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第十二章:菊池章太と初期パーティー
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菊池章太。
彼は現パーティーのリーダーを務める人物だけど、彼は他のパーティー関係者とは全く違う、異質の存在だ。
理由は明確。
依頼を、一切受けないのだ。
菊池先輩と寝たというタレントを、僕は今のところ聞いたことがない。話によると、彼が寝る相手は決まっていて、佐久間さんと、佐久間さんの恋人である圭吾くん。そして、同じパーティーに所属しているメンバーのみとしか寝ないらしいのだ。
パーティーのくせに依頼を受けないなんて、異質すぎる。しかもそれがリーダーと来た。皆が訝しがるのも仕方がない。このことから、菊池先輩はもとより “初期パーティーのメンバー” だと噂されていた。
そしてそれは、間違いなくビンゴなのだ。
菊池先輩の部屋で、僕は抱かれた。
抱かれながら、「あぁ……この人、本当にエッチするんだ」と驚いた。依頼を断り続けるような人だから、相当潔癖か、はたまたそういうことにさほど興味がないのかもしれないって思っていたけど、全然違った。
僕がイク度、満足そうに微笑み、快楽で涙の滲む僕を見つめては欲情した顔でキスを繰り返した。
はっきり言うと、カッコイイ。そう、すごくカッコ良かった。
エッチなんて興味ないと思ってたから、本当にびっくりしたんだ。誰とでもこんなことするような人じゃないって。ましてや使い古された僕なんて、絶対に触れたくない代表格だと思ってたから。
「さすがだよね、三木。気持ちいいよ」
なのに、そんなことを言う。
「顔見せて? ……はは、やばい。可愛い」
そしてまたキスだ。
信じられないよ。そんなに優しくしないでって思ってしまうのは、仕方ないと思うんだ。
だって……だって……。抱かれながら、嫌でも西くんを思い出してしまう。西くんも、僕のことをよく「かわいい」と言ってくれた。いつもはすごく冷たい態度を取るくせに、二人きりになると砂を吐くような甘い言葉をくれる。気障な事いっぱい言うくせに、時折僕にしがみついて、甘えてきたりするんだ。
途中、涙が出た。けどそんな僕にも菊池先輩は優しくて、「泣かないで」って僕を抱きしめて、「嫌ならやめるよ」って、「ごめんね」なんて謝るから……その優しさにまた首を振るしかなくて……。
その後は、息も出来ないくらい、ずっとキスされ続けた。
彼は現パーティーのリーダーを務める人物だけど、彼は他のパーティー関係者とは全く違う、異質の存在だ。
理由は明確。
依頼を、一切受けないのだ。
菊池先輩と寝たというタレントを、僕は今のところ聞いたことがない。話によると、彼が寝る相手は決まっていて、佐久間さんと、佐久間さんの恋人である圭吾くん。そして、同じパーティーに所属しているメンバーのみとしか寝ないらしいのだ。
パーティーのくせに依頼を受けないなんて、異質すぎる。しかもそれがリーダーと来た。皆が訝しがるのも仕方がない。このことから、菊池先輩はもとより “初期パーティーのメンバー” だと噂されていた。
そしてそれは、間違いなくビンゴなのだ。
菊池先輩の部屋で、僕は抱かれた。
抱かれながら、「あぁ……この人、本当にエッチするんだ」と驚いた。依頼を断り続けるような人だから、相当潔癖か、はたまたそういうことにさほど興味がないのかもしれないって思っていたけど、全然違った。
僕がイク度、満足そうに微笑み、快楽で涙の滲む僕を見つめては欲情した顔でキスを繰り返した。
はっきり言うと、カッコイイ。そう、すごくカッコ良かった。
エッチなんて興味ないと思ってたから、本当にびっくりしたんだ。誰とでもこんなことするような人じゃないって。ましてや使い古された僕なんて、絶対に触れたくない代表格だと思ってたから。
「さすがだよね、三木。気持ちいいよ」
なのに、そんなことを言う。
「顔見せて? ……はは、やばい。可愛い」
そしてまたキスだ。
信じられないよ。そんなに優しくしないでって思ってしまうのは、仕方ないと思うんだ。
だって……だって……。抱かれながら、嫌でも西くんを思い出してしまう。西くんも、僕のことをよく「かわいい」と言ってくれた。いつもはすごく冷たい態度を取るくせに、二人きりになると砂を吐くような甘い言葉をくれる。気障な事いっぱい言うくせに、時折僕にしがみついて、甘えてきたりするんだ。
途中、涙が出た。けどそんな僕にも菊池先輩は優しくて、「泣かないで」って僕を抱きしめて、「嫌ならやめるよ」って、「ごめんね」なんて謝るから……その優しさにまた首を振るしかなくて……。
その後は、息も出来ないくらい、ずっとキスされ続けた。
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