僕は平凡に生きたい

15

文字の大きさ
上 下
84 / 162
体育祭

25

しおりを挟む
「んっ…ぅ…ひぁ…っ…。」

「おっと~?セーラーちゃんが脚を拭かれて気持ちよくなってるみたいだねぇ~?」

「ち、ちが!!」

気持ちよくなんてなってない!くすぐったいだけだよ!
思わず実況者さんを見るとニヤニヤと笑ってこちらを見ていた。
…面白がってるなぁ…。

むぅ、と頬を膨らませて脚を拭いてくれている人にコソッと話す。

「あ、あの…もう大丈夫なので…。」

「え!?で、でもまだこことか…!」

「ぅぁっ…!?そ、そこは大丈夫です!!本当に!!ありがとうございました!!」

濡れてない太ももの付け根辺りを触られて変な声が出た!!
もうやだ!!
バッと距離をとってお礼を言って走り出す。
こんな事一々されてたらゴールにたどり着かないよ…!

半泣きでまたスカートをおさえながら走っていくと、次は平均台が準備されていた。
両端には水鉄砲?みたいなものを持った人がたくさんいる。
あれで攻撃されるのかな…。

「お次は水鉄砲でそれを渡るみんなを邪魔するよ~!因みに水鉄砲は改造してあるから威力は普通じゃないよん⭐️落ちたらまた最初からやり直しね~」

普通の威力じゃない水鉄砲…!?
まだ誰もここに辿り着いてないから俺が生贄にならないといけない…!
ううう…怖い…。

水鉄砲を嬉々として抱えている人たちをチラリと見て、平均台に脚をかける。
俺こういうバランスのやつも苦手だしクリア出来るのかな…。

意を決してそろ…と脚を進めるとビシャアッ!と水をかけられた。

「ぅっ…本当に勢いがすごい…ゆっくり行くより早くゴールした方が…!」

あーあ制服もびしょびしょだぁ…。
もしかしてこれがあるから着替えて走るのかな。
体操服が濡れちゃうと大変だもんね。

よし、と集中して渡り始めた俺の耳には実況者さんの

「あらら~セーラーちゃん服が濡れてスケスケになってる~眼福~」

なんてコメントは届かなかった。
というか俺男だから聞こえてても気にしないんだけどさぁ。

***
早く修理に出したいんですが余りの高さに手が出ません。笑
水遊びって時々やりたくなりますよね。夏とか。
そんな青春はどこにいったんだろう…。
しおりを挟む
感想 22

あなたにおすすめの小説

私の事を調べないで!

さつき
BL
生徒会の副会長としての姿と 桜華の白龍としての姿をもつ 咲夜 バレないように過ごすが 転校生が来てから騒がしくなり みんなが私の事を調べだして… 表紙イラストは みそかさんの「みそかのメーカー2」で作成してお借りしています↓ https://picrew.me/image_maker/625951

ヤクザに囚われて

BL
友達の借金のカタに売られてなんやかんやされちゃうお話です

ちょっと待ってもらっていいですか?とりあえず、10年ぐらい。

15
BL
頭、普通。顔、まぁまぁ(当社比)。性格、普通(?)。 毎日毎日普通の生活を送っていた俺。 朝目が覚めたら、そこは森でした。…は…? 気づいたらイケメンに囲まれ、求愛され…俺もうついていけねぇよ!! ちょっと待ってくれ!お願いだから!あと10年ぐらい!!! とっても普通(顔は普通ではない)な青年が突然トリップする話。 ここは、ゲームの世界。でも現実。強くてニューゲーム、不可。 総愛され。 いつになるかはわかりませんが、こっちはささっと物語を進めたい。です。

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈

めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。 しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈ 記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。 しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。 異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆! 推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!

親衛隊総隊長殿は今日も大忙しっ!

BL
人は山の奥深くに存在する閉鎖的な彼の学園を――‥ 『‡Arcanalia‡-ア ル カ ナ リ ア-』と呼ぶ。 人里からも離れ、街からも遠く離れた閉鎖的全寮制の男子校。その一部のノーマルを除いたほとんどの者が教師も生徒も関係なく、同性愛者。バイなどが多い。 そんな学園だが、幼等部から大学部まであるこの学園を卒業すれば安定した未来が約束されている――。そう、この学園は大企業の御曹司や金持ちの坊ちゃんを教育する学園である。しかし、それが仇となり‥ 権力を振りかざす者もまた多い。生徒や教師から崇拝されている美形集団、生徒会。しかし、今回の主人公は――‥ 彼らの親衛隊である親衛隊総隊長、小柳 千春(コヤナギ チハル)。彼の話である。 ――…さてさて、本題はここからである。‡Arcanalia‡学園には他校にはない珍しい校則がいくつかある。その中でも重要な三大原則の一つが、 『耳鳴りすれば来た道引き返せ』

いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜

きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員 Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。 そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。 初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。 甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。 第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。 ※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり) ※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り 初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。

消えたいと願ったら、猫になってました。

15
BL
親友に恋をした。 告げるつもりはなかったのにひょんなことからバレて、玉砕。 消えたい…そう呟いた時どこからか「おっけ〜」と呑気な声が聞こえてきて、え?と思った時には猫になっていた。 …え? 消えたいとは言ったけど猫になりたいなんて言ってません! 「大丈夫、戻る方法はあるから」 「それって?」 「それはーーー」 猫ライフ、満喫します。 こちら息抜きで書いているため、亀更新になります。 するっと終わる(かもしれない)予定です。

処理中です...