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風邪。
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ーーーーーーーーー
ーーーーーーーーー
美悠とデートをしてから数日が経った金曜日。
仕事の一環として見回りをしていた俺は今、空に現れた巨大な入道雲を見つめてる。
雄飛「・・・デカい。」
朝晩は冷えてきたとはいえ、昼間はまだ暑い。
これだけ温度差が激しかったら・・・大気の状態も不安定になることだろう。
雄飛「これは・・・夕立にあう前に戻りたいところだな。」
そう思った俺は急ぎ足に見回りをして回った。
急ぎ足といっても仕事はしないといけない。
いろんなお店に顔を出したり、話を聞いたりしてるうちに空はだんだん暗くなっていき・・・今にも雨が降りそうな感じになってしまった。
雄飛「やばかったな・・・もう少し遅かったらあたってたかも。」
パトロールが終わり、あとは交番に戻るだけになった俺は、足を速めながら歩く。
『この分だと雨にはあたらずに戻れる』。
そう思っていたのに・・・交番まであと少しってところでありえない量の雨が降ってきた。
雄飛「!!・・・嘘だろ!?」
辺りの人もこの雨に驚いたのか、近くの店や軒下に避難しに走ってる。
俺も交番に向かって走ることになってしまった。
ーーーーーーーーーー
雄飛「うわ・・・びっしょびしょ・・・・。」
交番まではほんの200メートルくらいだったのに、全身びしょ濡れになってしまった俺。
タオルで軽く濡れたところを拭きながら、奥の仕事部屋に入った。
山下「え・・・なんでそんなに濡れてんの?」
雨が降ってることを知らない山下が、不思議そうに俺を見てくる。
雄飛「ゲリラ豪雨にあたった・・・すっげー降ってる。」
山下「まじか!警報出なきゃいいけど・・・。」
俺はタオルを首にかけて自分の机のとこに座った。
パトロールの内容を記録するために書類を取り出す。
ボールペンを手に持った時、山下が俺に声をかけてきた。
山下「・・・着替えねーの?」
雄飛「あと1時間くらいで上がりだからなー・・面倒くさいし、帰る時でいい。」
山下「風邪引くぞ?」
雄飛「大丈夫。」
山下の心配を他所に、俺は仕事を進めた。
雄飛(風邪なんてここ数年引いてないし。家帰って風呂に入れば大丈夫だろう。)
そんなことを考えていた。
俺がこの時着替えをしとけば・・・このあとでめちゃくちゃ耐えなきゃいけないことになんてならなかったのに・・・。
ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーー
美悠side・・・
土曜日の朝・・・
美悠「今日は久しぶりの道場だ・・・!」
朝から道場に行くのが楽しみな私は、張り切って用意をしていた。
昼からじゃないと行けないけど、楽しみ過ぎて昼前に支度が終わってしまってる。
美悠「うーん・・・何しとこっかな・・・。」
テストも終わってることから、勉強には余裕がある。
私はとりあえず冷蔵庫を開けて眺め始めた。
美悠「白ねぎがあるから・・・浸けとこうかな。帰ってきたらご飯と一緒に食べれるし。」
そう思ってタッパーを取り出して浸け液を作り、斜め薄切りにした白ねぎを浸けた。
冷蔵庫にしまって、他にも色々作ってるうちに時間が来る。
美悠「そろそろ行こっかなー。」
時間には少し早いけど、私は今作ってるものを最後にして冷蔵庫にしまう。
手を洗って荷物を持って・・・道場に向けて出発した。
ーーーーーーーーーー
美悠「こんにちはーっ。」
毎回一番乗りの道場。
今日も誰も来ていなくて、私はしーんとした更衣室に足を運んだ。
美悠「三門さんは仕事っていってたしー・・・・・はっ!もしかして『けーさつかん』が来るんじゃ・・・・。」
前にデートを邪魔された時に、『俺も通う』って言ってたことを思い出した。
なら今日・・・来るかもしれない。
美悠「うー・・・苦手なんだよねー・・・どうしよう・・。」
そんなことを考えてるうちに着替えが終わり、私はタオルを持って更衣室から出た。
それと同時に『けーさつかん』が道場に入ってきた。
山下「こんにちはー。」
美悠「げ・・・来た・・・。」
タオルをいつものところに置こうと、道場の中を歩き進める。
するとけーさつかんが私に気がついて・・・話しかけてきた。
山下「美ー悠ちゃんっ。」
美悠「・・・・こんにちは。」
山下「相手、してくれる?」
美悠「・・・いいけど・・・。」
にこにこ笑いながら私に『相手』を頼んできたけーさつかん。
この道場は小さい子が多いから・・・基本的に私の相手は先生か三門さんしかいない。
それはけーさつかんにも当てはまることで・・・
この人の相手は私か先生しかいない。
美悠(先生は子供たちの指導があるから・・・私がするしかないんだよね。)
そう思いながら柔軟を始める。
手を伸ばしたり、足を曲げたり・・・
しばらくしてると子供たちも道場に集まり始めてわいわいと賑やかになっていく。
美悠「・・・・ふふ。」
そんな光景が微笑ましくて見てると、けーさつかんが着替えを終わらせて私のもとにやって来た。
一緒に柔軟を始めていく。
美悠「んー・・っ!」
山下「・・・美悠ちゃんってさ、今日、つまんなさそうな顔してるけど・・・」
美悠「え?」
山下「三門が来ないから?」
つまんなそうな顔をしてるとは思ってなかった私。
そりゃあ・・・三門さんに会えないのは残念だけど・・・もう彼に勝負は挑めない。
そんなの・・・好きな人にはできない。
美悠「そう見える?」
山下「見える。もしかして三門じゃなくて俺の相手がつまんない?」
美悠「そういうわけじゃ・・・ないけど・・・。」
山下「俺のどこが嫌?三門と違うのは何?」
そう言ってけーさつかんは柔軟を終わらせて、真っ直ぐぴしっと立った。
それを『始める』合図だと取った私も柔軟を終わらせて、正面に立つ。
美悠「なんか・・・すぐ離れていきそうな気がする。三門さんは・・・ずっと側にいてくれる。」
山下「・・・そっか。じゃあ・・・お願いします。」
美悠「お願いしますっ。」
私とけーさつかんは試合を開始した。
相手もブランクがあるし、私もブランクがある。
いくら男の人が相手でも・・・まだ負ける気はしなかった。
山下「くそっ・・・!」
美悠(あと半年くらいで負けるかも・・・。)
攻防戦を繰り返してついた勝負は、私の勝ち。
礼をした後、けーさつかんは悔しそうにタオルで汗を拭い始めた。
山下「俺も三門に不意打ちかまそうかな・・・。」
汗を拭いながらぼぞっと言ったけーさつかん。
私も汗を拭いながら答える。
美悠「さすがにそれは・・・・。」
山下「まぁ、病み上がりはやめとくよ。」
その言葉に、汗を拭いでいた手が止まった。
美悠「病み上がりって・・・三門さん・・どうしたの・・?」
山下「聞いてないのか?あいつ、風邪引いて今日仕事休んでる。」
美悠「えぇ!?」
山下「昨日ゲリラ豪雨にあたって・・・さっさと着替えればよかったのに帰るまで着替えないから熱が出たんだよ。」
呆れ気味にけーさつかんは話していたけど、私は心配で仕方なかった。
三門さんも私と同じ一人暮らし。
病気のときは寂しいものだけど・・・三門さんは自炊をしない人だ。
病気のときにお惣菜は・・・体の回復を妨げるかもしれない。
美悠「・・・どこ!?」
山下「は?」
美悠「三門さんの家、どこ!?」
山下「どこって・・・知らないのか?」
付き合い始めてまだ1週間くらいだ。
その間、会っても三門さんは私をアパートまで送り届けてくれる。
だから私は三門さんの家を知らなかった。
美悠「知らない・・・ねぇ、知ってたら教えて・・・!」
山下「住所はーーーーーーーーーーのマンション702号室だけど・・・。」
美悠「ありがとっ!!」
私はけーさつかんから住所を教えてもらい、急いで更衣室に向かった。
着替えを済ませて、先生に帰る旨を伝えて・・・一旦家に戻る。
美悠「お粥か・・・おじやか・・・卵が入ってた方がいいよね・・・?」
三門さんはいい年した大人だ。
風邪引いたくらいなら大丈夫だと思う。
でも・・・心配でたまらなかった。
私は家にある一人用の土鍋でおじやを作り、三門さんのマンションに向かった。
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美悠とデートをしてから数日が経った金曜日。
仕事の一環として見回りをしていた俺は今、空に現れた巨大な入道雲を見つめてる。
雄飛「・・・デカい。」
朝晩は冷えてきたとはいえ、昼間はまだ暑い。
これだけ温度差が激しかったら・・・大気の状態も不安定になることだろう。
雄飛「これは・・・夕立にあう前に戻りたいところだな。」
そう思った俺は急ぎ足に見回りをして回った。
急ぎ足といっても仕事はしないといけない。
いろんなお店に顔を出したり、話を聞いたりしてるうちに空はだんだん暗くなっていき・・・今にも雨が降りそうな感じになってしまった。
雄飛「やばかったな・・・もう少し遅かったらあたってたかも。」
パトロールが終わり、あとは交番に戻るだけになった俺は、足を速めながら歩く。
『この分だと雨にはあたらずに戻れる』。
そう思っていたのに・・・交番まであと少しってところでありえない量の雨が降ってきた。
雄飛「!!・・・嘘だろ!?」
辺りの人もこの雨に驚いたのか、近くの店や軒下に避難しに走ってる。
俺も交番に向かって走ることになってしまった。
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雄飛「うわ・・・びっしょびしょ・・・・。」
交番まではほんの200メートルくらいだったのに、全身びしょ濡れになってしまった俺。
タオルで軽く濡れたところを拭きながら、奥の仕事部屋に入った。
山下「え・・・なんでそんなに濡れてんの?」
雨が降ってることを知らない山下が、不思議そうに俺を見てくる。
雄飛「ゲリラ豪雨にあたった・・・すっげー降ってる。」
山下「まじか!警報出なきゃいいけど・・・。」
俺はタオルを首にかけて自分の机のとこに座った。
パトロールの内容を記録するために書類を取り出す。
ボールペンを手に持った時、山下が俺に声をかけてきた。
山下「・・・着替えねーの?」
雄飛「あと1時間くらいで上がりだからなー・・面倒くさいし、帰る時でいい。」
山下「風邪引くぞ?」
雄飛「大丈夫。」
山下の心配を他所に、俺は仕事を進めた。
雄飛(風邪なんてここ数年引いてないし。家帰って風呂に入れば大丈夫だろう。)
そんなことを考えていた。
俺がこの時着替えをしとけば・・・このあとでめちゃくちゃ耐えなきゃいけないことになんてならなかったのに・・・。
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美悠side・・・
土曜日の朝・・・
美悠「今日は久しぶりの道場だ・・・!」
朝から道場に行くのが楽しみな私は、張り切って用意をしていた。
昼からじゃないと行けないけど、楽しみ過ぎて昼前に支度が終わってしまってる。
美悠「うーん・・・何しとこっかな・・・。」
テストも終わってることから、勉強には余裕がある。
私はとりあえず冷蔵庫を開けて眺め始めた。
美悠「白ねぎがあるから・・・浸けとこうかな。帰ってきたらご飯と一緒に食べれるし。」
そう思ってタッパーを取り出して浸け液を作り、斜め薄切りにした白ねぎを浸けた。
冷蔵庫にしまって、他にも色々作ってるうちに時間が来る。
美悠「そろそろ行こっかなー。」
時間には少し早いけど、私は今作ってるものを最後にして冷蔵庫にしまう。
手を洗って荷物を持って・・・道場に向けて出発した。
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美悠「こんにちはーっ。」
毎回一番乗りの道場。
今日も誰も来ていなくて、私はしーんとした更衣室に足を運んだ。
美悠「三門さんは仕事っていってたしー・・・・・はっ!もしかして『けーさつかん』が来るんじゃ・・・・。」
前にデートを邪魔された時に、『俺も通う』って言ってたことを思い出した。
なら今日・・・来るかもしれない。
美悠「うー・・・苦手なんだよねー・・・どうしよう・・。」
そんなことを考えてるうちに着替えが終わり、私はタオルを持って更衣室から出た。
それと同時に『けーさつかん』が道場に入ってきた。
山下「こんにちはー。」
美悠「げ・・・来た・・・。」
タオルをいつものところに置こうと、道場の中を歩き進める。
するとけーさつかんが私に気がついて・・・話しかけてきた。
山下「美ー悠ちゃんっ。」
美悠「・・・・こんにちは。」
山下「相手、してくれる?」
美悠「・・・いいけど・・・。」
にこにこ笑いながら私に『相手』を頼んできたけーさつかん。
この道場は小さい子が多いから・・・基本的に私の相手は先生か三門さんしかいない。
それはけーさつかんにも当てはまることで・・・
この人の相手は私か先生しかいない。
美悠(先生は子供たちの指導があるから・・・私がするしかないんだよね。)
そう思いながら柔軟を始める。
手を伸ばしたり、足を曲げたり・・・
しばらくしてると子供たちも道場に集まり始めてわいわいと賑やかになっていく。
美悠「・・・・ふふ。」
そんな光景が微笑ましくて見てると、けーさつかんが着替えを終わらせて私のもとにやって来た。
一緒に柔軟を始めていく。
美悠「んー・・っ!」
山下「・・・美悠ちゃんってさ、今日、つまんなさそうな顔してるけど・・・」
美悠「え?」
山下「三門が来ないから?」
つまんなそうな顔をしてるとは思ってなかった私。
そりゃあ・・・三門さんに会えないのは残念だけど・・・もう彼に勝負は挑めない。
そんなの・・・好きな人にはできない。
美悠「そう見える?」
山下「見える。もしかして三門じゃなくて俺の相手がつまんない?」
美悠「そういうわけじゃ・・・ないけど・・・。」
山下「俺のどこが嫌?三門と違うのは何?」
そう言ってけーさつかんは柔軟を終わらせて、真っ直ぐぴしっと立った。
それを『始める』合図だと取った私も柔軟を終わらせて、正面に立つ。
美悠「なんか・・・すぐ離れていきそうな気がする。三門さんは・・・ずっと側にいてくれる。」
山下「・・・そっか。じゃあ・・・お願いします。」
美悠「お願いしますっ。」
私とけーさつかんは試合を開始した。
相手もブランクがあるし、私もブランクがある。
いくら男の人が相手でも・・・まだ負ける気はしなかった。
山下「くそっ・・・!」
美悠(あと半年くらいで負けるかも・・・。)
攻防戦を繰り返してついた勝負は、私の勝ち。
礼をした後、けーさつかんは悔しそうにタオルで汗を拭い始めた。
山下「俺も三門に不意打ちかまそうかな・・・。」
汗を拭いながらぼぞっと言ったけーさつかん。
私も汗を拭いながら答える。
美悠「さすがにそれは・・・・。」
山下「まぁ、病み上がりはやめとくよ。」
その言葉に、汗を拭いでいた手が止まった。
美悠「病み上がりって・・・三門さん・・どうしたの・・?」
山下「聞いてないのか?あいつ、風邪引いて今日仕事休んでる。」
美悠「えぇ!?」
山下「昨日ゲリラ豪雨にあたって・・・さっさと着替えればよかったのに帰るまで着替えないから熱が出たんだよ。」
呆れ気味にけーさつかんは話していたけど、私は心配で仕方なかった。
三門さんも私と同じ一人暮らし。
病気のときは寂しいものだけど・・・三門さんは自炊をしない人だ。
病気のときにお惣菜は・・・体の回復を妨げるかもしれない。
美悠「・・・どこ!?」
山下「は?」
美悠「三門さんの家、どこ!?」
山下「どこって・・・知らないのか?」
付き合い始めてまだ1週間くらいだ。
その間、会っても三門さんは私をアパートまで送り届けてくれる。
だから私は三門さんの家を知らなかった。
美悠「知らない・・・ねぇ、知ってたら教えて・・・!」
山下「住所はーーーーーーーーーーのマンション702号室だけど・・・。」
美悠「ありがとっ!!」
私はけーさつかんから住所を教えてもらい、急いで更衣室に向かった。
着替えを済ませて、先生に帰る旨を伝えて・・・一旦家に戻る。
美悠「お粥か・・・おじやか・・・卵が入ってた方がいいよね・・・?」
三門さんはいい年した大人だ。
風邪引いたくらいなら大丈夫だと思う。
でも・・・心配でたまらなかった。
私は家にある一人用の土鍋でおじやを作り、三門さんのマンションに向かった。
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