266 / 390
ウガヤ・クラントの解放
第264話 危険な部隊
しおりを挟む
オルコ共和国軍は、遂に王都ウガヤ・クラントの中に入り、籠城を開始していた。
北のエフライム公国軍に対する兵力は、依然割かれたままになっていて、俺の流した偽情報が効いていたようだった。
、、、、マキュウェル軍にもスパイはいる。
しかし、今回の戦いで、裏切って後背から撃つような人間は確認されなかった。
つまり、スパイは居たとしてもごく少数で、実働部隊が作戦に影響を及ぼすほどではないレベル、ということになる。
しかし、敵は一体、どうやて情報を通信しているのだろう。
念のため、シズには未来の通信要領に反応が無いかのチェックは常にさせている。
100年後の世界であっても、シズを越える性能のタイムマシンは無いと言っていたので、彼女の通信傍受態勢を突破して隠密に通信することは不可能だろう。
それだけシズの通信域は広範囲に及ぶということだ。
「マキュウェル様、西の方角から、かなりの規模の軍勢が迫っているようです」
軍師長が、先ほどと同じような報告を、再びする。
西の方角であれば、それはフキアエズ軍のはずだ。
「軍師長、それは先ほど報告を受けた、フキアエズ軍ではないのか?」
「はい、そのようなレベルの規模ではありません」
おいおい、マキュウェルは、フキアエズ軍が、もはや壊滅状態だと思っているんだぞ、未だ8万の将兵が生存していると解れば、エガ王子の生存まで勘繰るだろ、やめろ!。
「具体的に、どの程度の規模なんだ?」
「はい、どうやら数十万規模かと」
何?、数十万規模だと?
この世界に、今現在数十万規模の軍隊なんて、オルコ共和国軍を除けば、あとはエレーナ軍しか有り得ない。
📶『ウクルキ、ウクルキ、聞こえるか?、俺だ、ユウスケだ。エレーナ軍は、もしやもう、ウガヤ・クラントまで迫っているのか?」
📶『おお、ユウスケ殿、久しいな!、元気か?、ああ、エレーナ軍は快進撃中だ、敵の抵抗もほとんど無くてな、王都までさほど時間はかからなかったぞ」
、、、ヤバいな、まさかこれほど早くにエレーナ軍が到着するとは思っていなかった。
本来の作戦では、この三国同盟軍と同時に王都ウガヤ・クラントを圧迫する計画だったから、数十万規模の軍隊が、このタイミングで同時に到着したことは、むしろ褒められたことだろう。
しかし、敵の息のかかった部隊が、一体どれほどの規模かが解らない以上、今のこの状況は極めて危険だ。
📶『ウクルキ、聞こえるか?、ブラックナイト・ユニットは今エレーナ軍のどの辺に居るんだ?」
📶『ああ、エレーナ軍の最左翼を任されている」
よりによって、最左翼か。
それって、一番北側ルートじゃないか。
エフライム国境を左に見ながら進撃すると言う事か?
📶『ウクルキ、、、、今エフライム国境には、敵の部隊、約15万規模が展開中だ。そのまま進むのは危険だ」
📶『ユウスケ殿、それでも我々は進まなければならない、違うか?」
いや、そう言う事じゃないんだウクルキ、エレーナ軍には、危険な部隊がいる、そのまま敵に突っ込めば、後ろからも撃たれ兼ねないぞ、、、、しかし、それを、一体どう伝えればいいんだ?
北のエフライム公国軍に対する兵力は、依然割かれたままになっていて、俺の流した偽情報が効いていたようだった。
、、、、マキュウェル軍にもスパイはいる。
しかし、今回の戦いで、裏切って後背から撃つような人間は確認されなかった。
つまり、スパイは居たとしてもごく少数で、実働部隊が作戦に影響を及ぼすほどではないレベル、ということになる。
しかし、敵は一体、どうやて情報を通信しているのだろう。
念のため、シズには未来の通信要領に反応が無いかのチェックは常にさせている。
100年後の世界であっても、シズを越える性能のタイムマシンは無いと言っていたので、彼女の通信傍受態勢を突破して隠密に通信することは不可能だろう。
それだけシズの通信域は広範囲に及ぶということだ。
「マキュウェル様、西の方角から、かなりの規模の軍勢が迫っているようです」
軍師長が、先ほどと同じような報告を、再びする。
西の方角であれば、それはフキアエズ軍のはずだ。
「軍師長、それは先ほど報告を受けた、フキアエズ軍ではないのか?」
「はい、そのようなレベルの規模ではありません」
おいおい、マキュウェルは、フキアエズ軍が、もはや壊滅状態だと思っているんだぞ、未だ8万の将兵が生存していると解れば、エガ王子の生存まで勘繰るだろ、やめろ!。
「具体的に、どの程度の規模なんだ?」
「はい、どうやら数十万規模かと」
何?、数十万規模だと?
この世界に、今現在数十万規模の軍隊なんて、オルコ共和国軍を除けば、あとはエレーナ軍しか有り得ない。
📶『ウクルキ、ウクルキ、聞こえるか?、俺だ、ユウスケだ。エレーナ軍は、もしやもう、ウガヤ・クラントまで迫っているのか?」
📶『おお、ユウスケ殿、久しいな!、元気か?、ああ、エレーナ軍は快進撃中だ、敵の抵抗もほとんど無くてな、王都までさほど時間はかからなかったぞ」
、、、ヤバいな、まさかこれほど早くにエレーナ軍が到着するとは思っていなかった。
本来の作戦では、この三国同盟軍と同時に王都ウガヤ・クラントを圧迫する計画だったから、数十万規模の軍隊が、このタイミングで同時に到着したことは、むしろ褒められたことだろう。
しかし、敵の息のかかった部隊が、一体どれほどの規模かが解らない以上、今のこの状況は極めて危険だ。
📶『ウクルキ、聞こえるか?、ブラックナイト・ユニットは今エレーナ軍のどの辺に居るんだ?」
📶『ああ、エレーナ軍の最左翼を任されている」
よりによって、最左翼か。
それって、一番北側ルートじゃないか。
エフライム国境を左に見ながら進撃すると言う事か?
📶『ウクルキ、、、、今エフライム国境には、敵の部隊、約15万規模が展開中だ。そのまま進むのは危険だ」
📶『ユウスケ殿、それでも我々は進まなければならない、違うか?」
いや、そう言う事じゃないんだウクルキ、エレーナ軍には、危険な部隊がいる、そのまま敵に突っ込めば、後ろからも撃たれ兼ねないぞ、、、、しかし、それを、一体どう伝えればいいんだ?
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/mystery.png?id=41ccf9169edbe4e853c8)
それは奇妙な町でした
ねこしゃけ日和
ミステリー
売れない作家である有馬四迷は新作を目新しさが足りないと言われ、ボツにされた。
バイト先のオーナーであるアメリカ人のルドリックさんにそのことを告げるとちょうどいい町があると教えられた。
猫神町は誰もがねこを敬う奇妙な町だった。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
『量子の檻 -永遠の観測者-』
葉羽
ミステリー
【あらすじ】 天才高校生の神藤葉羽は、ある日、量子物理学者・霧島誠一教授の不可解な死亡事件に巻き込まれる。完全密室で発見された教授の遺体。そして、研究所に残された謎めいた研究ノート。
幼なじみの望月彩由美とともに真相を追う葉羽だが、事態は予想外の展開を見せ始める。二人の体に浮かび上がる不思議な模様。そして、現実世界に重なる別次元の存在。
やがて明らかになる衝撃的な真実―霧島教授の研究は、人類の存在を脅かす異次元生命体から世界を守るための「量子の檻」プロジェクトだった。
教授の死は自作自演。それは、次世代の守護者を選出するための壮大な実験だったのだ。
葉羽と彩由美は、互いへの想いと強い絆によって、人類と異次元存在の境界を守る「永遠の観測者」として選ばれる。二人の純粋な感情が、最強の量子バリアとなったのだ。
現代物理学の限界に挑戦する本格ミステリーでありながら、壮大なSFファンタジー、そしてピュアな青春ラブストーリーの要素も併せ持つ。「観測」と「愛」をテーマに、科学と感情の境界を探る新しい形の本格推理小説。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/horror.png?id=d742d2f035dd0b8efefe)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる