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そして時空転移
第284話 久々のワイン
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俺達は、すぐにでも1946年にタイムトラベルしたいくらいだったが、連続の時空転移は体に負担がかかるため、キャサリンの宿舎で全員一泊させてもらうことにした。
「狭いところですが、ご自分の家だと思ってくつろいでくださいね」
、、、と、キャサリンが言うのもわかるのだが、、さすがにくつろぐのは無理だろうな。
異世界転移の3人は、疲労の度も激しく、案内された部屋で直ぐに就寝してしまった。
俺はといえば、、、やっぱり眠れない。
あの世界であったことを思い返しながら、それはまだ整理がつかないでいたのだ。
あの戦場の興奮と緊張、平和な日本へ帰還出来て、それは本来喜ぶべきものなのだが、、、、何か、心がザワザワと騒ぐ。
端的に言うと、物足りない感じがしてしまう。
緊張の糸が、急に緩むと、それは、不謹慎な言い方をしてしまえば「足りない」と感じてしまうようだ。
心が乾く、って、こういう事なんだろうな。
、、、まさか、俺がそんな心境になるなんて。
「眠れないんですか、GF」
それは、いつぞやのように、キャサリンがワイングラスを片手に薄暗いリビングに立っていた。
「ああ、そう言えば、前の時は、玲子君が重傷を受けた時に、そうやって来てくれたんだったな、もう、なんだか随分前の事のように感じるよ」
「そうですね、、、あのときはGFも、随分意気消沈されていいましたから、正直、かなり心配していたんですよ」
「そうだな、あのときは、まだ玲子君と知り合って間もない頃なのに、彼女が死んでしまうのではないかと、怖かった。彼女を失うのが、今も本当に怖いんだ」
あれだけの冒険を共にしてきた玲子君は、もはや俺にとって他人ではない。
シズもそうだが、彼女とかそういう対照をすっ飛ばして、もはや家族のように感じている。
天真爛漫なシズに、ちょっと天然な玲子君、彼女達の居ない生活なんて、もはや考えられない。
「玲子君は、俺にとって特別な女性だからな、、、」
すると、キャサリンが少し赤い顔をして、俺の前に座る。
、、、なんだよ、言った先で、そんなリアクションするなよ、ちょっと恥ずかしくなってきたじゃん。
そう思っていたら、キャサリンが赤面したのは、俺の言葉が恥ずかしかったのではなく、その場に玲子君が立っていたからだった。
、、、、いたからだった?
「うわ、玲子君、居たのか?、、、どの辺から聞いていた?」
「そうですね、、、、キャサリンの「眠れないんですかGF」あたりです、、、」
おい、こら、それは一番最初のやつじゃん。
あーー、もう、こっ恥ずかしいところ、全部聞かれてんじゃん!。
「、、、あの、私も、、雄介様の事、、、、特別に感じています」
おいおい、玲子君?、君は突然何を言い出す?、、、、あー、もうキャサリンの目が悪戯少年のように興味津々になってるじゃん。
俺は、あまりの恥ずかしさに、キャサリンが持ってきたワインをぐっと空けてしまった。
向こうでも酒は結構飲んできたが、こっちの酒は旨いな。
でもって、玲子君も、ぐいっと、、、。
あれ、、、玲子君って、酒癖、悪いんじゃなかったっけ?
前に、トイレで介抱した記憶が、、、。
あー、目つき変わってるよ、、。
あのときは、ムスキも結構飲んでたっけな。
「そうですよ、私も混ぜてください」
ん?、あれ?、ムスキ?、本物?
どうやらムスキも眠れずに起きてきた。
こうして、3人の美女に囲まれて、なんだか変な晩酌が始まってしまった。
大丈夫かな、明日は朝から時空転移があるのに。
「狭いところですが、ご自分の家だと思ってくつろいでくださいね」
、、、と、キャサリンが言うのもわかるのだが、、さすがにくつろぐのは無理だろうな。
異世界転移の3人は、疲労の度も激しく、案内された部屋で直ぐに就寝してしまった。
俺はといえば、、、やっぱり眠れない。
あの世界であったことを思い返しながら、それはまだ整理がつかないでいたのだ。
あの戦場の興奮と緊張、平和な日本へ帰還出来て、それは本来喜ぶべきものなのだが、、、、何か、心がザワザワと騒ぐ。
端的に言うと、物足りない感じがしてしまう。
緊張の糸が、急に緩むと、それは、不謹慎な言い方をしてしまえば「足りない」と感じてしまうようだ。
心が乾く、って、こういう事なんだろうな。
、、、まさか、俺がそんな心境になるなんて。
「眠れないんですか、GF」
それは、いつぞやのように、キャサリンがワイングラスを片手に薄暗いリビングに立っていた。
「ああ、そう言えば、前の時は、玲子君が重傷を受けた時に、そうやって来てくれたんだったな、もう、なんだか随分前の事のように感じるよ」
「そうですね、、、あのときはGFも、随分意気消沈されていいましたから、正直、かなり心配していたんですよ」
「そうだな、あのときは、まだ玲子君と知り合って間もない頃なのに、彼女が死んでしまうのではないかと、怖かった。彼女を失うのが、今も本当に怖いんだ」
あれだけの冒険を共にしてきた玲子君は、もはや俺にとって他人ではない。
シズもそうだが、彼女とかそういう対照をすっ飛ばして、もはや家族のように感じている。
天真爛漫なシズに、ちょっと天然な玲子君、彼女達の居ない生活なんて、もはや考えられない。
「玲子君は、俺にとって特別な女性だからな、、、」
すると、キャサリンが少し赤い顔をして、俺の前に座る。
、、、なんだよ、言った先で、そんなリアクションするなよ、ちょっと恥ずかしくなってきたじゃん。
そう思っていたら、キャサリンが赤面したのは、俺の言葉が恥ずかしかったのではなく、その場に玲子君が立っていたからだった。
、、、、いたからだった?
「うわ、玲子君、居たのか?、、、どの辺から聞いていた?」
「そうですね、、、、キャサリンの「眠れないんですかGF」あたりです、、、」
おい、こら、それは一番最初のやつじゃん。
あーー、もう、こっ恥ずかしいところ、全部聞かれてんじゃん!。
「、、、あの、私も、、雄介様の事、、、、特別に感じています」
おいおい、玲子君?、君は突然何を言い出す?、、、、あー、もうキャサリンの目が悪戯少年のように興味津々になってるじゃん。
俺は、あまりの恥ずかしさに、キャサリンが持ってきたワインをぐっと空けてしまった。
向こうでも酒は結構飲んできたが、こっちの酒は旨いな。
でもって、玲子君も、ぐいっと、、、。
あれ、、、玲子君って、酒癖、悪いんじゃなかったっけ?
前に、トイレで介抱した記憶が、、、。
あー、目つき変わってるよ、、。
あのときは、ムスキも結構飲んでたっけな。
「そうですよ、私も混ぜてください」
ん?、あれ?、ムスキ?、本物?
どうやらムスキも眠れずに起きてきた。
こうして、3人の美女に囲まれて、なんだか変な晩酌が始まってしまった。
大丈夫かな、明日は朝から時空転移があるのに。
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