死んだと思ったら生まれ変わって魔族になってたんですが…。

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俺、爆誕

4歩

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3歳にもなると自分で立って歩くこともできるし、病弱とはいえ激しく動かなければ…と外で遊ぶ許可も降りた。
前の俺はベッドから立ち上がることも、起き上がることさえ出来なかったから、自分の脚が地についている事にえらく感動した。
そんな俺を見た両親は俺が立てて、歩けた事に感動していると思っていたみたいだけど、まず起き上がれたことに感動しちゃった。


流石にまだ熱が出たりするとパタリと倒れてしまう…その度にみんな蒼白になってるからいい加減俺は学習しようと思います。


自分で動けるようになってからは、着替えも何もかも自分でやるようにした。
何故か両親たちは寂しそうだったけど、「偉いね」ってたくさん褒めてくれた。別に褒めてもらうためにやっているわけではないけど、嫌じゃないから何も言わなかった。褒められたら嬉しくなっちゃうし、顔がにやにやしちゃう。


兄弟との仲もまぁまぁ、だと思う。……多分。

シャル兄さんは相変わらず目は笑ってないけど、なんだかんだ優しい。
長男だし弟のことを放っておける立場じゃないからだろうとは思うけど、一応血が繋がっている兄だし俺は嫌いじゃない。怖いけど。…かといって好きかと聞かれても…。
シャル兄さんが俺のことどう思っているかは知らないけれど。
少し冷たそうな印象を受けるけど美人よりのイケメン?というのか、女性からの熱い眼差しをうざったそうに受けている。
クールなところがいいんだとか。よくわからない。


次男のラルア兄さんは俺にべたべたに甘い。まるで砂糖菓子のように。
時々うざったくて無視してしまうけど、嫌いじゃない。
こっちは甘いマスクのイケメンだ。男女ともに優しいけど、女性には男性以上に優しい。
チャラいなんて言われてるけど、両親にか弱い者、女性には優しくするのが男のモットーだと教えられているらしい。シャル兄さんも見習ったらいいのにね。口が裂けても言えないけど!!
それに、別に聞いてないけど俺が遊んでいる横で、ずっとラルア兄さんが言っていた。
「優しくするのは当たり前だよ。でも、何故人に優しくしない奴らから悪く言われないといけないんだ」だと。知らん!!


長女のルシアン姉さんはすごく優しくてお淑やかだ。
それに加えて美人な姉さんにお嫁さんになってほしいと、縁談がものすごくくる。当たり前だな!
家族にも友人にも、メイドさんとか執事さんとかにも優しい。
俺のこともすごくかわいがってくれる。俺が嫌がることはしないし、なんというか隣にいて居心地がいい存在。
よく「貴方はもっと素直に甘えていいのよ」と言ってくれるけど、俺はもうものすごく甘えている気がする。
そう返せばなんだか悲しそうだった。なんで?


美男美女の元に生まれた兄弟は皆、顔面偏差値が高い。性格は、まぁ。うん。そこは置いといて。
俺の顔は兄弟とは遥かに劣るがそれなりに整っているとは思う。平凡に変わりないと思うけどね!

顔に拘りはないけど、この両親のもとに整ってない顔で生まれたらそれはそれで疑っちゃう。
だって美男美女だよ!?少しぐらいその恩恵を受けててもいいんじゃないかと思っちゃうよねーー!!


でも物凄く愛されてるなぁって思う。名前もね。意味を知った時は恥ずかしかったけど、嬉しかった。


フェリチタ。


幸せ、という意味らしい。
貴方が、私たちの幸せ。

家族みんなで考えてくれたんだって。





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