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マグネラ攻防戦
第180話 即刻死刑に
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レッグ・ホーウエイ少佐の設定資料 ↓
「連隊長、これは一体なんとしたことですか?」
先ほど街の西側包囲環で、暴漢化した部隊を処刑し、ウクルキ達と騎士道精神に則った戦いをしたばかりのレッグ・ホーウエイ少佐が、連隊長に詰め寄った。
「何か問題でもあるかね、貴様は自分の部下の首を跳ねたそうだな、そちらの方がよほど問題ではないか?」
「お言葉ですが、何ら騎士道に基づかない暴漢と化した兵など、処罰対象です。なぜ連隊長閣下はあの者らを処罰しないのですか?」
「まったく、戦いと言うものを理解出来ない青二才め、良いか、ただでさえこの街の包囲は5000の増援によって完全に固められている、これから首都からの増援が23000名規模で到着すれば、我々は無能の汚名を着せられることになるのだぞ。暴漢?、彼らはよくやっているではないか」
連隊長は、そう言うと少し笑みを浮かべた。
その時、レッグ少佐は悟った。
あの暴漢達は、連隊長が焚き付けて市街へ向かわせたことを。
つまり、略奪や殺人、放火を軍が認めた行動だったという事なのだ。
これにはレッグ少佐の騎士道精神が大いに傷つけられた、いや、それはプライドの崩壊に近いものだっただろう。
そして、更に連隊長は、レッグ少佐をC中隊長職から解任させ、拘束するのである。
「暫くの間、拘束する、レッグ・ホーウエイ少佐、別名あるまで謹慎せよ」
牢屋に入れられることは無かったが、解任の上、謹慎では戦場において彼は何もするなという事を言われているに等しいことであった。
マグネラの臨時駐屯地に作られた簡易的な中隊長室に戻ると、C中隊の下士官が集まってきた。
「中隊長、これは何が起こっているのですか?」
「ああ、どうやら新しい共和国軍は、名前こそ市民に味方しているようだが、その実態は市民を虐殺することが任務らしい」
中隊の一同は、何も言えずに沈黙が部屋の中を支配した。
レッグ中隊長と同様に、彼らもまた騎士道精神の熱い騎兵であった。
それ故に、この市民を虐殺している彼ら暴漢と同じ部隊の軍人であることが、とても恥ずべきことに感じられた。
「、、、、中隊長、我々は皇民を守る帝国軍人ではないのですか?、これではブラックナイト・ユニットの方がよほど正義ではありませんか」
若い下士官たちが言う通りである。
これでは何を志して軍人になったのかが解らない。
彼らは自身の正義に疑問を感じ始めていた。
そんな時、街の南東部でまだ略奪とレイプを繰り返す暴漢化した兵士を、C中隊所属の小隊長が殺してしまう事態が発生した。
それは、ついさっきレッグ少佐がした行為とは異なり、ライバル連隊の兵士であった。
この事実は、先ほどの連隊長を激昂させ、レッグ少佐の所に怒り心頭で飛び込んできた。
「一体、軍規を何だと思っている、貴重な兵士を私刑などしおって!少佐、かの行為を仕出かした小隊長を、即刻死刑に処せ、大至急だ」
「ちょっとお待ちください、小隊長らは、正しい行いをしているのです、軍規に背き市民を襲うは処罰対象ではありませんか、我々は誇り高き帝国軍人ではないのですか」
レッグ少佐がそう言うと、連隊長の表情が少し強張った。
それは「帝国軍人」という単語にこそ反応したのである。
今、この新生共和国軍の内規は、旧皇帝に忠誠を誓う反逆問題で敏感になっていた。
そこへ来て、この問題指揮官であるレッグ少佐の口から、それはまるで旧体制への忠誠ともとれる発言がなされたのである。
連隊長は、C中隊の屯営に連隊の主力を集結させるよう命ずると、連隊長の護衛兵士に対し、再びレッグ少佐を連行するようにと、先ほど私刑を行った小隊長を速やかに捕らえ処刑するよう指示した。
それを聞いたC中隊の若い下士官が、逆上して奇声をあげるや、その場にあった椅子を振り上げると、勢いよく連隊長の頭頂部目がけて振り下ろすではないか。
激しく椅子が破壊される音と、頭蓋骨が砕ける鈍い音と共に、連隊長はその場に倒れ込んだ。
それを見たレッグ少佐は、近くにあった自身の剣を抜くと、護衛の兵士たちへこう言った。
「貴様らを切るつもりはない、しかし、今からC中隊は共和国軍に離反し、エレーナ皇女遠征軍に合流する。」
それを聞いた護衛の兵士たちは、今度は自分たちが、実は包囲され、敵中に孤立していることに気付くのである。
「中隊長、我々C中隊は、最後までお付き合いします、我々も帝国軍人です」
そう言うと、周囲にいた中隊のメンバーが集まり、この包囲部隊からの離反を決意した。
「連隊長、これは一体なんとしたことですか?」
先ほど街の西側包囲環で、暴漢化した部隊を処刑し、ウクルキ達と騎士道精神に則った戦いをしたばかりのレッグ・ホーウエイ少佐が、連隊長に詰め寄った。
「何か問題でもあるかね、貴様は自分の部下の首を跳ねたそうだな、そちらの方がよほど問題ではないか?」
「お言葉ですが、何ら騎士道に基づかない暴漢と化した兵など、処罰対象です。なぜ連隊長閣下はあの者らを処罰しないのですか?」
「まったく、戦いと言うものを理解出来ない青二才め、良いか、ただでさえこの街の包囲は5000の増援によって完全に固められている、これから首都からの増援が23000名規模で到着すれば、我々は無能の汚名を着せられることになるのだぞ。暴漢?、彼らはよくやっているではないか」
連隊長は、そう言うと少し笑みを浮かべた。
その時、レッグ少佐は悟った。
あの暴漢達は、連隊長が焚き付けて市街へ向かわせたことを。
つまり、略奪や殺人、放火を軍が認めた行動だったという事なのだ。
これにはレッグ少佐の騎士道精神が大いに傷つけられた、いや、それはプライドの崩壊に近いものだっただろう。
そして、更に連隊長は、レッグ少佐をC中隊長職から解任させ、拘束するのである。
「暫くの間、拘束する、レッグ・ホーウエイ少佐、別名あるまで謹慎せよ」
牢屋に入れられることは無かったが、解任の上、謹慎では戦場において彼は何もするなという事を言われているに等しいことであった。
マグネラの臨時駐屯地に作られた簡易的な中隊長室に戻ると、C中隊の下士官が集まってきた。
「中隊長、これは何が起こっているのですか?」
「ああ、どうやら新しい共和国軍は、名前こそ市民に味方しているようだが、その実態は市民を虐殺することが任務らしい」
中隊の一同は、何も言えずに沈黙が部屋の中を支配した。
レッグ中隊長と同様に、彼らもまた騎士道精神の熱い騎兵であった。
それ故に、この市民を虐殺している彼ら暴漢と同じ部隊の軍人であることが、とても恥ずべきことに感じられた。
「、、、、中隊長、我々は皇民を守る帝国軍人ではないのですか?、これではブラックナイト・ユニットの方がよほど正義ではありませんか」
若い下士官たちが言う通りである。
これでは何を志して軍人になったのかが解らない。
彼らは自身の正義に疑問を感じ始めていた。
そんな時、街の南東部でまだ略奪とレイプを繰り返す暴漢化した兵士を、C中隊所属の小隊長が殺してしまう事態が発生した。
それは、ついさっきレッグ少佐がした行為とは異なり、ライバル連隊の兵士であった。
この事実は、先ほどの連隊長を激昂させ、レッグ少佐の所に怒り心頭で飛び込んできた。
「一体、軍規を何だと思っている、貴重な兵士を私刑などしおって!少佐、かの行為を仕出かした小隊長を、即刻死刑に処せ、大至急だ」
「ちょっとお待ちください、小隊長らは、正しい行いをしているのです、軍規に背き市民を襲うは処罰対象ではありませんか、我々は誇り高き帝国軍人ではないのですか」
レッグ少佐がそう言うと、連隊長の表情が少し強張った。
それは「帝国軍人」という単語にこそ反応したのである。
今、この新生共和国軍の内規は、旧皇帝に忠誠を誓う反逆問題で敏感になっていた。
そこへ来て、この問題指揮官であるレッグ少佐の口から、それはまるで旧体制への忠誠ともとれる発言がなされたのである。
連隊長は、C中隊の屯営に連隊の主力を集結させるよう命ずると、連隊長の護衛兵士に対し、再びレッグ少佐を連行するようにと、先ほど私刑を行った小隊長を速やかに捕らえ処刑するよう指示した。
それを聞いたC中隊の若い下士官が、逆上して奇声をあげるや、その場にあった椅子を振り上げると、勢いよく連隊長の頭頂部目がけて振り下ろすではないか。
激しく椅子が破壊される音と、頭蓋骨が砕ける鈍い音と共に、連隊長はその場に倒れ込んだ。
それを見たレッグ少佐は、近くにあった自身の剣を抜くと、護衛の兵士たちへこう言った。
「貴様らを切るつもりはない、しかし、今からC中隊は共和国軍に離反し、エレーナ皇女遠征軍に合流する。」
それを聞いた護衛の兵士たちは、今度は自分たちが、実は包囲され、敵中に孤立していることに気付くのである。
「中隊長、我々C中隊は、最後までお付き合いします、我々も帝国軍人です」
そう言うと、周囲にいた中隊のメンバーが集まり、この包囲部隊からの離反を決意した。
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