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巨人族の戦士
第239話 敵の前哨線を
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「何?、敵の前哨線を突破する?、それも2個中隊で?、、、」
俺はマキュウェルに、俺が考えている銃の調達要領について話をした。
それは、普通に考えれば、最後の戦い、愚かな暴挙、単に死にに行く行為としか見えない、、、。
それ故に、マキュウェルは、、、、
「、、、、嫌だ、、、エガ殿下も生死が不明の今、ユウスケまで私の元を去るのか?、、、、どうして男達はみんなそう死に急ぐのだ?、、私を置いて行くのか、、、」
マキュウェルは、再び絶望の表情を浮かべた、、
「、、、聞いたことがあるの、女という生き物は、本当に好きな男より、本当に自分を大事に、幸せにしてくれる男を選ぶのだそうだ、、、、だから、、」
「マキュウェル、それ以上言ってはいけない、、、、君の気持ちは本当に嬉しい、俺も君も、それは一度整理出来た話じゃないか、俺たちは親友、、、君の為ならば、、、、」
俺はそこで言葉を止めた。
そうしないと、俺の玲子君への想いが偽物になってしまうと感じたからだ。
でも、マキュウェルは俺の大事な親友だ、彼女の為に出来ることをしてあげたいんだ。
「安心しろ、マキュウェル、俺がいつ死ぬなんて言った?、大丈夫、作戦がある、俺を信頼しろ!、いつだって俺は勝ってきただろ!」
涙目のマキュウェルが、無理矢理の笑顔を俺に向けてきた。
ああ、美しい笑顔だ
、俺は思った。
「、、、して、その作戦とは?」
俺はマキュウェルに騎兵ではなく、徒歩兵中隊を2個と重装甲騎兵の1個中隊を貸してもらえるようお願いした。
そして、俺の元には、約束の3個中隊が預けられた。
その中には、あのハイハープ連隊B中隊が含まれていたのだ。
「おお!、久しぶりだなB中隊!」
懐かしい顔ぶれも含まれていた。
そこには、ハイハープ峡谷で共に戦ったメンバーも十数名おり、小銃こそ装備していないものの、訓練を受けた人間がほとんど揃っていたのだ。
「ユウスケ様、お久しゅうございます、カシラビの兄貴や、ノアンカ中隊長はお元気にされていますか?」
「ああ、みんな元気だ、よく戦い抜いてくれたぞ、カシラビは伍長から軍曹に昇進、ノアンカ中隊長も少佐に昇進した!」
部隊からはどよめきが起こった。
なにしろ、荒くれB中隊と言われたほどの部隊だから、出世が遅いことで有名なだけに、俺に付いていった二人が二人とも出世したことに驚きを隠せないと言ったところだった。
中隊長のノアンカが昇級したことは伝達されていたようだが、まさか、あのカシラビまでとはだれも思っていなかったようだ。
「して、今回我々は一体何をすればよいのですかな?」
B中隊の先任下士官であるゲール曹長が、嬉しそうに聞いてきた。
俺は、今現在の状況と、これから俺が考えている作戦の全てを、ゲール曹長に話をした。
本来であれば、中隊長代行の先任士官に最初に話しをすべきところではあるが、ここは一番隊員の空気を読める下士官の長に話しをするのがいいだろうと思った。
「いやあ、ユウスケ様は、相変わらず奇抜な事を考えますな、これは王国の士官では考えも及びませぬぞ」
そう言いながら、笑って見せるゲール曹長を見て、俺はこの人物も、また男らしい性分なんだと感じた。
なぜなら、これほどにまで危険な任務に、笑顔で答えられるなんて、よほど日頃から覚悟が出来ていなければ出来ない事だ。
そして、曹長からみんなに作戦構想が伝えられると、彼らは予想に反して声を挙げて喜んだ。
、、、荒くれB中隊、彼らなら、多分大丈夫だ。
俺はマキュウェルに、俺が考えている銃の調達要領について話をした。
それは、普通に考えれば、最後の戦い、愚かな暴挙、単に死にに行く行為としか見えない、、、。
それ故に、マキュウェルは、、、、
「、、、、嫌だ、、、エガ殿下も生死が不明の今、ユウスケまで私の元を去るのか?、、、、どうして男達はみんなそう死に急ぐのだ?、、私を置いて行くのか、、、」
マキュウェルは、再び絶望の表情を浮かべた、、
「、、、聞いたことがあるの、女という生き物は、本当に好きな男より、本当に自分を大事に、幸せにしてくれる男を選ぶのだそうだ、、、、だから、、」
「マキュウェル、それ以上言ってはいけない、、、、君の気持ちは本当に嬉しい、俺も君も、それは一度整理出来た話じゃないか、俺たちは親友、、、君の為ならば、、、、」
俺はそこで言葉を止めた。
そうしないと、俺の玲子君への想いが偽物になってしまうと感じたからだ。
でも、マキュウェルは俺の大事な親友だ、彼女の為に出来ることをしてあげたいんだ。
「安心しろ、マキュウェル、俺がいつ死ぬなんて言った?、大丈夫、作戦がある、俺を信頼しろ!、いつだって俺は勝ってきただろ!」
涙目のマキュウェルが、無理矢理の笑顔を俺に向けてきた。
ああ、美しい笑顔だ
、俺は思った。
「、、、して、その作戦とは?」
俺はマキュウェルに騎兵ではなく、徒歩兵中隊を2個と重装甲騎兵の1個中隊を貸してもらえるようお願いした。
そして、俺の元には、約束の3個中隊が預けられた。
その中には、あのハイハープ連隊B中隊が含まれていたのだ。
「おお!、久しぶりだなB中隊!」
懐かしい顔ぶれも含まれていた。
そこには、ハイハープ峡谷で共に戦ったメンバーも十数名おり、小銃こそ装備していないものの、訓練を受けた人間がほとんど揃っていたのだ。
「ユウスケ様、お久しゅうございます、カシラビの兄貴や、ノアンカ中隊長はお元気にされていますか?」
「ああ、みんな元気だ、よく戦い抜いてくれたぞ、カシラビは伍長から軍曹に昇進、ノアンカ中隊長も少佐に昇進した!」
部隊からはどよめきが起こった。
なにしろ、荒くれB中隊と言われたほどの部隊だから、出世が遅いことで有名なだけに、俺に付いていった二人が二人とも出世したことに驚きを隠せないと言ったところだった。
中隊長のノアンカが昇級したことは伝達されていたようだが、まさか、あのカシラビまでとはだれも思っていなかったようだ。
「して、今回我々は一体何をすればよいのですかな?」
B中隊の先任下士官であるゲール曹長が、嬉しそうに聞いてきた。
俺は、今現在の状況と、これから俺が考えている作戦の全てを、ゲール曹長に話をした。
本来であれば、中隊長代行の先任士官に最初に話しをすべきところではあるが、ここは一番隊員の空気を読める下士官の長に話しをするのがいいだろうと思った。
「いやあ、ユウスケ様は、相変わらず奇抜な事を考えますな、これは王国の士官では考えも及びませぬぞ」
そう言いながら、笑って見せるゲール曹長を見て、俺はこの人物も、また男らしい性分なんだと感じた。
なぜなら、これほどにまで危険な任務に、笑顔で答えられるなんて、よほど日頃から覚悟が出来ていなければ出来ない事だ。
そして、曹長からみんなに作戦構想が伝えられると、彼らは予想に反して声を挙げて喜んだ。
、、、荒くれB中隊、彼らなら、多分大丈夫だ。
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