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トコナツバケーション
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ねっとりとした感覚が腹の上に……、それは次第に胸までのぼり、乳首に愛撫を繰り返される。くすぐったい感覚は繰り返されることで徐々に快感へと変わっていく。
「ん……、はぁ……ぁ」
亮介の雄の顔。興奮しているのが、よく分かる。感じる僕に、欲情している。その顔を見て、また僕も興奮するんだ。なんてバカみたいなループだろう。
「りょ…亮介……っ、亮介ぇ」
亮介は精液でベトベトになった手を僕の口にねじ込み、不敵に笑った。
「……可愛い」
囁かれる。
もう………ゾクゾクするから、その声、やめてくれ。
「好き……、亮介。好きだよ」
俺も、と耳元で息を吹き付けるように言われる。
たぶん、この男。分かってやってる。僕が亮介の声に興奮しちゃうこと。
パンパンと、分かりやすい音が部屋中に響き渡る。ベッドが揺れ、シーツが乱れ、擦れ、亮介を嫌というほど体に感じ、激しい快感に意識が飛びそうになる。
「もうダメ……っ! 亮介! もう、やめ……、やめて!」
いつも以上に時間をかけ、どこのAV男優だよと言いたいくらいなかなかイかない亮介に、ちょっとした苛立ちすら感じた。
壊れそうだと本気で思いながら、バシバシと亮介の腕を叩き、ギブアップだと訴える。
しかし亮介がその腰を止めることはなく、はっはっ…と細かく荒い息をしながら、無心に僕を貫いた。
「あぁ、いや…っ! うぅ……っん!」
それから、どれほどか後に亮介は果てた。
「明日も明後日も……、明々後日も、………抱く」
「断る」
朦朧とする意識。だけど、はっきり断った。
こんなのが毎日続いたら、いつか死ねる。
「感じまくってたじゃんか」
「黙って」
性懲りも無くまた僕の下腹部に手を当てるから、その甲を思いっきりつねった。
「痛って! 素直になれよ! 女みたいに攻められんのが好きなんだろ?」
「明日、本当に天国に行きたいのか?」
サイドテーブルに手を伸ばし、使われていない綺麗なアシュトレイをつかむ。
「いや、待て!! 早まるな!」
亮介は体を起こして僕から体を離して、灰皿を持つ僕の手首を掴んだ。
「ごめん! ごめん! 俺が悪かった!」
ギロリと亮介を睨むと、困ったように笑い返され、僕は仕方なくアシュトレイを手離した。
でも、まぁ……図星なんだけど。
亮介は僕を再び跨ぎ、優しくキスした。
「ごめん、比呂人」
ぺたんと、僕の体の上に体重を委ねてくる。
「色っぽすぎて……、止めらんなかった」
こういう亮介、可愛いと思う。けど。
「重い」
「はい、すみません」
さっと僕の上から退いて、亮介はそのままベッドを降りた。
「ん……、はぁ……ぁ」
亮介の雄の顔。興奮しているのが、よく分かる。感じる僕に、欲情している。その顔を見て、また僕も興奮するんだ。なんてバカみたいなループだろう。
「りょ…亮介……っ、亮介ぇ」
亮介は精液でベトベトになった手を僕の口にねじ込み、不敵に笑った。
「……可愛い」
囁かれる。
もう………ゾクゾクするから、その声、やめてくれ。
「好き……、亮介。好きだよ」
俺も、と耳元で息を吹き付けるように言われる。
たぶん、この男。分かってやってる。僕が亮介の声に興奮しちゃうこと。
パンパンと、分かりやすい音が部屋中に響き渡る。ベッドが揺れ、シーツが乱れ、擦れ、亮介を嫌というほど体に感じ、激しい快感に意識が飛びそうになる。
「もうダメ……っ! 亮介! もう、やめ……、やめて!」
いつも以上に時間をかけ、どこのAV男優だよと言いたいくらいなかなかイかない亮介に、ちょっとした苛立ちすら感じた。
壊れそうだと本気で思いながら、バシバシと亮介の腕を叩き、ギブアップだと訴える。
しかし亮介がその腰を止めることはなく、はっはっ…と細かく荒い息をしながら、無心に僕を貫いた。
「あぁ、いや…っ! うぅ……っん!」
それから、どれほどか後に亮介は果てた。
「明日も明後日も……、明々後日も、………抱く」
「断る」
朦朧とする意識。だけど、はっきり断った。
こんなのが毎日続いたら、いつか死ねる。
「感じまくってたじゃんか」
「黙って」
性懲りも無くまた僕の下腹部に手を当てるから、その甲を思いっきりつねった。
「痛って! 素直になれよ! 女みたいに攻められんのが好きなんだろ?」
「明日、本当に天国に行きたいのか?」
サイドテーブルに手を伸ばし、使われていない綺麗なアシュトレイをつかむ。
「いや、待て!! 早まるな!」
亮介は体を起こして僕から体を離して、灰皿を持つ僕の手首を掴んだ。
「ごめん! ごめん! 俺が悪かった!」
ギロリと亮介を睨むと、困ったように笑い返され、僕は仕方なくアシュトレイを手離した。
でも、まぁ……図星なんだけど。
亮介は僕を再び跨ぎ、優しくキスした。
「ごめん、比呂人」
ぺたんと、僕の体の上に体重を委ねてくる。
「色っぽすぎて……、止めらんなかった」
こういう亮介、可愛いと思う。けど。
「重い」
「はい、すみません」
さっと僕の上から退いて、亮介はそのままベッドを降りた。
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