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ヨーロッパ・アジア - Eurasia -
ヨルムンガンド
しおりを挟むヨルムンガンド
北欧神話に登場する巨大な蛇。名前は「大いなる丸太」を意味する。猛毒の息を吐き、真っ黒な身体の大きさはミッドガルド(人間界=大地)を取り巻いても余るため、自らの尾を咥え海の底で横たわっているとされる。そのことから、古代スカンディナビア語で「大地を取り巻く蛇」という意味を持つ、ミドガルズオルムとも呼ばれる。北欧神話は、神々であるアース神族と巨人族との敵対関係が軸として描かれており、その中でヨルムンガンドは、巨人族出身でありながらアース神族に属する悪戯好きの神ロキと、女巨人アングルボダの間に生まれた三匹の魔物のうちの一匹として登場する。しかし、彼らの存在を快く思わなかった最高神オーディンによって、神々に害をなすと考えられたヨルムンガンドは、生まれてすぐに海へ投げ込まれたが死なず、海の中でみるみる成長を続けたのだという。最大にして最強の怪物となったヨルムンガンドに立ち向かえる神は、雷神であるトールをおいてほかにいなかった。宿命の敵同士といえる両者は、三度にわたり戦いを繰り広げる。その決着は、世界の終焉となる戦い「ラグナロク」で決着がつくとされる。トールがヨルムンガンドにハンマーを浴びせて頭を潰すも、ヨルムンガンドの吐く毒を受けて九歩退いたあと、トールはそのまま息を引き取ってしまうのだという。
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