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中国 ‐ China ‐
白虎
しおりを挟む白虎
古代中国において百獣の王といえばライオンではなく虎であった。黄金色の身体に黒い縞が入った姿は神秘的で霊獣と崇められた。そんな虎の中でも、取り分け特別な存在であり、五行思想においても西方や金属を象徴し、秋における万物の枯死と結実、そして自然から得た富を意味する。また、守護する白き霊獣として「四神」にその名を連ねている。『太子伝王林抄』によると、大きな道が西にあることが守護される土地の条件として記され、平安京において山陽道と山陰道がその役割を果たしていた。江戸時代中期の図鑑『和漢三才図会』の中に、「虎が五百才になると神格化して白虎になる」と書かれている。霊獣が長いときを経て神格化する例は多くあり、白虎もこれに含まれる存在だ。現代において実在するベンガルトラの変種とされるホワイトタイガーに、白虎の姿を重ねることができるが、中国ではこれを本当の白虎として崇めたともいう。
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