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魔法学園
41歩
しおりを挟む「いいかい、ルード。今みたいな姿になった時は、我慢しなければいけない事が多いんだ。…例えば、さっきみたいなスキンシップもそうだけど…服を着ないで、人前に出てはいけないからね?」
「…ウン。……ヨク、ワカラナイケド……フィー、ノイウトオリ二スル」
「もし何かあった時は僕にすぐ聞いて?僕はルードのすぐ側にいつもいるから」
人型のままのルードの頬を両手で挟み見つめながらそう伝えると「ウン」と返事をした。
今まで獣として過ごしていたから勝手がわからないだろうし、俺がフォローしないと!
それからルードは疲れたのかまた獣の姿に戻り、俺の横に寝そべって眠りについた。
…突然喋ったり、人型になったから驚いたけどルードも成長してたんだなぁ…。
「……ルードが幸せなら、僕は嬉しいよ」
そう呟いて眠っているルードの頭に一つキスをして、俺も眠りについた。
**
「フィー、フィーオキロ。ハラ、ヘッタ」
「…ぅ……ん…?……もう、朝…?……おはよ、ルード………って、うわぁ!?…あ、今日はその姿でいるの?疲れない?…あっすぐにご飯準備するね!」
誰かに揺さぶられる気配を感じて目を開けると人型になったルードが俺の顔を覗いていて、驚いて飛び起きた。
ご飯って、今までのでもいいのかな…いや、でも視覚的な問題が……。
…俺と同じご飯でもいいのかな?
普段通りにご飯を作りルードを椅子に座らせてコトリとプレート置けば不思議そうにそのご飯をルードが見つめていた。
「あ、そうか…今日は僕が食べさせてもいいかな?こうやってカトラリー…えぇと、スプーンとかフォークを使うんだ。…ほら、あーん」
「…アーン?」
俺の真似をするように口を開けたルードに少し笑いながらもスプーンに乗せたご飯を運ぶとパクッと食べた。
「美味しいかな?」
「…ウン……デモ、イツモト、チガウ…?」
「うん、いつもとは違うよ。ふふ、美味しいなら良かった。…あ、ウィル、おはよう!」
「…おはよう、フェイ……?その人は…?」
「へ?……あっそっか!えっとね、ルードだよ!」
うふふとルードと笑いあっていたら起きてきたウィルが困惑した表情で俺たちを見つめていた。
紹介しても何故か納得のいっていないウィルに首を傾げる。
……まあ、目の前で変わったのを見ていたから俺はいつも通りだけど、突然見知らぬ…それも自分より大きい人がいたらびっくりするよね。
「昨日、突然喋ったりこの姿になれるようになって……これからは多分ルードの意思でこの姿になったりすると思うから……えと、よろしくね?…あっウィルのご飯も作ったから、良かったら食べて?」
「あぁ……うん。ありがとう…」
「びっくりしちゃったよね…?」
「え?あ、いや……そうだね、私もよく知らない種族だったから」
「あはは、そうだよね。僕も調べるまでは全然知らなかったもん」
「そうか。…フェイ、そういえばーー」
ウィルが何かを言いかけ首を傾げた時ルードが俺の袖を引いて、そちらに気を向けると あ とルードが口を開けていた。
そうだった!とすぐに口に運びその後もう一度ウィルになぁに?と問いかけても「なんでもないよ」とはぐらかされてしまった。
***
僕は平凡に生きたい-新-を公開しています。
前に書いていた話の改変になります!
よろしければ、読んで頂けると嬉しいです( ´▽`)!
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