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少女の力
2 夢
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起き上がる少女に気付くのが遅れ、タクトは身を強張らせる。
もし魔法を使われたら。その不安が、先にフリギアの放った『安心』と共に、タクトの身体を鎖のように床から離さなかった。
気が立った獣の気に触れないがごとく、静かに、ゆっくりと少女の方を向く。
肩ほどまでの金色の髪を携えた少女は寝ぼけ眼をそのままに、その目でタクトの方を見る。
しかし自分の両手が縄でくくられていることに気づくと、視線を下に落とす。
「念のため、縄で縛ってある」
フリギアは状況をそのまま少女に告げる。
「それで、なぜ襲ったのか、説明してもらおう」
少女はタクト、彼の両手に目をやり、声の主がテーブルの上の小さな竜であることに気づく。
しかし少女は、
「……思い出せない」
「記憶がないのか?」
少女は頭の中でも整理しようとしたのか、少し時間をおいてコクン、と頷き、
「……わからない」
「フリギア、これって」
「わからん。マインドブレイクで記憶を失ったという話はほとんど聞かない。あそこで頭を打ったとも考えにくい」
フリギアが頭を抱える。ビンをカバンにしまうタクトに少女が向き直る。
——本当に何も覚えていないのか。なぜタクトを襲ったのか、どうしてあそこにいたのか。
——もしかすると魔法を使えることも、だろうか。
「何か、覚えてることは?」
「名前、シエナ。シエナ・ハーロスト。それだけ」
タクトの問いにそう言うとシエナは口を閉じる。
たった今名前を知ったばかりの少女を、どれほど信じられるだろうか。
しかし、今はその言葉でしか判断できない。
長いこと訝しみ、シエナを睨んだものの、諦めたようにうなだれた後に立ち上がる。
腰のダガーを抜き、シエナの両手首の間を狙い、斬る。
少しの驚きと共に、シエナの手首から縄がスルリと落ちる。
そのままタクトは、カバンを手に取り部屋の戸を開ける。
「それじゃ、ご飯もらってくるから」
その言葉が部屋に残り、部屋は何の音も聞こえなくなる。
静寂に、フリギアの小さな吐息がわずかに反響する。
「まだ意識も混濁してるかもしれんが、まずはゆっくりと休むといい。話はそれからだ」
「……うん」
手本と言わんばかりにフリギアがテーブルで丸くなるのを見、シエナはゆっくりとベッドに横になった。
宿のキッチン、タクトは調理をするラウラの後ろで背を壁にもたれて待っていた。
クツクツと鳴る鍋の蓋を取り、かき混ぜながら火の通り具合を確かめる。
「それで、急に女の子なんか連れ込んでどうしたのかしら」
「そんなんじゃないって」
ラウラがからかうような、異性に対しての念など欠片もない。
そもそもフリギアに言われなければ助けることすら考えていなかったのだ。先の意識など、抱きようがなかった。
そしてやっと己の愚蒙を恥じた。
「はい、これ。落とさないでね」
盆に乗った2人分のスープとパン。そして肉。
ラウラに礼を告げ、スープがこぼれないよう慎重に部屋へ急ぐ。
部屋の戸を開けると、匂いにつられてか丸くなっていたフリギアが起き上がる。
置いた盆に乗る肉にがっつくフリギアを他所に、
「ほら、シエナも」
促されたシエナがベッドから降り、タクトと同じように席に着く。
フリギア同様お腹が空いていたのか、疑う様子もなく料理に手をつける。
「名前以外に、何か覚えていることはないのか」
しかしシエナは首を横にふる。
やはり駄目か、とフリギアがうなだれる。
窓の外から市場の賑わいが漏れ聞こえる。その音に耳を傾けるタクトには目もくれず、シエナはスープを食べ続けた。
「昔の書物を思い返しても、やっぱ心当たりはねえな」
2人と1匹を前に頭を悩ませるリナルド。
そもそも魔力を保有している人自体がそう多くないのだ。ましてマインドブレイクを起こす人など魔導兵くらいのもの。よほど世界中を渡り歩いていなければ出会うこともない。
「フリギア、魔力に関しちゃお前の方が詳しいんじゃないか」
「いや、俺もマインドブレイクは数えるほどしか見たことがない。魔力に関しても、みんなよりかは知っているくらいだ」
皿に湛えられた水をフリギアは舌で掬い取り、喉を潤す。
頭を巡らすものの、やはり記憶に関するような内容はない。
「他の竜を見ていても、記憶の齟齬や欠落の覚えはない」
「竜も、魔法を?」
「これのことだ」
シエナが尋ねた疑問にフリギアが応える。
水の方から顔を背け、ブレスで宙に炎の弧を描く。
「それ、魔法だったんだ」
「気づかなかったのか」
こくん、と頷くタクトに炎混じりのため息が溢れる。
昨日今日という関係ではないのだから、フリギアはただ呆れるばかりである。
しかし、そこにリナルドも加える。
「いや、オレも初めて知ったんだが」
「魔力の流れがあるだろ。感じろ」
「「わからん」」
タクトとリナルドが同時に返す。
そんな2人に、呆れと貶めの視線を返す。
「俺にはその『わからん』がわからん」
同意を求めてシエナにも目を向けるが、首を横に振られるとまるで苦労でもしたかのように気を暗く沈める。
ひとり不機嫌になる小竜を放置して話を続ける。
「魔法は使えなくなってんのか」
「……分からない」
目を背けるシエナに、これでは手詰まりだとリナルドは頭を搔く。
もともと知っていたのかもわからない上に、何もわからないとなると何かを推し量ることも敵わない。
「タクト、ちょっと渡すもんがあるから待ってろ」
話の流れを切り捨てて、リナルドは奥の部屋へと入っていく。
そんなことには目もくれずフリギアは水を飲み続ける。
「あの人は?」
散々話した挙句、今更な疑問を放つ。
タクトは聞き耳を立ててリナルドが近くには居ないことを確認して、
「あの人は俺の師匠なんだ」
「師匠?」
「ああ。俺、トレジャーハンターを目指してんだ」
そう話すタクトの目は宝石のそれよりも輝いているように見えた。
そしてその蒼さはこれ以上ない程の純粋さを纏っている。
「リナルドは遺跡発掘の第一人者だ。この国でアイツに並ぶものはいない。まあ、そもそもの地位が低いんだが」
「それでも、俺はリナルドに憧れてるんだ」
「……そう」
少女は何かを思うでもなく静かに返した。
まもなくリナルドが本を数冊持って戻ってくる。
置いた本を促すと、タクトは一番上の本を手に取りパラパラとめくる。
「これくらいなら頑張れば読めそう」
「簡単なものをスラスラ読めるようになるのも大事な気がしてな。繰り返し読んでみるといい」
「……読めない」
タクトの持つ本を覗いたシエナの声が漏れる。
「昔の文字だ。読めても使い道はないが、読んでみるか?」
「えぇ……」
明らかな態度で引くシエナを見て、リナルドは微笑みながら冗談だと告げる。
「そうだ、タクト」
リナルドが紙切れを1枚手渡す。
先の本とは異なり、少女にも読める文字で書かれている。
「そこに書いてるやつ、買ってきてくれ。フリギアも頼む」
「ああ、分かったよ」
そう言い、フリギアを連れてその場をあとにした。
椅子に座る寡黙な少女と恰幅のいい男だけが残り、しばらく時間が経って、
「怖いか」
何に対しての問いかは分からなかった。自身の容姿についてなのか、シエナの記憶のないことなのか。
答えようにも答えられない状況に、思わず口を閉ざす。
それを見かねてか、リナルドは話を変える。
「亜人って知ってるか」
「亜人って、あの?」
「ああ。頭が悪く、人付き合いも苦手。闘うだけしかできないどうしようも無い種族だ」
リナルドはタクトが口をつけなかった水を手に取り、クイッと飲み干す。しかし、酒のように気を紛らわしてはくれない。
「昔話だ。むかし、夢を持った亜人の男がいた。そいつは夢のために時間も友も惜しんで勉強も冒険もした」
少女はそれをただ静かに聞く。
「その末に得られたのは想像してたのとは違う、ほんのひと握りの小さな夢の破片だけ。全てを捨ててそれだけしか残らなかった、哀れな男の話だ」
シエナにはこの男の伝えたいことが理解できなかった。
「その破片は、本当に無駄になったんですか」
「わからねぇ。でも、破片じゃダメだったんだ」
リナルドは己の空っぽな手のひらを見て、嘆くように呟く。
「まあ、つまらんヤツの独り言だと思って聞き流しててくれ」
その男はその身体とは似つかわしくないほどの小さな背中で、弱気な様が誰でもわかるような口調で続けた。
「アイツは……タクトは、トレジャーハンターにはなれない」
もし魔法を使われたら。その不安が、先にフリギアの放った『安心』と共に、タクトの身体を鎖のように床から離さなかった。
気が立った獣の気に触れないがごとく、静かに、ゆっくりと少女の方を向く。
肩ほどまでの金色の髪を携えた少女は寝ぼけ眼をそのままに、その目でタクトの方を見る。
しかし自分の両手が縄でくくられていることに気づくと、視線を下に落とす。
「念のため、縄で縛ってある」
フリギアは状況をそのまま少女に告げる。
「それで、なぜ襲ったのか、説明してもらおう」
少女はタクト、彼の両手に目をやり、声の主がテーブルの上の小さな竜であることに気づく。
しかし少女は、
「……思い出せない」
「記憶がないのか?」
少女は頭の中でも整理しようとしたのか、少し時間をおいてコクン、と頷き、
「……わからない」
「フリギア、これって」
「わからん。マインドブレイクで記憶を失ったという話はほとんど聞かない。あそこで頭を打ったとも考えにくい」
フリギアが頭を抱える。ビンをカバンにしまうタクトに少女が向き直る。
——本当に何も覚えていないのか。なぜタクトを襲ったのか、どうしてあそこにいたのか。
——もしかすると魔法を使えることも、だろうか。
「何か、覚えてることは?」
「名前、シエナ。シエナ・ハーロスト。それだけ」
タクトの問いにそう言うとシエナは口を閉じる。
たった今名前を知ったばかりの少女を、どれほど信じられるだろうか。
しかし、今はその言葉でしか判断できない。
長いこと訝しみ、シエナを睨んだものの、諦めたようにうなだれた後に立ち上がる。
腰のダガーを抜き、シエナの両手首の間を狙い、斬る。
少しの驚きと共に、シエナの手首から縄がスルリと落ちる。
そのままタクトは、カバンを手に取り部屋の戸を開ける。
「それじゃ、ご飯もらってくるから」
その言葉が部屋に残り、部屋は何の音も聞こえなくなる。
静寂に、フリギアの小さな吐息がわずかに反響する。
「まだ意識も混濁してるかもしれんが、まずはゆっくりと休むといい。話はそれからだ」
「……うん」
手本と言わんばかりにフリギアがテーブルで丸くなるのを見、シエナはゆっくりとベッドに横になった。
宿のキッチン、タクトは調理をするラウラの後ろで背を壁にもたれて待っていた。
クツクツと鳴る鍋の蓋を取り、かき混ぜながら火の通り具合を確かめる。
「それで、急に女の子なんか連れ込んでどうしたのかしら」
「そんなんじゃないって」
ラウラがからかうような、異性に対しての念など欠片もない。
そもそもフリギアに言われなければ助けることすら考えていなかったのだ。先の意識など、抱きようがなかった。
そしてやっと己の愚蒙を恥じた。
「はい、これ。落とさないでね」
盆に乗った2人分のスープとパン。そして肉。
ラウラに礼を告げ、スープがこぼれないよう慎重に部屋へ急ぐ。
部屋の戸を開けると、匂いにつられてか丸くなっていたフリギアが起き上がる。
置いた盆に乗る肉にがっつくフリギアを他所に、
「ほら、シエナも」
促されたシエナがベッドから降り、タクトと同じように席に着く。
フリギア同様お腹が空いていたのか、疑う様子もなく料理に手をつける。
「名前以外に、何か覚えていることはないのか」
しかしシエナは首を横にふる。
やはり駄目か、とフリギアがうなだれる。
窓の外から市場の賑わいが漏れ聞こえる。その音に耳を傾けるタクトには目もくれず、シエナはスープを食べ続けた。
「昔の書物を思い返しても、やっぱ心当たりはねえな」
2人と1匹を前に頭を悩ませるリナルド。
そもそも魔力を保有している人自体がそう多くないのだ。ましてマインドブレイクを起こす人など魔導兵くらいのもの。よほど世界中を渡り歩いていなければ出会うこともない。
「フリギア、魔力に関しちゃお前の方が詳しいんじゃないか」
「いや、俺もマインドブレイクは数えるほどしか見たことがない。魔力に関しても、みんなよりかは知っているくらいだ」
皿に湛えられた水をフリギアは舌で掬い取り、喉を潤す。
頭を巡らすものの、やはり記憶に関するような内容はない。
「他の竜を見ていても、記憶の齟齬や欠落の覚えはない」
「竜も、魔法を?」
「これのことだ」
シエナが尋ねた疑問にフリギアが応える。
水の方から顔を背け、ブレスで宙に炎の弧を描く。
「それ、魔法だったんだ」
「気づかなかったのか」
こくん、と頷くタクトに炎混じりのため息が溢れる。
昨日今日という関係ではないのだから、フリギアはただ呆れるばかりである。
しかし、そこにリナルドも加える。
「いや、オレも初めて知ったんだが」
「魔力の流れがあるだろ。感じろ」
「「わからん」」
タクトとリナルドが同時に返す。
そんな2人に、呆れと貶めの視線を返す。
「俺にはその『わからん』がわからん」
同意を求めてシエナにも目を向けるが、首を横に振られるとまるで苦労でもしたかのように気を暗く沈める。
ひとり不機嫌になる小竜を放置して話を続ける。
「魔法は使えなくなってんのか」
「……分からない」
目を背けるシエナに、これでは手詰まりだとリナルドは頭を搔く。
もともと知っていたのかもわからない上に、何もわからないとなると何かを推し量ることも敵わない。
「タクト、ちょっと渡すもんがあるから待ってろ」
話の流れを切り捨てて、リナルドは奥の部屋へと入っていく。
そんなことには目もくれずフリギアは水を飲み続ける。
「あの人は?」
散々話した挙句、今更な疑問を放つ。
タクトは聞き耳を立ててリナルドが近くには居ないことを確認して、
「あの人は俺の師匠なんだ」
「師匠?」
「ああ。俺、トレジャーハンターを目指してんだ」
そう話すタクトの目は宝石のそれよりも輝いているように見えた。
そしてその蒼さはこれ以上ない程の純粋さを纏っている。
「リナルドは遺跡発掘の第一人者だ。この国でアイツに並ぶものはいない。まあ、そもそもの地位が低いんだが」
「それでも、俺はリナルドに憧れてるんだ」
「……そう」
少女は何かを思うでもなく静かに返した。
まもなくリナルドが本を数冊持って戻ってくる。
置いた本を促すと、タクトは一番上の本を手に取りパラパラとめくる。
「これくらいなら頑張れば読めそう」
「簡単なものをスラスラ読めるようになるのも大事な気がしてな。繰り返し読んでみるといい」
「……読めない」
タクトの持つ本を覗いたシエナの声が漏れる。
「昔の文字だ。読めても使い道はないが、読んでみるか?」
「えぇ……」
明らかな態度で引くシエナを見て、リナルドは微笑みながら冗談だと告げる。
「そうだ、タクト」
リナルドが紙切れを1枚手渡す。
先の本とは異なり、少女にも読める文字で書かれている。
「そこに書いてるやつ、買ってきてくれ。フリギアも頼む」
「ああ、分かったよ」
そう言い、フリギアを連れてその場をあとにした。
椅子に座る寡黙な少女と恰幅のいい男だけが残り、しばらく時間が経って、
「怖いか」
何に対しての問いかは分からなかった。自身の容姿についてなのか、シエナの記憶のないことなのか。
答えようにも答えられない状況に、思わず口を閉ざす。
それを見かねてか、リナルドは話を変える。
「亜人って知ってるか」
「亜人って、あの?」
「ああ。頭が悪く、人付き合いも苦手。闘うだけしかできないどうしようも無い種族だ」
リナルドはタクトが口をつけなかった水を手に取り、クイッと飲み干す。しかし、酒のように気を紛らわしてはくれない。
「昔話だ。むかし、夢を持った亜人の男がいた。そいつは夢のために時間も友も惜しんで勉強も冒険もした」
少女はそれをただ静かに聞く。
「その末に得られたのは想像してたのとは違う、ほんのひと握りの小さな夢の破片だけ。全てを捨ててそれだけしか残らなかった、哀れな男の話だ」
シエナにはこの男の伝えたいことが理解できなかった。
「その破片は、本当に無駄になったんですか」
「わからねぇ。でも、破片じゃダメだったんだ」
リナルドは己の空っぽな手のひらを見て、嘆くように呟く。
「まあ、つまらんヤツの独り言だと思って聞き流しててくれ」
その男はその身体とは似つかわしくないほどの小さな背中で、弱気な様が誰でもわかるような口調で続けた。
「アイツは……タクトは、トレジャーハンターにはなれない」
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