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「雁の穴」降下作戦
第61話 編成完結
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そして、戦闘服に身を包んだ北条達現役軍人たちに混じり、その事態の原因そのものである三枝昭三もまた最年少ながら小隊長の役を任されていた。
本来であれば、仮に将校となっても、まだ大分未来の話であったろう小隊長の職に、昭三もまた身の引き締まる思いであった。
そして完全武装の少年たちは、ふと空を見上げるのである、ある者は戦いの前の高揚感を楽しみ、またある者は親しい友人たちへ想いを馳せ。
昭三もまた、佳奈のピアノの演奏曲を思いだしながら、未だ聞いたことの無い佳奈の本気の演奏が、不思議と昭三の耳には微かに聞こえているように感じられた。
一瞬それが切ない思いだと気付くと、再び作戦に集中する、そんな繰り返しであった。
それでも曲は流れ続けながら。
「これより編成完結式《へんせいかんけつしき》を始めます。作戦指揮官登壇、部隊気をつけ」
作戦準備中の緊張感を突き破るように編成完結式を告げるアナウンスが響きわたる。
本訓練開始にあたり、双方の軍勢はこの編成完結式を行い、指揮官は最後にどのような戦いをするのかを示すのである。
この双方の式には、各種マスメディアも詰めかけ、話題の人物、三枝龍二と昭三がどんな言葉を発するのかに注目が集まっていた。
そんな注目の中、渦中の龍二が壇上に上がると、一瞬会場がどよめいた、そしてそれは駆けつけたマスコミ集団も同様であった。
それはあまりにらしいと言えばらしいのだが・・・、そこに立つ青年は、おおよそ誰もが想像しうる典型的な青年将校そのものであり、言うなればスマートであり、格好良くもあり、勇ましくもある、存在そのものが美しいというオーラを放っていた。
一般的な開襟型ネクタイ軍服とは異なり、やはり詰め襟制服の古風な出で立ちに、軍刀スタイルは優雅であった。
そして参列した生徒会参謀たちの飾緒もまた、エリートの象徴として見る者を圧倒する雰囲気であった。
徳川幸のそんな姿に、つい自分が戦闘服に身を包んでいる事を忘れ、恍惚とした表情で幸を見つめる東海林涼子の姿もそこにはあった。
「はあ・・・♡、幸様・・。」
実はこの時、これらの中継を見ながらそうため息をついていたのは東海林涼子だけではない。
鎌倉聖花学院高等科の幸ファンクラブのメンバー、そして校外の隠れファンのほか、この一連の事件によってすっかり有名になった生徒会参謀達にも多くのファンがいたのである。
帯刀する龍二と、それを取り巻く参謀達があって、国民の人気、それも若者達の支持は絶大なものとなっていた。
しかし、頭脳明晰にしてスマートなエリート集団ながら、人並み外れてこの眼差しに鈍いのも、龍二を筆頭に参謀達も例外ではなかった。
特に、徳川幸はその美少年のような凛々しい姿と、彼女の家柄がネット上で話題となると、その人気に火がついた。
そんな幸の飾緒姿は、全国のファンにとって永久保存対象ともいえるのである。
そして龍二は静かに口を開いた。
龍二「この戦いは、私の弟、昭三と敵の指揮官、上条師団長閣下《かみじょうしだんちょうかっか》の一人娘の佳奈さんとの事が発端となっている。兄として責任を感じている。しかし今、私は予想外な高揚感に包まれている。兄がたどり着いた北富士第3堡塁の側壁《そくへき》が私を呼んでいる。この戦いで私はどうしてもそこにたどり着かねばならない。そして兄を越え、第3堡塁の陥落を目指す。それが三枝家から皆に対して恩を返す唯一の方法だと考える。どうか皆、力を貸してほしい。」
静まりかえった場内に、龍二の声だけが響く。この瞬間を、一人のカリスマと共有出来る喜びを噛みしめながら、、、。
「では行こう、兄が皆を待っている・・・。現時刻をもって、第3堡塁攻略作戦の開始を宣言する。」
地面が唸るような感覚に誰もが襲われた。
歓声ではない、しかしこの集団から何か異様な興奮がエネルギーの固まりのように放出されるのが、その場に居合わせた誰にも感じる事ができた。
配属の戦車部隊、装甲車両が一斉にエンジンモーターを吹かす。
ディーゼルエンジンほどの音ではないものの、重車両がこれだけ多く一斉に起動すると、地響きが起こるほどのパワーである。
設置されていた机の上にあるペンが、その振動によって転げ落ちるほどに。
その場に居合わせた女子生徒達は、初めて聞くその轟音に黄色い歓声を挙げていた。
そして一斉に乗車を開始するのである。
そんな状況が映像を通じ生中継され続けている。
モニター越しにそれを見る全国の若者達は、なぜあの現場に自分が居られないのだろうと、年齢や距離感が近く感じるだけに、その悔しさは倍増してゆくのである。
同年代の高校生達が、何かを賭けて戦いに赴くその姿は、やはり「勇まし」であり、「格好いい」と写ってしまうのである。
しかし、当人達はそんな余韻に浸っている時間は無かった。
生徒会参謀と龍二は直ちに巨大なモニターが複数ある作戦指揮所に入り、各種モニター、センサー類のチェックを開始し、メインモニター上に映る作戦図で、全隊員を示す赤い点が作戦準備の為に乗車していることを確認した。
北富士トレーニングセンターでは、戦闘参加全将兵にGPSセンサーを装着させ、小銃には空砲に反応して発射されるレーザー、身体にはそのレーザーが命中した場合に受傷反応を示す受光部が複数散りばめられていた。
横須賀学生同盟の中には、どうしても後方支援だけではなく、最前線で共に戦いたいとの意見から、一時的な予備役編入《よびえきへんにゅう》という形式をもって戦闘に加入する学生もいた。
小銃や機関銃だけではない、大砲、迫撃砲の類も、射撃をすれば現場に損耗が表示され、本当の戦場さながらに、そして公平に戦いを評価することができる一大施設となっている。
その規模は世界最大級であり、旧陸上自衛隊時代から注目の軍事施設である。
自衛隊時代、それは軽微な築城《ちくじょう》と小さな部隊同士の戦いを統制する、小規模な想定からスタートした。
近代に入り、世界の戦いは永久築城《えいきゅうちくじょう》による強固な要塞戦《ようさいせん》へと戻るにつれ、この施設でも巨大な要塞想定が作られるようになる。
それだけに、この施設の永久築城である各種堡塁《かくしゅほうるい》は、そもそも通常の参加兵力では陥落させることが出来ない、ほぼ解除が困難な知恵の輪のような仕組みになっている。
これが更に第3堡塁の側壁を都市伝説のような扱いへと奉《たてまつ》られるのである。
モニター越しに、そんな伝説の堡塁が、もしかしたら垣間見得る可能性があることから、若者の多くは、まるでトップアイドルのコンサートでも見入るように、この疑似戦場の様相を食い入るように見つめるのである。
それはさながら、戦争映画をリアルタイムで観戦するかの如くであった。
本来であれば、仮に将校となっても、まだ大分未来の話であったろう小隊長の職に、昭三もまた身の引き締まる思いであった。
そして完全武装の少年たちは、ふと空を見上げるのである、ある者は戦いの前の高揚感を楽しみ、またある者は親しい友人たちへ想いを馳せ。
昭三もまた、佳奈のピアノの演奏曲を思いだしながら、未だ聞いたことの無い佳奈の本気の演奏が、不思議と昭三の耳には微かに聞こえているように感じられた。
一瞬それが切ない思いだと気付くと、再び作戦に集中する、そんな繰り返しであった。
それでも曲は流れ続けながら。
「これより編成完結式《へんせいかんけつしき》を始めます。作戦指揮官登壇、部隊気をつけ」
作戦準備中の緊張感を突き破るように編成完結式を告げるアナウンスが響きわたる。
本訓練開始にあたり、双方の軍勢はこの編成完結式を行い、指揮官は最後にどのような戦いをするのかを示すのである。
この双方の式には、各種マスメディアも詰めかけ、話題の人物、三枝龍二と昭三がどんな言葉を発するのかに注目が集まっていた。
そんな注目の中、渦中の龍二が壇上に上がると、一瞬会場がどよめいた、そしてそれは駆けつけたマスコミ集団も同様であった。
それはあまりにらしいと言えばらしいのだが・・・、そこに立つ青年は、おおよそ誰もが想像しうる典型的な青年将校そのものであり、言うなればスマートであり、格好良くもあり、勇ましくもある、存在そのものが美しいというオーラを放っていた。
一般的な開襟型ネクタイ軍服とは異なり、やはり詰め襟制服の古風な出で立ちに、軍刀スタイルは優雅であった。
そして参列した生徒会参謀たちの飾緒もまた、エリートの象徴として見る者を圧倒する雰囲気であった。
徳川幸のそんな姿に、つい自分が戦闘服に身を包んでいる事を忘れ、恍惚とした表情で幸を見つめる東海林涼子の姿もそこにはあった。
「はあ・・・♡、幸様・・。」
実はこの時、これらの中継を見ながらそうため息をついていたのは東海林涼子だけではない。
鎌倉聖花学院高等科の幸ファンクラブのメンバー、そして校外の隠れファンのほか、この一連の事件によってすっかり有名になった生徒会参謀達にも多くのファンがいたのである。
帯刀する龍二と、それを取り巻く参謀達があって、国民の人気、それも若者達の支持は絶大なものとなっていた。
しかし、頭脳明晰にしてスマートなエリート集団ながら、人並み外れてこの眼差しに鈍いのも、龍二を筆頭に参謀達も例外ではなかった。
特に、徳川幸はその美少年のような凛々しい姿と、彼女の家柄がネット上で話題となると、その人気に火がついた。
そんな幸の飾緒姿は、全国のファンにとって永久保存対象ともいえるのである。
そして龍二は静かに口を開いた。
龍二「この戦いは、私の弟、昭三と敵の指揮官、上条師団長閣下《かみじょうしだんちょうかっか》の一人娘の佳奈さんとの事が発端となっている。兄として責任を感じている。しかし今、私は予想外な高揚感に包まれている。兄がたどり着いた北富士第3堡塁の側壁《そくへき》が私を呼んでいる。この戦いで私はどうしてもそこにたどり着かねばならない。そして兄を越え、第3堡塁の陥落を目指す。それが三枝家から皆に対して恩を返す唯一の方法だと考える。どうか皆、力を貸してほしい。」
静まりかえった場内に、龍二の声だけが響く。この瞬間を、一人のカリスマと共有出来る喜びを噛みしめながら、、、。
「では行こう、兄が皆を待っている・・・。現時刻をもって、第3堡塁攻略作戦の開始を宣言する。」
地面が唸るような感覚に誰もが襲われた。
歓声ではない、しかしこの集団から何か異様な興奮がエネルギーの固まりのように放出されるのが、その場に居合わせた誰にも感じる事ができた。
配属の戦車部隊、装甲車両が一斉にエンジンモーターを吹かす。
ディーゼルエンジンほどの音ではないものの、重車両がこれだけ多く一斉に起動すると、地響きが起こるほどのパワーである。
設置されていた机の上にあるペンが、その振動によって転げ落ちるほどに。
その場に居合わせた女子生徒達は、初めて聞くその轟音に黄色い歓声を挙げていた。
そして一斉に乗車を開始するのである。
そんな状況が映像を通じ生中継され続けている。
モニター越しにそれを見る全国の若者達は、なぜあの現場に自分が居られないのだろうと、年齢や距離感が近く感じるだけに、その悔しさは倍増してゆくのである。
同年代の高校生達が、何かを賭けて戦いに赴くその姿は、やはり「勇まし」であり、「格好いい」と写ってしまうのである。
しかし、当人達はそんな余韻に浸っている時間は無かった。
生徒会参謀と龍二は直ちに巨大なモニターが複数ある作戦指揮所に入り、各種モニター、センサー類のチェックを開始し、メインモニター上に映る作戦図で、全隊員を示す赤い点が作戦準備の為に乗車していることを確認した。
北富士トレーニングセンターでは、戦闘参加全将兵にGPSセンサーを装着させ、小銃には空砲に反応して発射されるレーザー、身体にはそのレーザーが命中した場合に受傷反応を示す受光部が複数散りばめられていた。
横須賀学生同盟の中には、どうしても後方支援だけではなく、最前線で共に戦いたいとの意見から、一時的な予備役編入《よびえきへんにゅう》という形式をもって戦闘に加入する学生もいた。
小銃や機関銃だけではない、大砲、迫撃砲の類も、射撃をすれば現場に損耗が表示され、本当の戦場さながらに、そして公平に戦いを評価することができる一大施設となっている。
その規模は世界最大級であり、旧陸上自衛隊時代から注目の軍事施設である。
自衛隊時代、それは軽微な築城《ちくじょう》と小さな部隊同士の戦いを統制する、小規模な想定からスタートした。
近代に入り、世界の戦いは永久築城《えいきゅうちくじょう》による強固な要塞戦《ようさいせん》へと戻るにつれ、この施設でも巨大な要塞想定が作られるようになる。
それだけに、この施設の永久築城である各種堡塁《かくしゅほうるい》は、そもそも通常の参加兵力では陥落させることが出来ない、ほぼ解除が困難な知恵の輪のような仕組みになっている。
これが更に第3堡塁の側壁を都市伝説のような扱いへと奉《たてまつ》られるのである。
モニター越しに、そんな伝説の堡塁が、もしかしたら垣間見得る可能性があることから、若者の多くは、まるでトップアイドルのコンサートでも見入るように、この疑似戦場の様相を食い入るように見つめるのである。
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