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フキアエズ大会戦
第228話 一瞬の出来事
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「村長!、村長!」
先陣切って突き進む姿はとても勇ましいものだったが、こうして倒れている姿はやはり老人のそれでしかない。
「ユウスケ殿、、、、ユウスケ殿を戦士と思ってお願いがあります、我が部族はこのまま突き進み、場合によってはかなりの損耗を受ける事でしょう。昔は巨人族ももっと大勢存在しましたが、この集落にいる者が、最後の巨人族です。人質を救出した暁には、残った巨人族が安寧に暮らして行けるよう、お知恵をお貸し願えませんでしょうか」
村長は、この突撃が部族の今後をどうして行くのかを理解していた。
それでも、ゼンガの悲しみや憂いを放置なんて出来ないのだろう。
、、、人質、もし、彼らにもしもの事があったなら、巨人族は本当に消滅してしまう。
そう思った俺は、なぜ現世に巨人がいないのか、の理由が理解出来た気がした。
彼らは「人」と接すると、自分たちの存在に悪影響があることを理解しているのだ。
だから、21世紀の現世では、巨人はいないのだ、、、少なくとも俺たちの目の見える範囲には。
「ユウスケ殿、後方から味方らしき部隊が続々とこちらに向かっているが」
オルが後方を指さすと、なにやら軍勢が秩序もなくこちらに来るのが解った。
「雄介様、オルコア義勇軍です、、、もうこんな所まで」
オルコア義勇軍は素人の集まりだからな、停止して偵察を出したりせず、真っ直ぐに戦場を追いかけて来たのだろう。
俺は、彼らを制止しようと近づいた、、、、。
それは一瞬の出来事だった。
機関銃の乱射音と、無数の小銃による一斉射撃により、2万人ものオルコア義勇軍は一斉に倒れ始めた。
剣を持つもの、棍棒を持つもの、そんな事は一切関係なく、銃弾はオルコア義勇軍に襲いかかる。
元々、銃器に対応するべく訓練もされていない民兵組織は、オルコ共和国軍の射撃に翻弄され、為すすべがない。
やがて、どうしようもなくなると、オルコア義勇軍は四散して逃げ始めるが、オルコ共和国軍の掃射は容赦無く襲いかかる。
数分を待たずして、収穫の終わった麦畑一面に、オルコア義勇軍の夥《おびただ》しい数の死体と負傷者が山と積まれた。
こんな光景が、この世に存在するのか、と思えるほどに無惨で無慈悲な光景だ。
最初はどうすることも出来なかった巨人族の中から、オルが負傷した自身の体を引き吊りながら、銃声のする方向へ向かって行く。
「オル、そっっちはだめだ、撃たれるぞ!」
「かまわない、このままでは全滅してしまう、俺が引きつけている間に、全員を後退させてくれ!」
そう言うと、オルは自分から銃弾が降り注ぐ火中に飛び込んで行った。
「雄介様、さすがにこれ以上は限界かと思われます!」
この猛攻撃、さっき巨人族を襲撃した時の機関銃射撃とはレベルが違う。
恐らく、巨人族は後方のエリアを素通りさせられた、そしてダミーの機関銃陣地は一カ所だけ射撃をして、巨人族の出鼻をくじき、増援で来た部隊を誘導して、一気に撃つ、、、、。
こんな芸当、現世人しか考えられない!。
先陣切って突き進む姿はとても勇ましいものだったが、こうして倒れている姿はやはり老人のそれでしかない。
「ユウスケ殿、、、、ユウスケ殿を戦士と思ってお願いがあります、我が部族はこのまま突き進み、場合によってはかなりの損耗を受ける事でしょう。昔は巨人族ももっと大勢存在しましたが、この集落にいる者が、最後の巨人族です。人質を救出した暁には、残った巨人族が安寧に暮らして行けるよう、お知恵をお貸し願えませんでしょうか」
村長は、この突撃が部族の今後をどうして行くのかを理解していた。
それでも、ゼンガの悲しみや憂いを放置なんて出来ないのだろう。
、、、人質、もし、彼らにもしもの事があったなら、巨人族は本当に消滅してしまう。
そう思った俺は、なぜ現世に巨人がいないのか、の理由が理解出来た気がした。
彼らは「人」と接すると、自分たちの存在に悪影響があることを理解しているのだ。
だから、21世紀の現世では、巨人はいないのだ、、、少なくとも俺たちの目の見える範囲には。
「ユウスケ殿、後方から味方らしき部隊が続々とこちらに向かっているが」
オルが後方を指さすと、なにやら軍勢が秩序もなくこちらに来るのが解った。
「雄介様、オルコア義勇軍です、、、もうこんな所まで」
オルコア義勇軍は素人の集まりだからな、停止して偵察を出したりせず、真っ直ぐに戦場を追いかけて来たのだろう。
俺は、彼らを制止しようと近づいた、、、、。
それは一瞬の出来事だった。
機関銃の乱射音と、無数の小銃による一斉射撃により、2万人ものオルコア義勇軍は一斉に倒れ始めた。
剣を持つもの、棍棒を持つもの、そんな事は一切関係なく、銃弾はオルコア義勇軍に襲いかかる。
元々、銃器に対応するべく訓練もされていない民兵組織は、オルコ共和国軍の射撃に翻弄され、為すすべがない。
やがて、どうしようもなくなると、オルコア義勇軍は四散して逃げ始めるが、オルコ共和国軍の掃射は容赦無く襲いかかる。
数分を待たずして、収穫の終わった麦畑一面に、オルコア義勇軍の夥《おびただ》しい数の死体と負傷者が山と積まれた。
こんな光景が、この世に存在するのか、と思えるほどに無惨で無慈悲な光景だ。
最初はどうすることも出来なかった巨人族の中から、オルが負傷した自身の体を引き吊りながら、銃声のする方向へ向かって行く。
「オル、そっっちはだめだ、撃たれるぞ!」
「かまわない、このままでは全滅してしまう、俺が引きつけている間に、全員を後退させてくれ!」
そう言うと、オルは自分から銃弾が降り注ぐ火中に飛び込んで行った。
「雄介様、さすがにこれ以上は限界かと思われます!」
この猛攻撃、さっき巨人族を襲撃した時の機関銃射撃とはレベルが違う。
恐らく、巨人族は後方のエリアを素通りさせられた、そしてダミーの機関銃陣地は一カ所だけ射撃をして、巨人族の出鼻をくじき、増援で来た部隊を誘導して、一気に撃つ、、、、。
こんな芸当、現世人しか考えられない!。
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