死んだと思ったら生まれ変わって魔族になってたんですが…。

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魔法学園

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今日、学校が休みで本当に良かった…。
ルードは何故かいつもの獣の姿に戻りたがらないし、疲れない?って聞いても首を振るし……やっぱりガルニエ先生に聞いた方がいいかなぁ。
本にはあれ以上詳しい事は書いてなかったし本人が疲れてないって思ってても、もしかしたら問題が起きてるかもしれないし…。

とにかく、ルードには無理をしてほしくない。

出会った時に怪我をしてぐったりしてたルードが今でも俺の脳裏にこびりついて離れない。
すぐに元気になったけど、俺も幼かったしトラウマ気味なんだよね…。

ふぅ…と息をついた時ルードが首を傾げて「フィー、ドウシタ?イヤ、アッタ?」と聞いてきた。


「ん?…ううん、嫌な事があったとかじゃなくて…。…あ、そうだ。ルードがもし良かったら言葉とかの勉強する?」
「ベンキョウ…」
「僕がいつも学校に行ってしてる事なんだけど……学ぶとね、自分の知らない事を理解できるようになるんだ。知らない事がいけない事ではないけど…知ってた方が自分が思った事とか、したい事とか沢山の事が表現できるようになるんだよ」
「う……ムズカシイ…」
「んーそうだよね……そうだなぁ…例えばなんだけど、ルードがもし大切な何かを失くした時に誰かに探してほしいと頼んだとして。でも、その大切なものを伝える術がなくて…身振り手振りでしか伝えられない。だけど、言葉や名前を知ってたら、相手に正確に伝える事ができるんだよ。…まあ、要はルードが思ってる事を言葉にしやすくなるってだけだよ」


例え話があんまり得意じゃないから昔あった出来事を思い出しながら言ったけどルードにはそれも難しかったみたいで、段々首が横に倒れていった。
それが少し可笑しくてルードの頭を撫でながら笑う。


「無理にとは言わないけど、僕はもっとルードの気持ちが知りたいな」
「…フィー…シッタラ、ウレシイ?」
「それは、もちろん!僕はルードが大好きだから。…どうかな?」
「……オレ、ベンキョウ、スル」
「本当!?じゃあ、僕が先生になって色んな事を教えるよ。疲れたらすぐに言ってね?」
「ウン」


そう言って早速勉強に取り掛かった。
俺が一番驚いたのはルードの吸収力の凄さ。
教えた事はすぐに覚えて出来るようになるし、言葉も沢山覚えてスラスラ喋れるようになった。

…ルードってば本当におりこうさん!誰に似たんだろうね。
やっぱりご両親がすごく出来る方だったのかな…。

…ルードのご両親は今どうしてるんだろう。

チラリとルードを見ると必死に文字を書き写していた。
……会いたいって、思ったりしないのかなぁ。

もし、会いたいって言われた時、俺はご両親の元へ送り出せるのだろうか。


「フィー?」
「へ…あ、もう出来たの?すごいなぁ~。よし、少し休憩しよっか!ルードもずっとやってたから疲れたでしょう?」
「…うん……フィー、なにか、かんがえごと?」
「っ…今日の夜ご飯は何がいいかなぁって考えてたよ。ルードがその姿のままでいいなら一緒に食堂に行こうね」


ルードの頭をひと撫でして席を立つ。
お茶を淹れながら溜息を吐き、頭を振った。

ルードは察しがいいからあまりルードの前で考え事するのはやめよう。


「フェイ、ちょっといいかな」
「ウィル!どうしたの?」
「…私の部屋で少し話せるかい?」
「あ、ルードに言ってくるね」


わかった、とウィルの返事を聞いて自分の部屋へと入りルードに「少しウィルと話してくるから僕が戻るまで休憩しててね」と伝えると「すぐに、もどってきて」とうるうるした目で見つめられてしまった。
……おーけー!!!!







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