死んだと思ったら生まれ変わって魔族になってたんですが…。

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魔法学園

28歩

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「じゃあ、荷物確認したらそっちに行くわ」
「うん!」


そう言ってシルと部屋の前で別れてウィルと共に部屋に入る。
荷物といっても、俺はそんなにない。どうやらウィルも同じようで「…少し休もうか」と笑った。

思いの外部屋は広く自室となる部屋も右と左に分かれており、快適そうだ。

リビングに備え付けてあったソファに並んで座り俺はウィルに尋ねた。


「ウィルはどっちの部屋がいいですか?僕はどっちでもいいんですけど…」
「私もどちらでもいいかな。フェイが決めていいよ。…それと、なんで私には敬語なんだい?」
「じゃあ、右の部屋にします。……ウィルって王子様みたいで、緊張しちゃって……つい」
「王子様?…ふふ、そっか。でも、敬語なんてやめてシルヴァンに話すみたいにしてほしい」
「うぅ……わか、った…」


本当は言いたくなかったんだけどウィルの無言の圧力っていうのかな!?怖くてつい言っちゃった!!
顔が赤いのが分かるから俯いたまま返事をしたらウィルはクスクス笑ってた。…ぐぬぬ。
だけど、ウィルってば本当に王子様じゃないの?ってぐらいキラキラしてる。


サラサラの金髪の髪に青い瞳……碧眼っていうんだっけ。透き通るような青い瞳はずっと見てると吸い込まれそうだ。
…家にあった絵本に出て来た王子様がこんな感じだからっていうのもあるんだけど、掘りも深いし笑顔は優しいし……完璧だぁ。

でもツノもないし、尻尾もない……隠してる?

…ウィルってなんの種族なんだろう?こういうのって聞いてもいいのかな。

じーっとウィルを見ていたら ん? と首を傾げられた。


「あっ……ウィルの種族ってなんなのかなぁって……」
「あぁ、種族ね。何も聞いてこないから分かってるのかと思っていたよ」
「ううん、分かんなかった。…聞いてもよかったの?」
「ん?構わないよ。私は吸血鬼だよ。…ほら、牙があるだろう?」


そう言ってウィルは牙を見せてくれた。…鋭い……なるほど、確かにこれぐらい鋭かったら首に刺さる。
吸血鬼ってなんとなく黒髪赤目なのかと思ってたけど、違うんだね。


「フェイは?」
「へ?あ、僕は……妖精族…だよ」
「へぇ…妖精」
「全然そう見えないでしょう?だから、あんまり言いたくないんだけど…」
「どうして?何か嫌な事でも?」


そう言って聞いてくるウィルは本当に分からないらしく、きょとんとした表情で俺を見ている。
……嫌な事っていうか、だってこの見た目で妖精族なんて言ったら…絶対みんなにバカにされる……。
え?これが?って!!分かってるよ!そんなの、俺だって…!


「だって、妖精族ってみんな美しい容姿なのに……僕は……」
「…フェイは十分美しいじゃないか。何をそんな…」
「ぼ、僕が!?…ウィルってば優しいんだね。僕なんかにそんな事言ってくれるなんて」
「……なるほど。……私はフェイはとても可愛らしくて、綺麗だと思うよ」
「うん。ありがとう。でも、いいんだよ」


そんなお世辞なんて。友達になってくれただけ有難いっていうか!
もうこの話は終わり!と自分から振っておいてなんだけど無理矢理終わらせたら、ウィルは苦笑いを浮かべながらも「そろそろシルヴァンが来そうだしね」と文句を言わずに終わらせてくれた。

そしてタイミングがいいのか悪いのか、丁度部屋のインターフォンが鳴り出てみるとやはりそこにはシルがいた。


…シルが獣人なのはわかる。ふわふわの尻尾を触りたい…。
そう思いつつシルと話していると「尻尾見過ぎ」とデコピンされた。

………うぅ。










****
タグ付けやあらすじを書く事が苦手で毎回簡潔にしてしまいます。
語彙力もないし、もっと勉強しておけばよかった……。
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