32 / 56
収録。
しおりを挟む
ーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
水曜日・・・
朝から俺は雄星のいるスタジオに来ていた。
ミーティングルームで雄星と打ち合わせをする。
雄星「おー・・・いっぱい書いてきたな・・。」
ノートに2冊。
たくさんあるように見えるけど・・・まだ俺の中の音は止まってない。
秋臣「これさ、この曲だけバラードでしてくれないか?できるだけ余計な音は削りたい。」
雄星「・・珍しいな。なにがあった?」
秋臣「・・・・。」
雄星に言うかどうかも悩んだけど・・・『これから』を考えたら言ったほうが動きやすいことはわかっていた。
渡したノートをぱらぱらとめくってる雄星。
そのノートを取りあげて机に置き、りらとのことを話した。
ーーーーーーーーーー
雄星は俺の話を最後まで聞いて・・・俺に言った。
雄星「・・・・・その『彼女』の為にお前は曲を書き始めたのか?」
秋臣「彼女の為っていうか・・・彼女と一緒にいると音が湧いてくるんだよ。」
りらが笑うたびに音が湧く。
それを全て書き記していってるだけだ。
雄星「そうか・・・。」
雄星は机に置いた俺のノートを手に取って、またぺらぺらとめくり始めた。
雄星「・・・まー・・見事に甘いコードだらけ。」
秋臣「!!」
雄星「でも・・・好きだな。これ、俺のバンドにくれるか?」
秋臣「・・・もちろん。」
雄星「支払いは前の通りでいいか?」
秋臣「あぁ。」
雄星は用意がよく、契約書を取り出してきた。
ペンと朱肉を机に置き、俺に言った。
雄星「・・・お前の頼みは聞いてやる。そのかわり・・・この先書く曲は全部俺に下ろすと誓え。」
秋臣「!?・・・全部!?」
過去に・・・俺の書いた曲は他のバンドやアイドルにも使われた。
売れたものもあったらそれなりで終わったものもある。
なのに全部だなんて・・・
秋臣「売れるかどうかの保証なんてできないぞ!?」
雄星「売れるさ。お前の書いた曲なら。」
秋臣「でも・・・前の曲だって全部売れたわけじゃない!」
雄星「それは歌ったやつらがダメだっただけだ。俺たちが演奏したやつは全部売れただろう?」
秋臣「・・・・。」
確かに・・・雄星のバンドに出した曲は全部売れてる。
アルバムに入れた曲でさえ・・・結構な人気を誇っていた。
雄星「莫大な金がいるなら・・・俺に乗ってこい。」
俺は頭の中で自分の通帳を開いた。
今の通帳残高は・・・確か1億。
これからのことを考えたら金はいくらあってもいいものだ。
秋臣「・・・・信用してるからな!?」
雄星「任せろ。」
俺はペンを取ってサインし、朱肉に親指をつけた。
書類にグリグリと押し付け、雄星に渡した。
秋臣「任せたからな!?」
雄星「おぅ!」
雄星はその後、俺が書いてきた曲を1曲ずつ見ていった。
時々コードを確認するようにギターを鳴らして、俺と一緒に訂正もしていく。
雄星「これ、こっちじゃダメか?」
秋臣「AメロはいいけどBメロは譲れない。」
雄星「わかった。」
俺たちは外が真っ暗になるまで曲を確認していった。
ーーーーーーーーーー
雄星「・・・一人で帰れるか?車呼ぶけど?」
もう日付が変わりそうな時間になり、一旦帰ることにした俺はスタジオを出た。
雄星が外まで見送りに来てくれ・・『次』の話をする。
秋臣「一人で帰れる。無理だったらタクシー呼ぶし。」
雄星「わかった。次は?いつ空いてる?」
秋臣「今は夏休み中だから基本的にはいつも空いてる。」
雄星「おっけ。また連絡する。その時に曲、仕上げとくから聞いてくれよ?」
秋臣「楽しみにしてる。」
俺は真っ暗な道を一人で歩き始めた。
頭の中でりらのことを考えながら。
秋臣(りらに・・・言わないといけないよな。)
俺の曲が好きだと言ってたりら。
一旦は仕事を辞めたけど・・・また再開したから言わないといけない。
問題はどうやって言うかだけど。
秋臣(ボリュームを最大限に下げてもらってライブハウスに連れて行こうかな。)
雄星のバンドに頼んで・・演奏してもらって伝える。
それが一番説明がしやすいかと思った。
秋臣(今度・・・調子がいいときにでも・・・。)
そう思いながら家に向かう。
もう電車は走ってないこの時間。
タクシーで帰った方が早いのはわかってたけど、頭に降ってくる音をかみしめるために歩きながら家に帰った。
ーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
夏休も終盤に近付いてきたある日・・・
俺はりらの病院に向かって足を進めていた。
秋臣「もう来週から学校が始まるのかー・・・だるいな・・。」
夏休の間中、俺はほぼ毎日りらの部屋に入り浸っていた。
母親に頼んで弁当を作ってもらい、昼前にりらのとこに行く。
一緒にご飯を食べて・・・勉強して・・・テレビ見て?
たまに遊びに出かけたり、DVDやCDを借りにいって一緒に見たり・・・。
『恋人同士』としての時間は結構充実したものだったんじゃないかと思った。
秋臣「運動はダメだもんなー・・他になんか楽しめるものがあればいいんだけど・・。」
そんなことを考えながら着いた病院。
エレベーターで5階に上がると、ちょうどりらのお兄さんがナースステーションの前に立っているのが見えた。
秋臣「おはようございまーす。」
そう言って声をかけると、りらのお兄さんは俺を見て言った。
葵「オミ、今日の面会は無しだ。」
秋臣「え?」
葵「りらが熱出した。今日は安静にさせるから。」
秋臣「え!?・・・大丈夫なんですか!?」
りらと付き合い始めてもうじき2カ月が経つ。
りらの身体のことはりらとお兄さんから少しずつ教えてもらって・・・結構理解できてきた。
りらの熱は・・・俺の熱とは違う。
葵「大丈夫だ。そんなに高くないし、薬で落ち着いてる。」
秋臣「あ・・・よかった・・。」
葵「悪いな。来週に来てくれるか?ちゃんと回復させないといけないから。」
疲れや病気が長引くと、それだけりらの命に負担がかかる。
秋臣「わかりました。失礼します。」
葵「気をつけてな。」
秋臣「はい・・・。」
ここにいても俺にできることはない。
仕方なく俺は病院を出て歩き始めた。
秋臣(どっか・・・行くかな。)
あてもなくぶらぶらと歩くこと15分。
俺の名前を呼ぶ声が聞こえた。
翼「オミー!」
秋臣「?」
声のする方を見ると、翼が手を振ってるのが見える。
秋臣「翼?」
翼は手を振りながら俺の前まで駆けてきた。
息切れなんてしない距離だ。
翼「何してんだ?こんなとこで。」
秋臣「りらとデートするつもりだったけど熱出したから無しになった。」
翼「おーおー、・・・なら俺と遊ぼうぜ!」
秋臣「・・・いいけど。」
俺の予定はりらとの予定しか基本的にはない。
それが潰れたら・・作曲するか勉強するかの二択だ。
翼「ボーリング行こうぜー!」
秋臣「え・・・二人で?」
翼「お前の秘密を聞き出さないといけないからなー。二人のほうがいいだろ?」
秋臣「!?」
その言葉に若干不安になりながらも俺は翼と一緒にボーリング場に向かった。
ーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
水曜日・・・
朝から俺は雄星のいるスタジオに来ていた。
ミーティングルームで雄星と打ち合わせをする。
雄星「おー・・・いっぱい書いてきたな・・。」
ノートに2冊。
たくさんあるように見えるけど・・・まだ俺の中の音は止まってない。
秋臣「これさ、この曲だけバラードでしてくれないか?できるだけ余計な音は削りたい。」
雄星「・・珍しいな。なにがあった?」
秋臣「・・・・。」
雄星に言うかどうかも悩んだけど・・・『これから』を考えたら言ったほうが動きやすいことはわかっていた。
渡したノートをぱらぱらとめくってる雄星。
そのノートを取りあげて机に置き、りらとのことを話した。
ーーーーーーーーーー
雄星は俺の話を最後まで聞いて・・・俺に言った。
雄星「・・・・・その『彼女』の為にお前は曲を書き始めたのか?」
秋臣「彼女の為っていうか・・・彼女と一緒にいると音が湧いてくるんだよ。」
りらが笑うたびに音が湧く。
それを全て書き記していってるだけだ。
雄星「そうか・・・。」
雄星は机に置いた俺のノートを手に取って、またぺらぺらとめくり始めた。
雄星「・・・まー・・見事に甘いコードだらけ。」
秋臣「!!」
雄星「でも・・・好きだな。これ、俺のバンドにくれるか?」
秋臣「・・・もちろん。」
雄星「支払いは前の通りでいいか?」
秋臣「あぁ。」
雄星は用意がよく、契約書を取り出してきた。
ペンと朱肉を机に置き、俺に言った。
雄星「・・・お前の頼みは聞いてやる。そのかわり・・・この先書く曲は全部俺に下ろすと誓え。」
秋臣「!?・・・全部!?」
過去に・・・俺の書いた曲は他のバンドやアイドルにも使われた。
売れたものもあったらそれなりで終わったものもある。
なのに全部だなんて・・・
秋臣「売れるかどうかの保証なんてできないぞ!?」
雄星「売れるさ。お前の書いた曲なら。」
秋臣「でも・・・前の曲だって全部売れたわけじゃない!」
雄星「それは歌ったやつらがダメだっただけだ。俺たちが演奏したやつは全部売れただろう?」
秋臣「・・・・。」
確かに・・・雄星のバンドに出した曲は全部売れてる。
アルバムに入れた曲でさえ・・・結構な人気を誇っていた。
雄星「莫大な金がいるなら・・・俺に乗ってこい。」
俺は頭の中で自分の通帳を開いた。
今の通帳残高は・・・確か1億。
これからのことを考えたら金はいくらあってもいいものだ。
秋臣「・・・・信用してるからな!?」
雄星「任せろ。」
俺はペンを取ってサインし、朱肉に親指をつけた。
書類にグリグリと押し付け、雄星に渡した。
秋臣「任せたからな!?」
雄星「おぅ!」
雄星はその後、俺が書いてきた曲を1曲ずつ見ていった。
時々コードを確認するようにギターを鳴らして、俺と一緒に訂正もしていく。
雄星「これ、こっちじゃダメか?」
秋臣「AメロはいいけどBメロは譲れない。」
雄星「わかった。」
俺たちは外が真っ暗になるまで曲を確認していった。
ーーーーーーーーーー
雄星「・・・一人で帰れるか?車呼ぶけど?」
もう日付が変わりそうな時間になり、一旦帰ることにした俺はスタジオを出た。
雄星が外まで見送りに来てくれ・・『次』の話をする。
秋臣「一人で帰れる。無理だったらタクシー呼ぶし。」
雄星「わかった。次は?いつ空いてる?」
秋臣「今は夏休み中だから基本的にはいつも空いてる。」
雄星「おっけ。また連絡する。その時に曲、仕上げとくから聞いてくれよ?」
秋臣「楽しみにしてる。」
俺は真っ暗な道を一人で歩き始めた。
頭の中でりらのことを考えながら。
秋臣(りらに・・・言わないといけないよな。)
俺の曲が好きだと言ってたりら。
一旦は仕事を辞めたけど・・・また再開したから言わないといけない。
問題はどうやって言うかだけど。
秋臣(ボリュームを最大限に下げてもらってライブハウスに連れて行こうかな。)
雄星のバンドに頼んで・・演奏してもらって伝える。
それが一番説明がしやすいかと思った。
秋臣(今度・・・調子がいいときにでも・・・。)
そう思いながら家に向かう。
もう電車は走ってないこの時間。
タクシーで帰った方が早いのはわかってたけど、頭に降ってくる音をかみしめるために歩きながら家に帰った。
ーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
夏休も終盤に近付いてきたある日・・・
俺はりらの病院に向かって足を進めていた。
秋臣「もう来週から学校が始まるのかー・・・だるいな・・。」
夏休の間中、俺はほぼ毎日りらの部屋に入り浸っていた。
母親に頼んで弁当を作ってもらい、昼前にりらのとこに行く。
一緒にご飯を食べて・・・勉強して・・・テレビ見て?
たまに遊びに出かけたり、DVDやCDを借りにいって一緒に見たり・・・。
『恋人同士』としての時間は結構充実したものだったんじゃないかと思った。
秋臣「運動はダメだもんなー・・他になんか楽しめるものがあればいいんだけど・・。」
そんなことを考えながら着いた病院。
エレベーターで5階に上がると、ちょうどりらのお兄さんがナースステーションの前に立っているのが見えた。
秋臣「おはようございまーす。」
そう言って声をかけると、りらのお兄さんは俺を見て言った。
葵「オミ、今日の面会は無しだ。」
秋臣「え?」
葵「りらが熱出した。今日は安静にさせるから。」
秋臣「え!?・・・大丈夫なんですか!?」
りらと付き合い始めてもうじき2カ月が経つ。
りらの身体のことはりらとお兄さんから少しずつ教えてもらって・・・結構理解できてきた。
りらの熱は・・・俺の熱とは違う。
葵「大丈夫だ。そんなに高くないし、薬で落ち着いてる。」
秋臣「あ・・・よかった・・。」
葵「悪いな。来週に来てくれるか?ちゃんと回復させないといけないから。」
疲れや病気が長引くと、それだけりらの命に負担がかかる。
秋臣「わかりました。失礼します。」
葵「気をつけてな。」
秋臣「はい・・・。」
ここにいても俺にできることはない。
仕方なく俺は病院を出て歩き始めた。
秋臣(どっか・・・行くかな。)
あてもなくぶらぶらと歩くこと15分。
俺の名前を呼ぶ声が聞こえた。
翼「オミー!」
秋臣「?」
声のする方を見ると、翼が手を振ってるのが見える。
秋臣「翼?」
翼は手を振りながら俺の前まで駆けてきた。
息切れなんてしない距離だ。
翼「何してんだ?こんなとこで。」
秋臣「りらとデートするつもりだったけど熱出したから無しになった。」
翼「おーおー、・・・なら俺と遊ぼうぜ!」
秋臣「・・・いいけど。」
俺の予定はりらとの予定しか基本的にはない。
それが潰れたら・・作曲するか勉強するかの二択だ。
翼「ボーリング行こうぜー!」
秋臣「え・・・二人で?」
翼「お前の秘密を聞き出さないといけないからなー。二人のほうがいいだろ?」
秋臣「!?」
その言葉に若干不安になりながらも俺は翼と一緒にボーリング場に向かった。
ーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
0
お気に入りに追加
179
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
私のドレスを奪った異母妹に、もう大事なものは奪わせない
文野多咲
恋愛
優月(ゆづき)が自宅屋敷に帰ると、異母妹が優月のウェディングドレスを試着していた。その日縫い上がったばかりで、優月もまだ袖を通していなかった。
使用人たちが「まるで、異母妹のためにあつらえたドレスのよう」と褒め称えており、優月の婚約者まで「異母妹の方が似合う」と褒めている。
優月が異母妹に「どうして勝手に着たの?」と訊けば「ちょっと着てみただけよ」と言う。
婚約者は「異母妹なんだから、ちょっとくらいいじゃないか」と言う。
「ちょっとじゃないわ。私はドレスを盗られたも同じよ!」と言えば、父の後妻は「悪気があったわけじゃないのに、心が狭い」と優月の頬をぶった。
優月は父親に婚約解消を願い出た。婚約者は父親が決めた相手で、優月にはもう彼を信頼できない。
父親に事情を説明すると、「大げさだなあ」と取り合わず、「優月は異母妹に嫉妬しているだけだ、婚約者には異母妹を褒めないように言っておく」と言われる。
嫉妬じゃないのに、どうしてわかってくれないの?
優月は父親をも信頼できなくなる。
婚約者は優月を手に入れるために、優月を襲おうとした。絶体絶命の優月の前に現れたのは、叔父だった。
五歳の時から、側にいた
田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。
それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。
グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。
前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。
拝啓 お顔もお名前も存じ上げない婚約者様
オケラ
恋愛
15歳のユアは上流貴族のお嬢様。自然とたわむれるのが大好きな女の子で、毎日山で植物を愛でている。しかし、こうして自由に過ごせるのもあと半年だけ。16歳になると正式に結婚することが決まっている。彼女には生まれた時から婚約者がいるが、まだ一度も会ったことがない。名前も知らないのは幼き日の彼女のわがままが原因で……。半年後に結婚を控える中、彼女は山の中でとある殿方と出会い……。
アルバートの屈辱
プラネットプラント
恋愛
妻の姉に恋をして妻を蔑ろにするアルバートとそんな夫を愛するのを諦めてしまった妻の話。
『詰んでる不憫系悪役令嬢はチャラ男騎士として生活しています』の10年ほど前の話ですが、ほぼ無関係なので単体で読めます。
月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~
真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる