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マグネラ攻防戦
第208話 冷たく閉ざされた氷
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「こんにちはウクルキさん、またお会いしましたね」
シズが、ウクルキと挨拶を交わすが、ウクルキの表情は依然硬いままだった。
シズが、別室を準備してくれて、メルガの深層心理に触れることが出来るよう準備してくれていた。
そして、俺たちの目の前に現れたメルガの心理状態は、美しく目を閉じた状態で、氷に閉じ込められた姿であった。
「これは、、、、俺たちの言葉が聞こえるのか?」
ウクルキが、 氷に閉ざされたメルガに駆け寄ると、ウクルキは必死にメルガに問いかけた。
「メルガ、 メルガ、 俺だ、アッガだ、君は助かったんだぞ、もう目を覚ましてもいいんだ、エレーナ様は助かったぞ」
冷たく閉ざされた氷は、まるで棺の様に固く閉ざされたままだった。
俺たちは、とにかく色々と試してみた。
だが、結果は変わらずのままだった。
「何かきっかけが必要なんじゃないかな? メルガさん、表面上は変化無いように見えるんだけど、意識に反応はありますし」
シズのセンサーでは、メルガの意識は感じ取れるとのことだった。
やはり、体内ディバイスって凄いんだな、直結状態だから、何でも解るんだ。
「では、私の声は届いているってことですよね、 ユウスケ殿、メルガと私を二人きりにして頂けないだろうか?」
多分、それが一番最短コースなんだろうな。
俺たちは、ウクルキに全てを託すことにした。
夫婦の会話に、割って入ることは出来ないしな。
俺たちは、ウクルキを残して一度現実に帰ることにした。
そうしないとエレーナも不信がるし。
そうして現実に戻った俺たちを、 エレーナが上から見下ろしていた。
「ユウスケ、ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
エレーナは、若干怒っているような雰囲気だった、、、 え、何?
「あなたたち、私に隠していることがあるわね、 ウクルキさんがメルガの前でこれほど 堂々と眠るわけがないわ、教えなさい、今、ウクルキさんとあなたたちは、今一体何をしているの?」
さすがに勘が鋭い子だな、 年齢は若くても、やはり40万の軍勢を率いてここまで来た 実力は伊達じゃない。
しかし、困ったぞ、 エレーナにこのことを説明するわけには行かない。
彼女はウクルキ やメルガと違って、世界に影響力の大きい皇女殿下だ、そして、将来の皇帝となる可能性がある、そんな人物に体内ディバイスなんて入れたら、さすがに許容量を超える、いや、間違いなく超える
そんなときだった、 ウクルキが突然勢いよく目を覚ますではないか。
「エ、エレーナ様、よかった、ここに居られましたか!」
「そりゃ居ますよ、貴方こそ、ずいぶん勢いよく寝ていたようだけど、、、」
「それです、それが解決方法なのです!」
おいおい、どうしたウクルキ、 何か解ったのか?
シズが、ウクルキと挨拶を交わすが、ウクルキの表情は依然硬いままだった。
シズが、別室を準備してくれて、メルガの深層心理に触れることが出来るよう準備してくれていた。
そして、俺たちの目の前に現れたメルガの心理状態は、美しく目を閉じた状態で、氷に閉じ込められた姿であった。
「これは、、、、俺たちの言葉が聞こえるのか?」
ウクルキが、 氷に閉ざされたメルガに駆け寄ると、ウクルキは必死にメルガに問いかけた。
「メルガ、 メルガ、 俺だ、アッガだ、君は助かったんだぞ、もう目を覚ましてもいいんだ、エレーナ様は助かったぞ」
冷たく閉ざされた氷は、まるで棺の様に固く閉ざされたままだった。
俺たちは、とにかく色々と試してみた。
だが、結果は変わらずのままだった。
「何かきっかけが必要なんじゃないかな? メルガさん、表面上は変化無いように見えるんだけど、意識に反応はありますし」
シズのセンサーでは、メルガの意識は感じ取れるとのことだった。
やはり、体内ディバイスって凄いんだな、直結状態だから、何でも解るんだ。
「では、私の声は届いているってことですよね、 ユウスケ殿、メルガと私を二人きりにして頂けないだろうか?」
多分、それが一番最短コースなんだろうな。
俺たちは、ウクルキに全てを託すことにした。
夫婦の会話に、割って入ることは出来ないしな。
俺たちは、ウクルキを残して一度現実に帰ることにした。
そうしないとエレーナも不信がるし。
そうして現実に戻った俺たちを、 エレーナが上から見下ろしていた。
「ユウスケ、ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
エレーナは、若干怒っているような雰囲気だった、、、 え、何?
「あなたたち、私に隠していることがあるわね、 ウクルキさんがメルガの前でこれほど 堂々と眠るわけがないわ、教えなさい、今、ウクルキさんとあなたたちは、今一体何をしているの?」
さすがに勘が鋭い子だな、 年齢は若くても、やはり40万の軍勢を率いてここまで来た 実力は伊達じゃない。
しかし、困ったぞ、 エレーナにこのことを説明するわけには行かない。
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そんなときだった、 ウクルキが突然勢いよく目を覚ますではないか。
「エ、エレーナ様、よかった、ここに居られましたか!」
「そりゃ居ますよ、貴方こそ、ずいぶん勢いよく寝ていたようだけど、、、」
「それです、それが解決方法なのです!」
おいおい、どうしたウクルキ、 何か解ったのか?
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