死んだと思ったら生まれ変わって魔族になってたんですが…。

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魔法学園

27.5歩(Side:ウィリアム→シルヴァン)

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Side:ウィリアム・シュヴァリエ


ある日父上の友人の息子の誕生パーティーがあるという事と、年が同じだという事で私は父上と共にリシャール家の屋敷へと来ていた。
父上は色んな貴族と話をしていたが、私はまだ仕事に関わる事もないので暇を持て余していた時今日の主役であるフェリチタ・リシャール様と目が合い、私は瞬時した後父上に一言声をかけてそちらへと向かった。

私が行くまでの間何やら周りに助けを求めるかのように慌てていたのが可愛くて、面白いなと思ったのが第一印象。
その後少ししか話は出来なかったが私には十分だった。
今まで色んな魔族と関わってきたが、次に会えるのが楽しみだと思ったのは初めてであった。

その後学園の入学式で再会し、まさか寮の部屋まで一緒だとは思わなかったが嬉しい誤算である。

…シルヴァンがフェイの事を愛称で呼んでいた事に何故か心がもやっとして、気が付けば私もフェイと呼んでいた。
フェイは困惑しながらもウィル、と可愛い声で呼んでくれ私は内心とても歓喜していた。

ーーフェイはよく笑う。
その笑顔が曇らなければいいと、思う。

出来れば私の手でその笑顔を守っていきたい。
……まだこの気持ちがどういった意味なのか理解出来ていないが、ただ漠然とそう思った。

ただ、今は友人が出来たと喜ぶフェイの隣で穏やかな時間を過ごそうと思っている。






****
Side:シルヴァン・デュヴォア

入学式なんてかったるいと思っていた。
…なんか隣のやつはそわそわしてんのか、ずっと動いてるし…。
気になってチラリと横を見て俺は目を見張った。

ーーー天使がいる。

正直、話すまで女だと思ってた。怒られるの分かってっから絶対本人には言わないけどな。
でも話してみたら案外面白くて好奇心旺盛な奴だって分かって、俺はテンション上がりまくり。
手なんて誰とも繋いだ事ねーのに、嫌がられないからってずっと繋ぎっぱなし。

…俺、どうしちゃったんだ!?

だけどそんな疑問もフェルの笑った顔とか、泣きそうな顔見たらどうでもよくなった。
フェルだから手繋ぎたいし、構いたいんだなって思ったから。

友達と手繋ぐってだけで顔真っ赤にして喜んでるフェルに、友達になってよかったなって思った。

……まあ、もっと仲良くなりてぇけどさ。

まっ焦らずのんびりフェルと過ごせたら今はいい。

取り敢えず、腹減ったし早く飯食いに行こうぜ!










****
2人は成長が早いとはいえ5歳なので、友達以上の好きは自覚していません。
どんな風に関わっていくのかなー。平和にね。
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