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陰キャボッチアメーバと鋭利な少女
女神様ドロップキック
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「暇ねぇ…」
ミシェルの店にて店番をしているミナミはお客が居ない店内のカウンターで項垂れていた。
ミシェルは奥に引っ込んで武器の整備を行なっているため表は彼女の担当になっているのだが基本的に誰も来ないため暇なのだ。
「ねぇソル君、何か面白いことなぁい?」
「えっ!?えっと、あの、て、テレビでも見ます?」
お客はいないといっても一応昼食を食べ終わったぼっち野郎は居るが会話が続いていればミナミがこんなに暇を持て余すことはないだろう。
テレビを付けるとちょうどニュース番組が乱立する時間なのか特にめぼしい番組はなかった。
『こんにちは、ニュースの時間です。今週も終わりですが週末の予定は如何でしょうか。さて、それでは今週のニュースを振り返っていきましょう』
ニュースキャスターが原稿を読み上げ今週あったニュースを取り上げていく。異世界のニュースもあまり元いた世界と変わらないのかぁとミナミの退屈はさらに加速していく。
『エグザミア皇国の東部で魔物の動きが活性化、ムラクモ皇国の首都である東の都で新しい勇者が任命、女神アイリス様がインサイダー取引で逮捕など、今週も賑やかな週となりましたね』
聞き慣れないニュースが聞こえてきたためミナミはもう一度テレビに目を向ける。そこにはやはり女神が逮捕されたという文字が映し出されていた。
様々なニュースの解説が行われ、そして女神逮捕のニュースが解説されたのだが何故かあっさりと話題は次のニュースへ行ってしまった。
「嘘でしょ!?」
「ゔぇっ!?どど、どうしました?」
「いやいや!ソル君ニュース見てなかったの!?」
「見てましたけど…あっ、怖いですよね魔物が活性化するのって」
「そこじゃないそこじゃない!女神様がなんか捕まったとかなんとかよ!」
「ああ、あ、アイリス様が捕まるなんていつものことですよ?」
「いつもなの!?」
ソルは彼女とは違い全く驚いておらずさも当たり前のことの様に言い放った。女神とはもっと神聖なものだと思っていたミナミはまた異世界のイメージが崩れてしまったと頭を抱える。
「うるせぇな、何騒いでんだよ」
「すすすすすみません!」
「すみません…」
店で騒いでいるのを見かねたのかミシェルが裏から出てきて休憩がてらに冷蔵庫から飲み物を取って座った。
『スポーツの話題です。サッカーの親善試合でバースト皇国の代表選手がエグザミア皇国の代表選手へ故意のファールを行ったとして批判が集まっています』
「あっ、こっちでもサッカーってあるのね。なんだか本当に」
『その後、来賓席で観戦していたアイリス様が乱入しファールを行なった選手へドロップキックを行なった模様です』
「本当に何してるのよ!」
『なお、エグザミア皇国天使長であるミカエラ様はこの件に対して、模範になるべき女神として品位を欠いた行為と声明を出し、アイリス様にジャーマンスープレックスを繰り出されたとのことです』
「天使長!?」
「あいつ何騒いでんだ?」
「さあ…?」
ヒートアップしていくミナミに対してどこまでもドライな二人、この世界ではごくごく当たり前の事の様だがミナミにとっては情報量が多く到底理解できることではない、どうしてこの世界は自分の異世界観を壊していくのだろうかとミナミは店のカウンターで涙を流していた。
ミシェルの店にて店番をしているミナミはお客が居ない店内のカウンターで項垂れていた。
ミシェルは奥に引っ込んで武器の整備を行なっているため表は彼女の担当になっているのだが基本的に誰も来ないため暇なのだ。
「ねぇソル君、何か面白いことなぁい?」
「えっ!?えっと、あの、て、テレビでも見ます?」
お客はいないといっても一応昼食を食べ終わったぼっち野郎は居るが会話が続いていればミナミがこんなに暇を持て余すことはないだろう。
テレビを付けるとちょうどニュース番組が乱立する時間なのか特にめぼしい番組はなかった。
『こんにちは、ニュースの時間です。今週も終わりですが週末の予定は如何でしょうか。さて、それでは今週のニュースを振り返っていきましょう』
ニュースキャスターが原稿を読み上げ今週あったニュースを取り上げていく。異世界のニュースもあまり元いた世界と変わらないのかぁとミナミの退屈はさらに加速していく。
『エグザミア皇国の東部で魔物の動きが活性化、ムラクモ皇国の首都である東の都で新しい勇者が任命、女神アイリス様がインサイダー取引で逮捕など、今週も賑やかな週となりましたね』
聞き慣れないニュースが聞こえてきたためミナミはもう一度テレビに目を向ける。そこにはやはり女神が逮捕されたという文字が映し出されていた。
様々なニュースの解説が行われ、そして女神逮捕のニュースが解説されたのだが何故かあっさりと話題は次のニュースへ行ってしまった。
「嘘でしょ!?」
「ゔぇっ!?どど、どうしました?」
「いやいや!ソル君ニュース見てなかったの!?」
「見てましたけど…あっ、怖いですよね魔物が活性化するのって」
「そこじゃないそこじゃない!女神様がなんか捕まったとかなんとかよ!」
「ああ、あ、アイリス様が捕まるなんていつものことですよ?」
「いつもなの!?」
ソルは彼女とは違い全く驚いておらずさも当たり前のことの様に言い放った。女神とはもっと神聖なものだと思っていたミナミはまた異世界のイメージが崩れてしまったと頭を抱える。
「うるせぇな、何騒いでんだよ」
「すすすすすみません!」
「すみません…」
店で騒いでいるのを見かねたのかミシェルが裏から出てきて休憩がてらに冷蔵庫から飲み物を取って座った。
『スポーツの話題です。サッカーの親善試合でバースト皇国の代表選手がエグザミア皇国の代表選手へ故意のファールを行ったとして批判が集まっています』
「あっ、こっちでもサッカーってあるのね。なんだか本当に」
『その後、来賓席で観戦していたアイリス様が乱入しファールを行なった選手へドロップキックを行なった模様です』
「本当に何してるのよ!」
『なお、エグザミア皇国天使長であるミカエラ様はこの件に対して、模範になるべき女神として品位を欠いた行為と声明を出し、アイリス様にジャーマンスープレックスを繰り出されたとのことです』
「天使長!?」
「あいつ何騒いでんだ?」
「さあ…?」
ヒートアップしていくミナミに対してどこまでもドライな二人、この世界ではごくごく当たり前の事の様だがミナミにとっては情報量が多く到底理解できることではない、どうしてこの世界は自分の異世界観を壊していくのだろうかとミナミは店のカウンターで涙を流していた。
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