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巨人族の戦士
第246話 、、、動きが
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突然のことだった。
これから前進予定だった森の奥から、複数の射撃音が鳴り響いた。
我が隊は、速やかに展開すると、先頭を前進していたD中隊が、不慣れな小銃を使って応戦を開始する。
「連隊長、前方の森林内から攻撃を受けています、D中隊が戦闘展開を開始しています」
伝令から、前衛での戦闘景況が報告されるが、どうも情報にタイムラグが多い。
これでは先んじて敵を殲滅するのは厳しくなってしまう。
「おい、ノアンカ、出られるか?」
「大丈夫です、前進準備中でしたから、全員出られます」
俺は頼みのB中隊を、森の縁から敵の後背へ進入させ、敵を挟み撃ちにする作戦で応戦しようと考えていた。
ノアンカのB中隊は、小走りで、迅速に、そして隠密に展開すると、そのまま森の奥へ浸透していった。
まったく、変われば変わるものだ。
今やB中隊は、小銃中隊として戦法を指導出来る最精鋭部隊として位置している。
そのためか、なんだかいつも悪そうな秩序の乱れた雰囲気を出していたB中隊は、顔つきも鋭く、服装態度にも乱れは見られなくなっていた。
仕事が人を作るものなのだと、俺はつくづく感じた。
この変化は、俺のこれからの人生に、少なからず影響を与えるのだろうと感じていた。
俺は、今回の戦いも、そこまで手こずる事なく勝利出来るものと高をくくっていた。
しかし、実体は少し違っていたんだ。
俺はこのとき、少し違和感を感じていた、そう、それはいつも感じる、理由の解らない違和感というやつだ。
不気味な違和感を感じつつ、部隊の前進を止める訳にも行かない俺は、不安な気持ちを抱えたまま、静かに部隊の前進を待った。
そして、先ほど森の中から聞こえたのとは異なる、更に奥の方から、再び銃声が聞こえたのだ。
ターーーンーー、ーー
乾いた音は小さく、しかし確実に小銃の音。
方角からすれば、恐らくはノアンカの中隊が回り込んだ付近だ。
そして、その音をきっかけにしたかのように、俺たちの正面に構えていた、敵の部隊が、こちらに向かって前進を開始したのだ。
そして、ようやく俺は、この違和感の正体に気づいた。
、、、こいつら、これまで戦ってきた共和国軍と、動きが違う。
これまでの共和国軍であれば、我が方側が銃を使用した瞬間に、その危険性を察知していた。
ところが、この目の前にいる敵は、後方から銃声が聞こえても、正面から俺たちが圧迫をかけても、まるで後退しようとしない。
、、、、動きが逆なのだ。
しかし、この違和感の正体は、多分それだけではない。
それが証明されない限り、この不快な予感に俺は支配され続けなければならないのだろうか?
更なる異変は、その直後に発生した。
敵部隊が前進を開始した矢先、森の奥から再び銃声がした。
それは銃声と言うより、銃撃戦に近い状況と言える。
俺は、伝令に先端でなにが起きているか走らせて確認させたが、まったく要領を得ない。
『シズ、森の中に、どれだけの人間が居るのか解るか?」
『はい、人数は解るんですが、敵味方がちょっと判定困難です」
シズのセンサーをもってしても、森の中の詳細は理解出来ないようだった。
『で、人数は何人くらいいるんだ?」
『ざっと、650人程度です」
650、、、まあまあいるな、しかし、主力級ではない。
その中の100名は、ノアンカのB中隊だしな、そうすると550名か。
「玲子君、連隊の主力、小銃小隊を前面に並べて、連隊散兵線を構成して進撃だ、小銃小隊以外は、通常攻撃隊形で問題ない」
「はい、大丈夫ですか?500名の守備隊と森林内で銃撃戦をするのは、少し危険では?」
玲子君も、なんだか軍師らしい事が言えるようになってきたな。
普通なら、危険だと感じて当たり前だが、俺の予想が正しければこの正面の敵は、戦い疲れて脆弱な状態になっている。
「問題ない、全軍を前へ出してくれ」
「、、、わかりました、全軍突撃させます」
「怖いか、玲子君」
「大丈夫ですわ、雄介様は、こんな短期間の間に、どんどん軍事的センスが高くなっていて、私、そちらの方が少し怖いと感じています、、、雄介様が、どこか遠い所へ行ってしまいそうで、、、、、すいません」
なんで最後、謝ったんだろう。
『、、、、それはですね、、、ミスズにとっては元々GFは、遠い所の人なのに、まるで自分の近くに居た人のように言ってしまっったことに、反省したんですよ」
、、、俺は元々、玲子君に守ってもらいながらここまで来たんだぞ、遠い所なんて、、、、随分、遠くへ来たのかもしれないな、確かに。
俺は、なんだか取り返しの付かない所まで来てしまったように感じた。
これから前進予定だった森の奥から、複数の射撃音が鳴り響いた。
我が隊は、速やかに展開すると、先頭を前進していたD中隊が、不慣れな小銃を使って応戦を開始する。
「連隊長、前方の森林内から攻撃を受けています、D中隊が戦闘展開を開始しています」
伝令から、前衛での戦闘景況が報告されるが、どうも情報にタイムラグが多い。
これでは先んじて敵を殲滅するのは厳しくなってしまう。
「おい、ノアンカ、出られるか?」
「大丈夫です、前進準備中でしたから、全員出られます」
俺は頼みのB中隊を、森の縁から敵の後背へ進入させ、敵を挟み撃ちにする作戦で応戦しようと考えていた。
ノアンカのB中隊は、小走りで、迅速に、そして隠密に展開すると、そのまま森の奥へ浸透していった。
まったく、変われば変わるものだ。
今やB中隊は、小銃中隊として戦法を指導出来る最精鋭部隊として位置している。
そのためか、なんだかいつも悪そうな秩序の乱れた雰囲気を出していたB中隊は、顔つきも鋭く、服装態度にも乱れは見られなくなっていた。
仕事が人を作るものなのだと、俺はつくづく感じた。
この変化は、俺のこれからの人生に、少なからず影響を与えるのだろうと感じていた。
俺は、今回の戦いも、そこまで手こずる事なく勝利出来るものと高をくくっていた。
しかし、実体は少し違っていたんだ。
俺はこのとき、少し違和感を感じていた、そう、それはいつも感じる、理由の解らない違和感というやつだ。
不気味な違和感を感じつつ、部隊の前進を止める訳にも行かない俺は、不安な気持ちを抱えたまま、静かに部隊の前進を待った。
そして、先ほど森の中から聞こえたのとは異なる、更に奥の方から、再び銃声が聞こえたのだ。
ターーーンーー、ーー
乾いた音は小さく、しかし確実に小銃の音。
方角からすれば、恐らくはノアンカの中隊が回り込んだ付近だ。
そして、その音をきっかけにしたかのように、俺たちの正面に構えていた、敵の部隊が、こちらに向かって前進を開始したのだ。
そして、ようやく俺は、この違和感の正体に気づいた。
、、、こいつら、これまで戦ってきた共和国軍と、動きが違う。
これまでの共和国軍であれば、我が方側が銃を使用した瞬間に、その危険性を察知していた。
ところが、この目の前にいる敵は、後方から銃声が聞こえても、正面から俺たちが圧迫をかけても、まるで後退しようとしない。
、、、、動きが逆なのだ。
しかし、この違和感の正体は、多分それだけではない。
それが証明されない限り、この不快な予感に俺は支配され続けなければならないのだろうか?
更なる異変は、その直後に発生した。
敵部隊が前進を開始した矢先、森の奥から再び銃声がした。
それは銃声と言うより、銃撃戦に近い状況と言える。
俺は、伝令に先端でなにが起きているか走らせて確認させたが、まったく要領を得ない。
『シズ、森の中に、どれだけの人間が居るのか解るか?」
『はい、人数は解るんですが、敵味方がちょっと判定困難です」
シズのセンサーをもってしても、森の中の詳細は理解出来ないようだった。
『で、人数は何人くらいいるんだ?」
『ざっと、650人程度です」
650、、、まあまあいるな、しかし、主力級ではない。
その中の100名は、ノアンカのB中隊だしな、そうすると550名か。
「玲子君、連隊の主力、小銃小隊を前面に並べて、連隊散兵線を構成して進撃だ、小銃小隊以外は、通常攻撃隊形で問題ない」
「はい、大丈夫ですか?500名の守備隊と森林内で銃撃戦をするのは、少し危険では?」
玲子君も、なんだか軍師らしい事が言えるようになってきたな。
普通なら、危険だと感じて当たり前だが、俺の予想が正しければこの正面の敵は、戦い疲れて脆弱な状態になっている。
「問題ない、全軍を前へ出してくれ」
「、、、わかりました、全軍突撃させます」
「怖いか、玲子君」
「大丈夫ですわ、雄介様は、こんな短期間の間に、どんどん軍事的センスが高くなっていて、私、そちらの方が少し怖いと感じています、、、雄介様が、どこか遠い所へ行ってしまいそうで、、、、、すいません」
なんで最後、謝ったんだろう。
『、、、、それはですね、、、ミスズにとっては元々GFは、遠い所の人なのに、まるで自分の近くに居た人のように言ってしまっったことに、反省したんですよ」
、、、俺は元々、玲子君に守ってもらいながらここまで来たんだぞ、遠い所なんて、、、、随分、遠くへ来たのかもしれないな、確かに。
俺は、なんだか取り返しの付かない所まで来てしまったように感じた。
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