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少女の力
7 炎に照らされて
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川から這い出し、近くの酒場を目指した。無論、シエナの腕を掴みながら。
びしょ濡れの姿をエルネスタに見つかったら厄介だと思い、鍵が開きっぱなしの窓から部屋に入る。
暖炉に薪がくべ放られているのを見て、何か火をつけられそうなものを探す。とにかく服を乾かしたい。
するとシエナは手を暖炉へと向け、手のひらから火を放った。それは氷塊を放った時と同じようで。
「魔法……」
「そんなに素晴らしいものじゃないよ」
シエナはどこか諦めたような口調で言い放った。
薪がパチッと音を立てる。濡れた服を越して伝わる火の温もりは、しかし冷たい。
タクトの火照った身体には、冷えた水は心地よくも感じられた。しかしシエナはどうだろうか、目を向けた。
片腕を押さえ、小さく震える背中が見えた。
引き出しの裁縫箱から糸を取り出し、2つ離して並べた椅子の背もたれに括った。
「乾かしたいものあったら、ここにかけていいから」
そう言うと、自分のカバンを暖炉から少し離して置いた。水の染みる素材ではないが、濡れたことは気にかかった。
シエナは自分の服に手をかけようとして、
「あっち、向いてて」
タクトは急いで身体の向きを変えた。
背後から重い布の衣擦れの音が止むと、括った糸がクッと音を立てた。
シエナは、タクトが座っていた後ろに互いに背を向けるようにして座る。
暖炉の真っ赤な火は、少女だけでなくタクトの顔までしっかりと照らしている。
「記憶、戻ったんだ」
「……いや」
シエナは翳らせた顔を、膝を抱えた腕に軽く埋める。
「……はじめから」
「……」
言わずにはいられなかった。このまま押し通そうと思えば出来たかもしれない。しかし、最初の自分が何を思って記憶を失おうと思ったのかも思い出せない。元の行動に、今の自分の心が勝ってしまった。
「なんだ、良かったよ」
タクトは後ろから声をかけた。
少しおどけたような声で、安心させようとした言葉。"自分の心"を隠そうとした"心"が、子供のように伝わってきた。
「ところで、その石」
「これ?」
「そう」
シエナが掲げて見せようとした紅玉。タクトは反対を見ようとして、止めた。
「その石さ、どうして持っていったの」
タクトの問いに、シエナは真実を答えようか迷った。伝えたからといって、信じてもらえるとも限らない。ましてや信じてもらったとて、紅玉を渡さずに済むとも限らない。
髪に留めたガラス細工が、暖炉の炎に輝いた。
「これは、先祖代々追い求めてきた物なの」
シエナは顔に炎の明かりを湛えて語った。
「もういない、死んだ父親に言われたの。『それはあらゆる望みを叶える神秘の石だ。私たちはそれを代々、語り継ぎ、求め、探してきた』って。そしてその石は全部で6つあるの」
「それじゃあ、その石があればお父さんを——」
「ダメなの」
タクトの言葉を遮った。
おそらくは万人が思うようなことはもう試していた。
シエナはベルトに付いた小さなポーチに手を突っ込むと、取り出したものをタクトの方へと転がした。
「ダメだった、ひとつじゃ」
タクトは転がってきたものを見た。それは、シエナが手に持っているものとは違う、もう1つの紅玉。
「ここから西の町、コティアで手に入れたの」
タクトは転がった紅玉に手を伸ばした。
まじまじと紅玉を見つめた。元々自分が持っていたものと大きさも色も変わらないように見えた。
手のひらを出し、祈るように念じる。ボッと小さな炎が手で揺れ、消えた。
確かに、もと持っていたものと変わらないらしい。
「ねえ、どうしてこの石がその石だって分かるの」
色と形を考えれば珍しいものではあるものの、石が存在するかも分からない街の中から、親指程度の大きさの石をひとつ探す苦労は計り知れない。ましてや祭られている訳でもない石など。
「わからない?」
「何も」
首を横に振った。わかるのは、なかなかお目にかかれない色をした石だということだけ。
似た石を虱潰しに集めでもすれば見つけられるかもしれないが、それではいくら骨が折れても足りない。
「連続的な、小さな魔力の流れがあるから」
(……またか)
その「魔力」と呼ばれるものが何なのか、どこにあるのか。
タクトは心臓の辺りを触った。小さく鳴る胸の鼓動も、腸の落ち着きも、いつもと変わらない。
胸に乗せた手をそのままに、逆の手で小さな炎を出してみた。何かの流れなどはおろか、手上の炎の微かな熱の他に感じられるものはない。
——それでも現に魔法が使えているということは、自分の中にも存在しているんだろうか。
「魔力、流れてるの? 今も」
「うん。その石に触れてる時は、ずっと」
(……わからない)
紅玉を床に置き、手から離す。(どうしたら良いかはわからないが)感覚を研ぎ澄ましてもう一度掴む。
天井を仰ぎ見た。服の擦れる音と、暖炉の薪の音がよく聞こえた。「魔力」と呼ばれる何かは、そこにはなかった。
その時、タクトの背後でパッと何かが光った。
光に振り向かされ、シエナの背中越しに光源を見る。蛇のようにうねる炎があった。
肩の奥からシエナが見つめてくる。
「わからない? 魔力の流れとか、流れの大きさとか」
そう言って大小様々な炎を出してみせる。
その行為に、しかし期待に応えられる訳もなく、何かを感じ取ることなど叶わない。知れたのは、炎の明滅にさらされる少女の顔だけ。
「ごめん、何も」
「……そう」
シエナが口を噤むと、部屋には再び暖炉の音が満ちた。
タクトは手に持った紅玉を炎へかざした。
合わせて6つの紅玉。果たして全て集まったとしたら、何ができるだろう。
——人を生き返す、それだけなのか。
周りで人を喪ったことのないタクトには、その願いは思い描きにくかった。
散々自分が苦労した挙句、それが他人のためというのは納得し難いものがある。
それほどまでに大事なことなのだろうか。
「ところでさ」
シエナに尋ねる。
「最初に会った時、どうして……その、俺のこと襲ってきたの?」
シエナの肩がビクッと震える。
再び魔法を喰らうかもしれないタクトにとって尋ねづらいことであった。しかしそれは、シエナにとっても同様のようであった。
「……わからないの」
——また。
「自分でも、どうしてあんなことをしたのか」
シエナは合わないままの目を背けた。
「コティアで石を手に入れてから宿で目を覚ますまで、まるで自分の事が解らなくなったみたいで」
「……」
——それを、また信じろと言うのか。
無理がある。言葉しか信じるものがないといえど、それを2度もなど。
「その石、持ってて」
「え?」
「お願い」
タクトには見えないところで、シエナは目を伏せ、力を抑えるように床に指を押し付けた。
(こんなの、まるで人質じゃないか)
ノーと答えて、2人しかいない空間でどうなるか。
——どうして紅玉を持たすのだろう。罪滅ぼしの真似だろうか。
紅玉に目をやる。
——そうか。
6つある紅玉。それが今2つ。
紅玉を探す少女。そして、紅玉を持つと魔法が使える。
夢のための宝。その宝を集めると、もしかすると更なる宝も手に入れられるかもしれない。
それ以上に、少女の父親の話だけは嘘だとは思いたくなかった。
「だったら、魔法の使い方教えてよ。もっと上手く使えるように」
「……うん」
キョトンとしたシエナが頷いた。
もし上手くいけば、今では考えられないほどのトレジャーハンターにもなれるはず。
タクトの瞳には炎が写りこんでいた。
「こんな所にいたか」
開きっぱなしの窓から声がした。見ると、フリギアが飛んで中に入ってきた。
「なんだその格好は」
「ああ、これ。川に落ちて」
まだ濡れた襟元を掴む。
「どうして分かったの」
「魔力の流れがあったからな。もしやと思った」
なるほど、たまたまここでの話が功を奏したというわけか。
「しかし、断続的な流れだったから何かあったかと思ったが。それほどでもなくて良かった」
「それって、さっきの大小の……」
先程のことを思い出す。確かに一般的な使い方ではないのかもしれない。
「大小? 何の話だ」
「え」
「まあいい。明日は肉をたらふく食わせてもらうからな」
そう言うとフリギアは暖炉の前で丸くなり、寝息を立てはじめた。
びしょ濡れの姿をエルネスタに見つかったら厄介だと思い、鍵が開きっぱなしの窓から部屋に入る。
暖炉に薪がくべ放られているのを見て、何か火をつけられそうなものを探す。とにかく服を乾かしたい。
するとシエナは手を暖炉へと向け、手のひらから火を放った。それは氷塊を放った時と同じようで。
「魔法……」
「そんなに素晴らしいものじゃないよ」
シエナはどこか諦めたような口調で言い放った。
薪がパチッと音を立てる。濡れた服を越して伝わる火の温もりは、しかし冷たい。
タクトの火照った身体には、冷えた水は心地よくも感じられた。しかしシエナはどうだろうか、目を向けた。
片腕を押さえ、小さく震える背中が見えた。
引き出しの裁縫箱から糸を取り出し、2つ離して並べた椅子の背もたれに括った。
「乾かしたいものあったら、ここにかけていいから」
そう言うと、自分のカバンを暖炉から少し離して置いた。水の染みる素材ではないが、濡れたことは気にかかった。
シエナは自分の服に手をかけようとして、
「あっち、向いてて」
タクトは急いで身体の向きを変えた。
背後から重い布の衣擦れの音が止むと、括った糸がクッと音を立てた。
シエナは、タクトが座っていた後ろに互いに背を向けるようにして座る。
暖炉の真っ赤な火は、少女だけでなくタクトの顔までしっかりと照らしている。
「記憶、戻ったんだ」
「……いや」
シエナは翳らせた顔を、膝を抱えた腕に軽く埋める。
「……はじめから」
「……」
言わずにはいられなかった。このまま押し通そうと思えば出来たかもしれない。しかし、最初の自分が何を思って記憶を失おうと思ったのかも思い出せない。元の行動に、今の自分の心が勝ってしまった。
「なんだ、良かったよ」
タクトは後ろから声をかけた。
少しおどけたような声で、安心させようとした言葉。"自分の心"を隠そうとした"心"が、子供のように伝わってきた。
「ところで、その石」
「これ?」
「そう」
シエナが掲げて見せようとした紅玉。タクトは反対を見ようとして、止めた。
「その石さ、どうして持っていったの」
タクトの問いに、シエナは真実を答えようか迷った。伝えたからといって、信じてもらえるとも限らない。ましてや信じてもらったとて、紅玉を渡さずに済むとも限らない。
髪に留めたガラス細工が、暖炉の炎に輝いた。
「これは、先祖代々追い求めてきた物なの」
シエナは顔に炎の明かりを湛えて語った。
「もういない、死んだ父親に言われたの。『それはあらゆる望みを叶える神秘の石だ。私たちはそれを代々、語り継ぎ、求め、探してきた』って。そしてその石は全部で6つあるの」
「それじゃあ、その石があればお父さんを——」
「ダメなの」
タクトの言葉を遮った。
おそらくは万人が思うようなことはもう試していた。
シエナはベルトに付いた小さなポーチに手を突っ込むと、取り出したものをタクトの方へと転がした。
「ダメだった、ひとつじゃ」
タクトは転がってきたものを見た。それは、シエナが手に持っているものとは違う、もう1つの紅玉。
「ここから西の町、コティアで手に入れたの」
タクトは転がった紅玉に手を伸ばした。
まじまじと紅玉を見つめた。元々自分が持っていたものと大きさも色も変わらないように見えた。
手のひらを出し、祈るように念じる。ボッと小さな炎が手で揺れ、消えた。
確かに、もと持っていたものと変わらないらしい。
「ねえ、どうしてこの石がその石だって分かるの」
色と形を考えれば珍しいものではあるものの、石が存在するかも分からない街の中から、親指程度の大きさの石をひとつ探す苦労は計り知れない。ましてや祭られている訳でもない石など。
「わからない?」
「何も」
首を横に振った。わかるのは、なかなかお目にかかれない色をした石だということだけ。
似た石を虱潰しに集めでもすれば見つけられるかもしれないが、それではいくら骨が折れても足りない。
「連続的な、小さな魔力の流れがあるから」
(……またか)
その「魔力」と呼ばれるものが何なのか、どこにあるのか。
タクトは心臓の辺りを触った。小さく鳴る胸の鼓動も、腸の落ち着きも、いつもと変わらない。
胸に乗せた手をそのままに、逆の手で小さな炎を出してみた。何かの流れなどはおろか、手上の炎の微かな熱の他に感じられるものはない。
——それでも現に魔法が使えているということは、自分の中にも存在しているんだろうか。
「魔力、流れてるの? 今も」
「うん。その石に触れてる時は、ずっと」
(……わからない)
紅玉を床に置き、手から離す。(どうしたら良いかはわからないが)感覚を研ぎ澄ましてもう一度掴む。
天井を仰ぎ見た。服の擦れる音と、暖炉の薪の音がよく聞こえた。「魔力」と呼ばれる何かは、そこにはなかった。
その時、タクトの背後でパッと何かが光った。
光に振り向かされ、シエナの背中越しに光源を見る。蛇のようにうねる炎があった。
肩の奥からシエナが見つめてくる。
「わからない? 魔力の流れとか、流れの大きさとか」
そう言って大小様々な炎を出してみせる。
その行為に、しかし期待に応えられる訳もなく、何かを感じ取ることなど叶わない。知れたのは、炎の明滅にさらされる少女の顔だけ。
「ごめん、何も」
「……そう」
シエナが口を噤むと、部屋には再び暖炉の音が満ちた。
タクトは手に持った紅玉を炎へかざした。
合わせて6つの紅玉。果たして全て集まったとしたら、何ができるだろう。
——人を生き返す、それだけなのか。
周りで人を喪ったことのないタクトには、その願いは思い描きにくかった。
散々自分が苦労した挙句、それが他人のためというのは納得し難いものがある。
それほどまでに大事なことなのだろうか。
「ところでさ」
シエナに尋ねる。
「最初に会った時、どうして……その、俺のこと襲ってきたの?」
シエナの肩がビクッと震える。
再び魔法を喰らうかもしれないタクトにとって尋ねづらいことであった。しかしそれは、シエナにとっても同様のようであった。
「……わからないの」
——また。
「自分でも、どうしてあんなことをしたのか」
シエナは合わないままの目を背けた。
「コティアで石を手に入れてから宿で目を覚ますまで、まるで自分の事が解らなくなったみたいで」
「……」
——それを、また信じろと言うのか。
無理がある。言葉しか信じるものがないといえど、それを2度もなど。
「その石、持ってて」
「え?」
「お願い」
タクトには見えないところで、シエナは目を伏せ、力を抑えるように床に指を押し付けた。
(こんなの、まるで人質じゃないか)
ノーと答えて、2人しかいない空間でどうなるか。
——どうして紅玉を持たすのだろう。罪滅ぼしの真似だろうか。
紅玉に目をやる。
——そうか。
6つある紅玉。それが今2つ。
紅玉を探す少女。そして、紅玉を持つと魔法が使える。
夢のための宝。その宝を集めると、もしかすると更なる宝も手に入れられるかもしれない。
それ以上に、少女の父親の話だけは嘘だとは思いたくなかった。
「だったら、魔法の使い方教えてよ。もっと上手く使えるように」
「……うん」
キョトンとしたシエナが頷いた。
もし上手くいけば、今では考えられないほどのトレジャーハンターにもなれるはず。
タクトの瞳には炎が写りこんでいた。
「こんな所にいたか」
開きっぱなしの窓から声がした。見ると、フリギアが飛んで中に入ってきた。
「なんだその格好は」
「ああ、これ。川に落ちて」
まだ濡れた襟元を掴む。
「どうして分かったの」
「魔力の流れがあったからな。もしやと思った」
なるほど、たまたまここでの話が功を奏したというわけか。
「しかし、断続的な流れだったから何かあったかと思ったが。それほどでもなくて良かった」
「それって、さっきの大小の……」
先程のことを思い出す。確かに一般的な使い方ではないのかもしれない。
「大小? 何の話だ」
「え」
「まあいい。明日は肉をたらふく食わせてもらうからな」
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