死んだと思ったら生まれ変わって魔族になってたんですが…。

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魔法学園

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パーティーが終わり、熱も出なかった!と嬉しさ100倍の笑顔で部屋に戻ると、部屋を出る前にはなかった謎の箱がテーブルの上に置かれていた。


「…なんだろ、これ」


ジャグは何か知っているのかと振り返っても特に何を言うでもなく。…ええ、これ爆発するとかいうオチじゃないよね?
恐る恐る近付き箱に耳を近づけてみるが、特に針が進むような音は聞こえない。
むむ…と眉間にシワを寄せて箱をよくよく見てみると何かが書かれているカードが挟まっていた。


「えーっと……『誕生日おめでとう。愛する弟へーーラルアより』…あ、ラルア兄さんからか…今度お礼言わなきゃな。今日もいなかったし」


もしかしていなかったから、贈り物を?…律儀だなぁ。
本当にあの兄は律儀で、優しくて…弟に甘い。
綺麗に包装された箱を丁寧に剥がしていき、中身を取り出せばまた更に小さな箱に入っていた。
パカッと開くと、オルゴールのようだった。

…キラキラしてる。…俺どんだけキラキラしたもの好きだと思われてるんだろう。烏なのかな。
いや、まあ好きなんだけど。……それにしても、本当に綺麗だ…。
宝箱のような入れ物になっていて、俺はどこに飾ろうかと辺りを見渡した。


「ここ、は…うーん微妙……ここもなぁ、なんか違うし……」


あちこちに置いてみては納得がいかず悩んでいるとずっと俺の行動を見ていたジャグがクスクスと笑い始め、俺はジロリと睨んでしまった。人が悩んでるっていうのに!笑うなんて酷い!


「ふ、すみません…ふふ……あまりにもかわ…年相応だなと思いまして」
「…それ、フォローになってないからな。……折角の贈り物なんだ、一番良いところに飾りたいだろう」
「そうですね…。…それでは、一番視界に入れる場所や自分の近くに置いてみるのは如何でしょう?」
「…自分の近く、か」


…近くって言ってもな。きょろ、と再度部屋を見渡し俺はやっと最適な場所を見つけたのだった。


「ーー…うん。ここが一番いいな。…ああ、ジャグ俺はもう休むから下がっていいぞ」
「かしこまりました。それではまた明日に。…お休みなさいませ」
「おやすみ…」

オルゴールをベッドの横のサイドテーブルへと置く。

ジャグが部屋を去ったのを確認して俺は盛大な溜息を吐いた。


「…つかれた…」


本当は着替えも、入浴も手伝いがいるけど俺はもうとにかく休みたくて我儘を言って下がって貰った。ゆっくりのんびりしたいのだ。
行儀悪く正装のままベッドに横たえていた身体を起こし、のろのろと浴室へ向かう。クリーンを使えば綺麗にはなるけど、やっぱり湯に浸かるのが一番リラックス出来る気がする。

湯に浸かりふぅ…と惚けるように息を吐き出して浴槽の淵に頭を乗せる。…極楽だ…。テレビでしか見たことないけど、極楽ってこういう時に使うんだよね?


「…それより、あと1週間で入学式だよ……俺、大丈夫かな…」


何がって…コミュニケーションが。
…学園に着いた瞬間にウィリアム様に会えないかなぁ……奇跡が起きない限り、無理か…。
でも早いとこ会って親睦を深めたい。そして、コミュニケーション能力を身につけて、友達100人…いや、それ以上つくってみせる…!!













***
最近ずっとイカのゲームをしてます。バイトが楽しいです。
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