さよならの合図は、

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もう二度と、

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「おい、柊!転校するって、まじかよ!?」

「えーそんな話どっから聞いたんだよー」

「え、うそなの?」

「いや、まじだけどさ」

けたけたと笑いながら友人に返せばショックを受けたような顔をしていて、なんだかんだ俺愛されてたんだなと思った。
まぁ、今更だけど。

「なんで言わないんだよ!」

「んー泣いちゃうからさ~」

「ふ、ふざけんなよ!」

ふざけてなんかねーけどなぁ。
こいつ、やけに突っかかってくるな。

「…言ったところで転校するのは変わんねぇしさ」

「お、おま…」

「それに、俺が転校したってお前は遊んでくれんだろー?」

「当たり前だろ!?」

「じゃーいいじゃん。今と変わらん」

そう言って話を無理矢理終わらせたけど、なんだか納得していない雰囲気の友人に笑ってしまう。
それに気づいた友人が「罰として今日は俺に付き合ってもらうからな!」と宣言して席に戻って行った。
…あいつ、やっぱり面白いな。

あの大声をあげられた日から、俺は秋良さんに会いにいかなくなった。
授業をサボる度胸なんてないから真面目に授業は受けたけど、それだけ。
視線を合わせない。話にいかない。
何か言いたそうな視線を時々感じたけど、それも気のせいだと思う。
俺がそう思いたいだけだったんだろう。

放課後、HRが終わってすぐ友人に捕まって引きずられながら玄関へと向かった。

「おーいなんでそんなに引っ張るんだよー」

「お前、逃げそうなんだもん」

「もんって…かわいくねーぞ。それに逃げねーよー」

「うっせ」

拗ねたように腕を離しそうにない友人に軽く溜息を吐いて大人しくついて行く。
だが、反対の腕を誰かに引っ張られて「いって!」と声をあげてしまい、なんだよ…と少し恥ずかしくなりながら後ろを振り向けばどこか怒ったような雰囲気の秋良さんがいた。

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