僕は平凡に生きたい

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学園生活

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「京くんありがと、重くなかった?」

「大丈夫だよ。作ってもらうんだしこのぐらい」


神さまかよ…!そんな眩しい笑みを向けないで!
部屋に戻るともう千蘿くんはいなかった。
いたら一緒にご飯どうかなと思ったけど、その心配もいらなかったかな。


「じゃあぱぱーっと作るからもう少し待っててね」

「何か手伝おうか?」

「ううん!荷物とかも持ってもらっちゃったし休んでて!」


流石にそこまでさせれない!!させたくない!!


「んーわかった。でも次は手伝うからね」

「ふは、うん。次はよろしく」


くしゃっと俺の頭を撫でてソファに座る京くんを見て、俺は食材を取り出して持ってきていたエプロンをつけた。
これからも自炊するつもりだから、持ってきちゃった。
キッチンも中々広いし、すごく嬉しい。

手際よく材料を切って、煮込む。
ちょっと甘めに作ろうかな。おいしくなーれ、と。


「んーこれだけだとなぁ、、あ、そうだ」



1時間後、できた、とお皿をテーブルへと運ぶ。
肉じゃがと、ほうれん草のおひたしと、お味噌汁とごはん。
あんまり動いてないし軽めにしたつもり。
きっと大丈夫なはず。うん。


「うわ、美味しそう」

「た、食べるまで分かんないから!口に合えばいいけど…」

「絶対美味しいって、いただきます」


手を合わせて口に運ぶ京くんをじっと見つめる。
…動かなくなっちゃった。


「…ど、どう?」

「…美味しい!」

「ほんと?」

「うん。誰が作ったものよりも、すごく美味しい」

「それは流石に言い過ぎだよ!」


「そんなことない、本当だよ」とすごい勢いで食べる京くんに、どうぞとお茶を出す。
詰まらせないのかな、そんなに早く食べて。
でも口にあったみたいでよかった…。


「俺も食べよう。いただきます」

「…そういえば佳乃ちゃんの同室者は?」

「あぁ、なんかあんまり部屋にいないかもって言ってたからどこかに出掛けてるんだと思うよ」

「へぇ…因みに名前は?」

「えっと…若草 千蘿くんだよ」

「…若草…?あぁ…あいつか」

「知ってるの?」

「まぁ…知ってるっていうか……佳乃ちゃん、あいつには気をつけなね」

「へ?何を?」

「色々。油断しちゃダメだよ」

「わ、かった…」


何に気をつければいいのかさっぱりだけど、あんまり会わなさそうだしなぁ。
ちょっと怖かったし…。苦手意識がどうしても拭えない。

仲良く、出来たらいいんだけど。
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