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あぁ、わかっていたさ。
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目が覚めて今何時だと時間を確認しようとしたけど、時計がない。
…ん…?
あー・・戻ってない、わけね。
はぁ、とため息を思わずこぼし、そういえばと神様を探す。
先に起きたんだろうか。…俺を放置してどこかに行ってしまったのか。
…この見知らぬ土地でどうしろと…?
名前も知らないし、知っているのは神様ということだけ。
探すにしても心当たりはないし、下手に動いて迷ってしまってはいけないし。
うーん…困ったな。
取り敢えず外に出てみるか。
「よっこいせ…っと。」
おっさんの様なセリフを吐いて立ち上がる。
変な体制で寝てたせいで体が悲鳴を上げている。この歳でこれはきつい。
ぐーっと伸びをしてよし、と扉をあけて外に出た。
森だな。
何も目印になりそうなものはないしなぁ…。
手を顎に添えて考えていると、「あ!」と声がした。
声がした方を向けば、そこには神様がいた。…神様、だよな?
なんかでっかくなってる気がするけど…。
「…神様、か?」
「そうです!この姿でもわかってくれるんですね!!」
「あぁ、いや…まぁ、な…。」
テンションも、背丈も喋り方も違うけど面影がある。
なんだ、高度成長期か?(違う)
「俺、ちょっと疲れてたみたいで…貴方が抱きしめてくれたので、やっと回復して元に戻れました!」
「…俺が抱きしめたのは関係あるのか…?」
「あれ?俺、言ってなかったんですっけ…すみません。詳しく、お話ししますね。」
そう言って神様は俺の腕を引いてまた小屋の中へと入って行った。
ここまで変わってると、まず人が違うと疑ってしまう。
身長も遥かに俺より高いし…イケメンじゃん…。
神様ってのはいいなぁ。
ぼんやりと神様を見つめながら引っ張られるままに歩く。
気づけば神様の膝の上に座っていた。
…やっぱりこの神様は変わっていらっしゃる様だ…。
「…俺、なんで神様の膝の上に座ってるんすかね…?」
「え?うーん、この方が話しやすいから…ですね。」
「絶対嘘だわ。ダウトダウト。」
「だう…?よくわかりませんが、これから話すことは貴方のこの先についてです。」
離す気もなさそうな神様に諦めモードの俺。
急に真面目な雰囲気出されても、この状態じゃちゃんと聞けねぇよぅ…。
って、俺のこの先について…?俺、戻れるんじゃないの?
じっと神様を見つめ固まる俺に、神様は苦笑いをこぼしたあと申し訳なさそうな表情になって話し始めた。
「まず、最初に言っておかなければいけないんですが…貴方にはこの世界で暮らしていただきます。」
…ん…?
あー・・戻ってない、わけね。
はぁ、とため息を思わずこぼし、そういえばと神様を探す。
先に起きたんだろうか。…俺を放置してどこかに行ってしまったのか。
…この見知らぬ土地でどうしろと…?
名前も知らないし、知っているのは神様ということだけ。
探すにしても心当たりはないし、下手に動いて迷ってしまってはいけないし。
うーん…困ったな。
取り敢えず外に出てみるか。
「よっこいせ…っと。」
おっさんの様なセリフを吐いて立ち上がる。
変な体制で寝てたせいで体が悲鳴を上げている。この歳でこれはきつい。
ぐーっと伸びをしてよし、と扉をあけて外に出た。
森だな。
何も目印になりそうなものはないしなぁ…。
手を顎に添えて考えていると、「あ!」と声がした。
声がした方を向けば、そこには神様がいた。…神様、だよな?
なんかでっかくなってる気がするけど…。
「…神様、か?」
「そうです!この姿でもわかってくれるんですね!!」
「あぁ、いや…まぁ、な…。」
テンションも、背丈も喋り方も違うけど面影がある。
なんだ、高度成長期か?(違う)
「俺、ちょっと疲れてたみたいで…貴方が抱きしめてくれたので、やっと回復して元に戻れました!」
「…俺が抱きしめたのは関係あるのか…?」
「あれ?俺、言ってなかったんですっけ…すみません。詳しく、お話ししますね。」
そう言って神様は俺の腕を引いてまた小屋の中へと入って行った。
ここまで変わってると、まず人が違うと疑ってしまう。
身長も遥かに俺より高いし…イケメンじゃん…。
神様ってのはいいなぁ。
ぼんやりと神様を見つめながら引っ張られるままに歩く。
気づけば神様の膝の上に座っていた。
…やっぱりこの神様は変わっていらっしゃる様だ…。
「…俺、なんで神様の膝の上に座ってるんすかね…?」
「え?うーん、この方が話しやすいから…ですね。」
「絶対嘘だわ。ダウトダウト。」
「だう…?よくわかりませんが、これから話すことは貴方のこの先についてです。」
離す気もなさそうな神様に諦めモードの俺。
急に真面目な雰囲気出されても、この状態じゃちゃんと聞けねぇよぅ…。
って、俺のこの先について…?俺、戻れるんじゃないの?
じっと神様を見つめ固まる俺に、神様は苦笑いをこぼしたあと申し訳なさそうな表情になって話し始めた。
「まず、最初に言っておかなければいけないんですが…貴方にはこの世界で暮らしていただきます。」
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