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中国 ‐ China ‐
鵬
しおりを挟む鵬
翼を広げれば太陽を覆い隠してしまい、光が全く地上に届かなくなるほど巨大な鳥。この霊鳥は、はるか古代から存在しており、普通の仙人では歯が立たないほどの神通力を持っている。人間の世界に関心は持っていないらしいが、その力が強大だったため『西遊記』や『封神演義』などの小説の中では、主人公を苦しめる悪役として登場している。『荘子』逍遙遊篇には、北の海に鯤という巨大な魚が棲んでおり、それが南へ移動する際に鵬へ変化するのだという。三千里(約一二〇〇キロメートル)先の海面まで翼が届き、九万里(約三万六〇〇〇キロメートル)上空まで飛び上がり、羽ばたけば海を干上がらせるという。この記述から『西遊記』では、鵬の魔王は一度羽ばたけば九万里飛ぶことができるとされた。ちなみに一二〇〇キロメートルといえば、日本の本州をすっぽり覆ってしまうほどの大きさしかない。それに宇宙空間は、一〇〇キロメートル上空からと定義されており、宇宙空間を飛ぶ鳥なのだろうか。
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