5 / 103
第3堡塁の側壁
第4話 再上陸計画
しおりを挟む
飛行甲板上に並べられたワンカー6機が、三枝1尉以下警備中隊100名の搭乗を待っていた。
その時、戦闘艦「しなの」の艦長から「発進待て」がかけられたためである。
清水1尉の考えで、ワンカーで警備中隊を「いすみ」「おおよど」へ分乗させ、帰国までの間の訓練を実施させる、という提案が、艦長へ進言されていた。
しかし、警備中隊の、その尋常ではない重装備を見た艦長はこう話した。
「臨検訓練にしては少し妙ではないか?我々の臨検部隊をは明らかに違うな」
清水は艦長の疑問に対し、さりげなく助言した。
「陸上の部隊には、現有装備での臨検要領を試したい何かがあるのではないですか?」
「いや、訓練内容を確認する。発艦まて。」
その時、清水1尉は拳銃を手にしていた。
幹部自衛官が、戦闘艦の艦長に銃口を向ける、それが如何に重大な犯罪であるか、その場に居合わせた全員が瞬時に理解できる行為である。
「まて、水雷長、君は自分が何をしているか解っているのか?重営倉ではすまないぞ」
清水1尉は無線機のマイクを手に取ると三枝1尉に叫んだ。
「甲板上のワンカーに告ぐ、発艦を許可する。速やかに発艦せよ、速やかに・・」
そこまで言い掛かったところで、清水を止めにかかった副艦長以下数名が押さえかかる。
ワンカー6機が一斉に飛び上がり艦橋を横目に次々と過ぎて行く。
「清水1尉、処分が下されるまで、自室で謹慎を命ずる。連れて行け。」
、、、後悔は無かった、恐らく厳しい処分が下るだろう。
女性ながらこの若さで水雷長までさせてもらい、自衛官として、なんだかもう十分だという自暴自棄な気持ちにもなっていた。
結婚でもして退職するか、そんな、らしくもない考えが頭を過ぎっていた近頃の彼女にとって、悪友の為に何か出来たのであれば、まあ自分の人生、こんなものかなと、自室の窓モニターから水平線を眺めながら。
それでも、どうでもいいという気持ちのはずが、無表情な彼女の目から涙が伝い続けた。
部屋の鋼鉄でできた白い扉に目をやると、油性マジックで寄せ書きが書かれていた。
「今度デートしましょう」「マジ美人で本当は憧れでした」等々、淡い気持ちで。
「まったく、女性区画にズカズカと、、でもって、油性マジックって、やりたい放題だな・・」
そうつぶやきながら、彼女はその中から三枝のものを探した、、が、見あたらない。
少し残念な表情を浮かべる。
彼女が深呼吸しながら天井に目をやると、意外なものが目に入った。
そこには彼女のお気に入りの口紅を使って、天井一杯に三枝1尉のメッセージが書かれていた。
「最後にお前と再開できてよかった、女を磨けヨ!」
荒々しい、雑な書きっぷりであったが、彼女は気付いた、この作戦は、勝利のためのものではないと。
もちろん理解はしていたが、三枝なら最後まで諦めずに、きっと奇跡を起こすと、僅かな可能性に期待していた彼女は、それが見抜けなかった自分に怒りを覚えた。
あの、三枝の笑顔の奥に、決死の思いが隠れていたことを見抜けなかったことへの自身に対する怒りは、無表情であった彼女の顔を一気に紅潮させていた。
「最後に、だと、ふざけるな、ふざけるなよ」
謹慎中の禁を犯して部屋を飛び出し、艦内を一気に駆け上がり甲板に出て空を見上げると、ワンカーの編隊が艦の上空を旋回飛行していた。
「三枝、死ぬな、死ぬな!」
ワンカー編隊の強烈なダウウォッシュとプロペラの轟音の中、彼女は出せる限界の声を張り上げた。
しかし、ほかにも言いたいことは沢山あったはずだが、どうしても言葉が出てこない。
清水の行動を気にしたのだろうか、三枝機は、最後尾で甲板ぎりぎりの高さまで降りて旋回していた。
機体のダウンウォッシュで清水の結ばれていた髪が解け、激しく風に煽られるほどの接近飛行を繰り返しながら。
機体の窓から三枝1尉の顔が見えた、清水は必死に笑顔を作りながら、手で、もういいから、行くように促した。
それを見た三枝機を含めた全機が、重低音のモーター音を響かせながらドグミス方向へ向けて一斉に飛び立った。
最後にあの、屈託の無い全力の笑顔と敬礼を、小さな窓に押しつけながら、彼らは去っていった。
涙で曇る視界の中で、その機体が見えなくなるその瞬間まで、清水1尉は甲板上で立ち尽くした。
2週間前の出来事であった。
夕日に照らされたドグミス基地の警戒部隊は、水平線の彼方から現れた航空機に「敵機襲来」の報告をもって全守備隊、島民に対空警報を発令した。
対空機関銃を構える兵士たちの表情に緊張が走る。
銃を握る手には、これから始まる一大決戦への闘志と不安から多量の汗が吹き出した。
しかし望遠鏡で警戒していた兵士の一人が気づく。
「いや、まて、敵機ではない、友軍機だ、胴体部に赤丸を確認、日本隊、日本隊だ、日本隊が帰ってきたぞ!」
島民の表情は、その強ばった顔を一斉に笑顔へと変え、直後に割れんばかりの歓声が島全体を包んだ。
新国連軍の撤退により、いよいよ孤軍奮闘を覚悟していた彼らにとて、たった6機編隊であっても「友軍機」との響きが、どれほど勇気付けられたことだろうか。
6機のワンカーは、住民が全力で手を振る中、上空を旋回飛行した後、ゆっくりと降着した。
その機体に向かって、飛行場では数百人の島民、守備隊が一斉に駆け寄ってきた。
現地軍と合流した警備中隊の一同は、ドグミスの司令官やカンザニア民兵の歓喜に迎えられ、三枝1尉は敬礼する間もなく住民、兵士に担がれ御輿のようにもてはやされた。
それはまるで英雄の帰還を祝福する光景に似ている。
そしてその晩は、旧国連軍が残していった酒蔵を全解放して祝杯をあげた。
、、、ここに酒はもう必要ないことは暗黙の了解であり、また誰もが後悔するわけでもなく、決戦を前にした豪快な宴席は明け方まで続いた。
翌日以降、ドグミス守備隊は、この2週間に及ぶ戦いをよく奮闘した。
しかし敵の着上陸部隊に、既に内陸深くまで侵入を許し、当初の善戦空しく弾薬、食料は絶望的な状況の中にあって、それでも士気は高く、銃を構えるその表情には、カリスマ的指導者である、三枝1尉と共に戦える高揚感が、その表情を更に冴えるものとしていた。
同時刻、国立競技場の選手たちは、北勢高校キャプテン城島に賛同し、ベンチから一向に出てくる気配がない。
そんな光景は、全国中継の複数のメディアやネット配信によって繰り返し放送された。
放送局によっては緊急速報を流すほどである。
そんな中、無情な緊急速報がテレビ画面の上方を賑わせていた。
「ニュース速報・国連カンザニア諸島派遣隊の陸上自衛隊守備隊は、最終降伏勧告を拒否、条約軍側は攻撃再開を宣言」
高校サッカーの頂点を決するそのテレビ画面には、国連派遣部隊として参加中の陸上自衛隊に関係する速報が流れ続けていた。
局によっては放送を中断し、昼夜を問わない報道を展開していた。
その時、戦闘艦「しなの」の艦長から「発進待て」がかけられたためである。
清水1尉の考えで、ワンカーで警備中隊を「いすみ」「おおよど」へ分乗させ、帰国までの間の訓練を実施させる、という提案が、艦長へ進言されていた。
しかし、警備中隊の、その尋常ではない重装備を見た艦長はこう話した。
「臨検訓練にしては少し妙ではないか?我々の臨検部隊をは明らかに違うな」
清水は艦長の疑問に対し、さりげなく助言した。
「陸上の部隊には、現有装備での臨検要領を試したい何かがあるのではないですか?」
「いや、訓練内容を確認する。発艦まて。」
その時、清水1尉は拳銃を手にしていた。
幹部自衛官が、戦闘艦の艦長に銃口を向ける、それが如何に重大な犯罪であるか、その場に居合わせた全員が瞬時に理解できる行為である。
「まて、水雷長、君は自分が何をしているか解っているのか?重営倉ではすまないぞ」
清水1尉は無線機のマイクを手に取ると三枝1尉に叫んだ。
「甲板上のワンカーに告ぐ、発艦を許可する。速やかに発艦せよ、速やかに・・」
そこまで言い掛かったところで、清水を止めにかかった副艦長以下数名が押さえかかる。
ワンカー6機が一斉に飛び上がり艦橋を横目に次々と過ぎて行く。
「清水1尉、処分が下されるまで、自室で謹慎を命ずる。連れて行け。」
、、、後悔は無かった、恐らく厳しい処分が下るだろう。
女性ながらこの若さで水雷長までさせてもらい、自衛官として、なんだかもう十分だという自暴自棄な気持ちにもなっていた。
結婚でもして退職するか、そんな、らしくもない考えが頭を過ぎっていた近頃の彼女にとって、悪友の為に何か出来たのであれば、まあ自分の人生、こんなものかなと、自室の窓モニターから水平線を眺めながら。
それでも、どうでもいいという気持ちのはずが、無表情な彼女の目から涙が伝い続けた。
部屋の鋼鉄でできた白い扉に目をやると、油性マジックで寄せ書きが書かれていた。
「今度デートしましょう」「マジ美人で本当は憧れでした」等々、淡い気持ちで。
「まったく、女性区画にズカズカと、、でもって、油性マジックって、やりたい放題だな・・」
そうつぶやきながら、彼女はその中から三枝のものを探した、、が、見あたらない。
少し残念な表情を浮かべる。
彼女が深呼吸しながら天井に目をやると、意外なものが目に入った。
そこには彼女のお気に入りの口紅を使って、天井一杯に三枝1尉のメッセージが書かれていた。
「最後にお前と再開できてよかった、女を磨けヨ!」
荒々しい、雑な書きっぷりであったが、彼女は気付いた、この作戦は、勝利のためのものではないと。
もちろん理解はしていたが、三枝なら最後まで諦めずに、きっと奇跡を起こすと、僅かな可能性に期待していた彼女は、それが見抜けなかった自分に怒りを覚えた。
あの、三枝の笑顔の奥に、決死の思いが隠れていたことを見抜けなかったことへの自身に対する怒りは、無表情であった彼女の顔を一気に紅潮させていた。
「最後に、だと、ふざけるな、ふざけるなよ」
謹慎中の禁を犯して部屋を飛び出し、艦内を一気に駆け上がり甲板に出て空を見上げると、ワンカーの編隊が艦の上空を旋回飛行していた。
「三枝、死ぬな、死ぬな!」
ワンカー編隊の強烈なダウウォッシュとプロペラの轟音の中、彼女は出せる限界の声を張り上げた。
しかし、ほかにも言いたいことは沢山あったはずだが、どうしても言葉が出てこない。
清水の行動を気にしたのだろうか、三枝機は、最後尾で甲板ぎりぎりの高さまで降りて旋回していた。
機体のダウンウォッシュで清水の結ばれていた髪が解け、激しく風に煽られるほどの接近飛行を繰り返しながら。
機体の窓から三枝1尉の顔が見えた、清水は必死に笑顔を作りながら、手で、もういいから、行くように促した。
それを見た三枝機を含めた全機が、重低音のモーター音を響かせながらドグミス方向へ向けて一斉に飛び立った。
最後にあの、屈託の無い全力の笑顔と敬礼を、小さな窓に押しつけながら、彼らは去っていった。
涙で曇る視界の中で、その機体が見えなくなるその瞬間まで、清水1尉は甲板上で立ち尽くした。
2週間前の出来事であった。
夕日に照らされたドグミス基地の警戒部隊は、水平線の彼方から現れた航空機に「敵機襲来」の報告をもって全守備隊、島民に対空警報を発令した。
対空機関銃を構える兵士たちの表情に緊張が走る。
銃を握る手には、これから始まる一大決戦への闘志と不安から多量の汗が吹き出した。
しかし望遠鏡で警戒していた兵士の一人が気づく。
「いや、まて、敵機ではない、友軍機だ、胴体部に赤丸を確認、日本隊、日本隊だ、日本隊が帰ってきたぞ!」
島民の表情は、その強ばった顔を一斉に笑顔へと変え、直後に割れんばかりの歓声が島全体を包んだ。
新国連軍の撤退により、いよいよ孤軍奮闘を覚悟していた彼らにとて、たった6機編隊であっても「友軍機」との響きが、どれほど勇気付けられたことだろうか。
6機のワンカーは、住民が全力で手を振る中、上空を旋回飛行した後、ゆっくりと降着した。
その機体に向かって、飛行場では数百人の島民、守備隊が一斉に駆け寄ってきた。
現地軍と合流した警備中隊の一同は、ドグミスの司令官やカンザニア民兵の歓喜に迎えられ、三枝1尉は敬礼する間もなく住民、兵士に担がれ御輿のようにもてはやされた。
それはまるで英雄の帰還を祝福する光景に似ている。
そしてその晩は、旧国連軍が残していった酒蔵を全解放して祝杯をあげた。
、、、ここに酒はもう必要ないことは暗黙の了解であり、また誰もが後悔するわけでもなく、決戦を前にした豪快な宴席は明け方まで続いた。
翌日以降、ドグミス守備隊は、この2週間に及ぶ戦いをよく奮闘した。
しかし敵の着上陸部隊に、既に内陸深くまで侵入を許し、当初の善戦空しく弾薬、食料は絶望的な状況の中にあって、それでも士気は高く、銃を構えるその表情には、カリスマ的指導者である、三枝1尉と共に戦える高揚感が、その表情を更に冴えるものとしていた。
同時刻、国立競技場の選手たちは、北勢高校キャプテン城島に賛同し、ベンチから一向に出てくる気配がない。
そんな光景は、全国中継の複数のメディアやネット配信によって繰り返し放送された。
放送局によっては緊急速報を流すほどである。
そんな中、無情な緊急速報がテレビ画面の上方を賑わせていた。
「ニュース速報・国連カンザニア諸島派遣隊の陸上自衛隊守備隊は、最終降伏勧告を拒否、条約軍側は攻撃再開を宣言」
高校サッカーの頂点を決するそのテレビ画面には、国連派遣部隊として参加中の陸上自衛隊に関係する速報が流れ続けていた。
局によっては放送を中断し、昼夜を問わない報道を展開していた。
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
忘却の艦隊
KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。
大型輸送艦は工作艦を兼ねた。
総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。
残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。
輸送任務の最先任士官は大佐。
新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。
本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。
他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。
公安に近い監査だった。
しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。
そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。
機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。
完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。
意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。
恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。
なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。
しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。
艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。
そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。
果たして彼らは帰還できるのか?
帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?
札束艦隊
蒼 飛雲
歴史・時代
生まれついての勝負師。
あるいは、根っからのギャンブラー。
札田場敏太(さつたば・びんた)はそんな自身の本能に引きずられるようにして魑魅魍魎が跋扈する、世界のマーケットにその身を投じる。
時は流れ、世界はその混沌の度を増していく。
そのような中、敏太は将来の日米関係に危惧を抱くようになる。
亡国を回避すべく、彼は金の力で帝国海軍の強化に乗り出す。
戦艦の高速化、ついでに出来の悪い四姉妹は四一センチ砲搭載戦艦に改装。
マル三計画で「翔鶴」型空母三番艦それに四番艦の追加建造。
マル四計画では戦時急造型空母を三隻新造。
高オクタン価ガソリン製造プラントもまるごと買い取り。
科学技術の低さもそれに工業力の貧弱さも、金さえあればどうにか出来る!
改造空母機動艦隊
蒼 飛雲
歴史・時代
兵棋演習の結果、洋上航空戦における空母の大量損耗は避け得ないと悟った帝国海軍は高価な正規空母の新造をあきらめ、旧式戦艦や特務艦を改造することで数を揃える方向に舵を切る。
そして、昭和一六年一二月。
日本の前途に暗雲が立ち込める中、祖国防衛のために改造空母艦隊は出撃する。
「瑞鳳」「祥鳳」「龍鳳」が、さらに「千歳」「千代田」「瑞穂」がその数を頼みに太平洋艦隊を迎え撃つ。
日本新世紀ー日本の変革から星間連合の中の地球へー
黄昏人
SF
現在の日本、ある地方大学の大学院生のPCが化けた!
あらゆる質問に出してくるとんでもなくスマートで完璧な答え。この化けたPC“マドンナ”を使って、彼、誠司は核融合発電、超バッテリーとモーターによるあらゆるエンジンの電動化への変換、重力エンジン・レールガンの開発・実用化などを通じて日本の経済・政治状況及び国際的な立場を変革していく。
さらに、こうしたさまざまな変革を通じて、日本が主導する地球防衛軍は、巨大な星間帝国の侵略を跳ね返すことに成功する。その結果、地球人類はその星間帝国の圧政にあえいでいた多数の歴史ある星間国家の指導的立場になっていくことになる。
この中で、自らの進化の必要性を悟った人類は、地球連邦を成立させ、知能の向上、他星系への植民を含む地球人類全体の経済の底上げと格差の是正を進める。
さらには、マドンナと誠司を擁する地球連邦は、銀河全体の生物に迫る危機の解明、撃退法の構築、撃退を主導し、銀河のなかに確固たる地位を築いていくことになる。
ゲート0 -zero- 自衛隊 銀座にて、斯く戦えり
柳内たくみ
ファンタジー
20XX年、うだるような暑さの8月某日――
東京・銀座四丁目交差点中央に、突如巨大な『門(ゲート)』が現れた。
中からなだれ込んできたのは、見目醜悪な怪異の群れ、そして剣や弓を携えた謎の軍勢。
彼らは何の躊躇いもなく、奇声と雄叫びを上げながら、そこで戸惑う人々を殺戮しはじめる。
無慈悲で凄惨な殺戮劇によって、瞬く間に血の海と化した銀座。
政府も警察もマスコミも、誰もがこの状況になすすべもなく混乱するばかりだった。
「皇居だ! 皇居に逃げるんだ!」
ただ、一人を除いて――
これは、たまたま現場に居合わせたオタク自衛官が、
たまたま人々を救い出し、たまたま英雄になっちゃうまでを描いた、7日間の壮絶な物語。
「メジャー・インフラトン」序章1/ 7(太陽の季節 DIVE!DIVE!DIVE!ダイブ!ダイブ!ダイブ!)
あおっち
SF
脈々と続く宇宙の無数の文明。その中でより高度に発展した高高度文明があった。その文明の流通、移動を支え光速を超えて遥か彼方の銀河や銀河内を瞬時に移動できるジャンプ技術。それを可能にしたジャンプ血清。
その血清は生体(人間)へのダメージをコントロールする血清、ワクチンなのだ。そのジャンプ血清をめぐり遥か大昔、大銀河戦争が起こり多くの高高度文明が滅びた。
その生き残りの文明が新たに見つけた地、ネイジェア星域。私達、天の川銀河の反対の宙域だった。そこで再び高高度文明が栄えたが、再びジャンプ血清供給に陰りが。天の川銀河レベルで再び紛争が勃発しかけていた。
そして紛争の火種は地球へ。
その地球では強大な軍事組織、中華帝国連邦、通称「AXIS」とそれに対抗する為、日本を中心とした加盟国軍組織「シーラス」が対峙していたのだ。
近未来の地球と太古から続くネイジェア星域皇国との交流、天然ジャンプ血清保持者の椎葉清らが居る日本と、高高度文明異星人(シーラス皇国)の末裔、マズル家のポーランド家族を描いたSF大河小説「メジャー・インフラトン」の前章譚、7部作。
第1部「太陽の季節 DIVE!DIVE!DIVE!ダイブ!ダイブ!ダイブ!」。
ジャンプ血清は保持者の傷ついた体を異例のスピードで回復させた。また血清のオリジナル保持者(ゼロ・スターター)は、独自の能力を飛躍的に引き上げる事が出来たのだ。
第2次大戦時、無敵兵士と言われた舩坂弘氏をモデルに御舩大(ミフネヒロシ)の無敵ふりと、近代世界のジャンプ血清保持者、椎葉きよし(通称:お子ちゃまきよし)の現在と過去。
ジャンプ血清の力、そして人類の未来をかけた壮大な戦いが、いま、始まる――。
彼らに関連する人々の生き様を、笑いと涙で送る物語。疲れたあなたに贈る微妙なSF物語です。
本格的な戦闘シーンもあり、面白い場面も増えます。
是非、ご覧あれ。
※加筆や修正が予告なしにあります。

帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる