ったってわけ。」
千冬の主治医は『血液内科』の医師としては結構有名な人だ。
医師「僕が診始めたのは生後8か月からだから・・・千冬ちゃんが喋り始めたり・・・歩いたり・・・幼稚園に行って、小学生になって・・・・・・彼女の成長をずっと見てきた。」
秋也「『娘みたいなもの』って言ってましたもんね。」
医師「もちろん、彼氏ができた話も。・・・嬉しそうに話してくれたり、別れた時は涙を流してたっけな。」
千冬の頭を撫でながら話す主治医。
医師「笹倉先生が恋人だって聞いて・・・まぁ安心したよ。」
秋也「安心?」
医師「医者なら・・・千冬ちゃんを守れる。」
病気を抱えてる千冬。
何かあったときは・・・俺が対処できることは確かだ。
医師「今回のことは・・・許せることじゃない。でも、元凶は捕まった。」
秋也「はい・・・。」
医師「千冬ちゃんの命も・・・助かった。」
秋也「はい・・・。」
医師「千冬ちゃんをよろしく。」
俺にそう言って、主治医はICUから出ていった。
秋也「元凶が捕まっても・・・千冬の目が覚めなきゃ俺には意味がない。」
俺は椅子に座り、千冬の手を握った。
たくさんの管や、電子機器に囲まれた千冬の側で・・・眠りについた。
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千冬「・・・・しゅ・・や・・・さ・・ん・・・。」
千冬の声が聞こえた気がして、俺は目が覚めた。
秋也「・・・千冬?」
顔を覗き込むと、千冬は薄っすら目を開けていた。
秋也「!!・・・千冬っ!」
千冬「・・・おは・・よ・・?」
1週間も寝てたからか、声が掠れてる千冬。
俺は千冬の状態を診た。
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千冬「・・・びょ・・いん・・・。」
秋也「そうだ。ゆっくり説明してやるから・・・。」
俺は1週間前のことを千冬に説明した。
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多くとられた血は売られていたこと。
それは・・・新人看護師の仕業だったこと。
千冬「そ・・・っか・・・。」
秋也「声が出にくいのは1週間眠ってたから。」
千冬「!!」
秋也「新人看護師が・・・千冬の血を大量に抜いて・・・千冬の心臓の動きが止まったんだよ。」
そう言うと千冬は目を丸くして驚いた。
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