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魔法学園
32歩(Side:ウィリアム)*
しおりを挟む「ーーあの、これ本当に脱がなきゃ、ダメ…?」
ぎゅ、と服の裾を握って震えているフェイに笑顔を向けながら「うん」と言えば、フェイは羞恥心を耐えながらもゆっくりとシャツを脱いだ。
……私が言うのもなんだけれど、フェイはこの調子で他の者に騙されたりしないのだろうか?
まあ、今は可愛いフェイを堪能しよう。
そもそもこうなったのはフェイが知りたいと言ったからだし、教えて欲しいと言われたからな訳でわざとじゃない。
…こんな事をしなくても説明なんていくらでも出来るけれど、何故かフェイに触れたくて仕方がない。
チラリと横を見ればフェイが恥ずかしそうに脱いでいる姿を少しでも見逃すものかと、真剣に見ているシルヴァンがいる。
本来であれば2人きりで出来たはずなのに。何故こいつがいるのか。
「…偶々にしては随分とタイミングが良すぎたね、シルヴァン」
「あん?…俺はフェルに言いたい事があっただけで……。つーか、そもそもお前がこんな事してたからそう思うだけだろ。……何一人で抜け駆けしようとしてんだ」
「抜け駆けだなんてとんでもない。…あ、フェイ脱ぎ終わったんだね。じゃあ私の膝の上に座って」
「え…でも、僕重いかも…」
真白な肌を晒し淡いピンクの粒を隠そうともせずフェイはあわあわと戸惑って、私を見上げた。
仕方ない、と私がソファに座りフェイの腕を引いて無理矢理膝の上に座らせるとカチンッと氷のように固まった。
ふふ、かわいいな。
シルヴァンに目配せをしフェイと向かい合うように座ってもらい「それじゃあ今から教えるから……頑張ってついてきてね」と耳元で囁き耳にふぅと息を吹きかければ ひあぁ…! とかわいらしい声をあげて力が抜けたのか私の胸に倒れてきた。
「まず、獣人は私達にはない尻尾と耳があるんだけれど……その2つの付け根は弱点となっていてね。…例えば、フェイのここ」
「ひっ…く、くすぐったいよぅ…!」
「フェル~俺たちにとっては大事な場所なんだぜ~!我慢してくれ~」
「うぅ……がん、ばる…」
ここ、と言って胸にある小さなかわいらしい粒を触れば肩が縮こまる。
隠そうとするフェイの腕をシルヴァンが掴みそれっぽい事を言えば涙を目に浮かべながらも、頷いた。
………今更だが、罪悪感が凄まじいな。だがしかし今やめる訳にはいかない。
數十分程胸を執拗に指や口で弄った後するすると下の方へ手を動かせば身体が敏感になっているのか、それにさえビクビクと感じていた。
声を出さないようにと手で口を押さえているが隙間から漏れ聞こえる声に私もシルヴァンも興奮を隠せない。
「…フェイ、私たちはただ教えているだけなんだけれど…これはどうしたんだい?」
「ふぇ…?…なに、これぇ……こんなの、しらないぃ…っ…うぃる、しるぅ…こわ、こわいよぉ~」
「あーあー泣くなって。こんなん誰でもなるんだからよォ。ウィリアムも意地悪言ってんなよ!…ほら、これ擦ると気持ちいいだろ」
「んぁあぅ…ぅ、ぅ…ぁうぅ…っ…やだっやだっ!あっむね、むねもだめぇ…!」
「ふふ、気持ちいいかい?…フェイのここずっとピクピクしてるね。もうそろそろかな」
ぴょこっと頭を出しているフェイのかわいらしいソレに指を這わせながら尋ねると、その時にやっと気付いたのか抑えきれなかった涙を流しながら声をあげた。
するとシルヴァンが不器用ながらに涙を掬い取り私に怒ってきた。怒りながらもフェイのソレを手で擦り快感を高めようとしている。
私の首元に顔を埋めるようにしながら快感を逃そうとするフェイが愛らしくて、私もフェイの身体を弄る手が止まらない。
「だ、め…だめだめ!なん、か…なんかきちゃうぅ…!!」
「…うん、このまま気持ちよくなりな」
「ひっあっあっ…!!~~~ッッ!!っは…ぅ……」
「おっと。……気を失ってしまったな」
「……やっぱ流石に出ねーか」
ガクガクと身体が跳ねた後フェイは力尽きたように意識を遠のかせた。
ゆっくりとソファに一度寝かせてからクリーンをかける。
「…これ暫く治りそうにねぇんだけど…」
「…それは同感だ」
お互い膨らんでしまったモノをどうするかと悩んだ後、申し訳ないと思いながらも寝ているフェイの身体を拝借してしまった。
どこもかしこも柔らかくて気持ちがいいフェイの身体。
私は太ももに挟み込み腰を振り、シルヴァンはフェイの口を借りていた。
……何をしているんだ、私たちは。
数時間後、起きたフェイに「僕途中で寝ちゃったよね!?ごめんね、折角教えてくれてたのに…」と謝られてしまい私は胸がズキズキと痛んだ。
すまない、フェイ。
目を合わせられず私も謝罪をするとくしゃっと顔を歪めたフェイに「怒ってるよね…?しかも結局獣人さんにとって尻尾の付け根がどうなのか、知れなかった……僕ってば本当にダメダメだ…」と言われ私は頭を抱えた。
全くフェイは悪くないのに…!!
その後簡潔に獣人にとって尻尾や耳の付け根がどういった弱点なのかを言葉で教えるとフェイは首を傾げて言った。
「…僕の身体じゃなくてもよかったの?」
「いや、違うんだ!…あれは一度は誰しもが経験をしなくてはいけなくてな…フェイはまだだったろう?だから、な」
「なるほど!やっぱりウィルは物知りさんだぁ~!ありがとぉっ」
「あぁ…」
嘘八百の私の言葉を疑う事なく無邪気な笑顔を浮かべるフェイに対し、私は一生フェイの味方でいる事を誓うのであった。
****
ただちょっとしたエロを書きたかった、それだけなのに…。
色々達観した5歳児になってしまって私も頭を抱えています。
最近更新された順にして小説を漁ってるんですけど全部面白くて、夜更かしをしてしまいます。
なんだって皆さんあんな天才的な文が書けるのか…同じ人間とは思えません。つら(◜௰◝)
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