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悪魔・堕天使 - Devils and Fallen angels -
シトリ
しおりを挟むシトリ
ソロモンの七十二柱の悪魔中、序列第十二位。六十の軍団を率いる偉大な王子(君主)であり、『ソロモンの小さき鍵』や偽エノク文書によれば、召喚されると、グリフォンの翼に豹の頭を持つ姿で現れるという。そのほかにも、さまざまな野生動物の頭部を持つ、有翼の人間の姿をとるらしい。召喚者の命令に応じて、絶世の美男子や美女に姿を変えることもできる。それもそのはずで、男女問わず情欲をかき立てるのを得意とする淫魔なのだ。また、偽エノク文書では、「召喚した者の前にあらゆる女性を裸体で呼び寄せる」とあり、肉体的に辱めることが言及されている。ヨハン・ヴァイヤーの『悪魔の偽王国』では、シュトリとして、二十一番目に記述があり、ビトル(ビュトル)という別名も示されている。コラン・ド・プランシーの『地獄の辞典』では、召喚者が命じれば女の秘密を暴き、その女を笑いものにして喜ぶと書かれていて、女の秘密を暴露することで社会的な破滅に追いやる悪魔である点が強調されている。また、率いる軍団の数も七十とされている。この相違は、プランシーが参考にした『ソロモンの小さき鍵』ないしは『悪魔の偽王国』の版によるものと考えられるが、単なる勘違いという可能性も否定できない。いずれにせよ、人の欲望と本能に訴えかける危険な悪魔である。
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