141 / 390
新たな仲間
第139話 エムデイと名乗った男
しおりを挟む
夕食の時、巨人の二人が、ようやく今自分たちの置かれた状況について語り始めた。
「俺の名前はオル、こっちがゼンガ、この先にある巨人族の村の出身だ。これまでの山賊行為、本当にすまないと思っている。」
「事情があるんだろ、まずは話してみろよ」
彼らが言うには、丁度1カ月くらい前、巨人の村にオルコ軍の軍師を名乗る男が数名の兵士を連れてやってきた。
彼は自分の名をエムデイと名乗ったが、それ以上の事は多くを語らなかった。
彼の用件は、巨人族に対するオルコ軍への参加要求であったが、そもそもこの村はオルコとフキアエズの国境にあり、巨人は特定の人間国家に対して軍事協力はしないという国際条約があったため、一蹴したのだと言う。
するとエムデイたちは、見たこともない武器で村を襲撃し、力の弱い女子供を捕らえると、オルコ帝国領へ引き返してしまったのだと言う。
数日後、オルコの使者が来て、軍への加入が出来ないのなら、山賊となって、ある標的を襲うよう言われた、その代わりの条件として、小銃を与えられたのだそうだ。
「しかし、訓練もなく、よくその銃を使いこなせたもんだな、カシラビとの銃撃戦も、なかなかのもんだだったぞ」
「彼らは一定の戦い方を自分たちに教えてくれた、小銃も俺たちの大きな手でも撃てるよう、改良もしてくれた」
そう言うと、彼らの小銃を俺たちに見せてくれた。
なるほど、確かに用心金《ようじんがね》のところに切れ込みが入ってて、太い指が入るように加工されている。
そして、彼らの銃は、、、、日本軍の99式小銃か。
これもまた、第二次世界大戦当時の物だな、、、、やはりその、エムデイと言うやつは、第二次世界大戦当時からここへやってきた人物で正しいようだ。
「エムデイというやつの特徴は、どんなだったか教えてくれないか?」
「あまり顔は見えないよう、仮面を付けた状況だったが、雰囲気から察するに、恐らく白人系の人物だろう」
それ以上のヒントは無かった。
しかし、そのエムデイと言うやつが、俺たちを最初から狙っていた人物だとしたら、何でこんなことまでして俺を狙うんだろう。
それは、まあ直接本人に聞くしか無いんだろうな。
それにしても、今日の料理は美味いな、これは巨人族でも解るようで、薄味好みの巨人族でも、これはとても喜んでいた。
エガが言ってた通り、この料理はメルガが作ったのか、なるほど、これは玲子君を超えるレベルだな、男にしておくのが勿体ないくらいだ。
エガは、、、おいおい、ちゃっかりマキュウェルの隣をキープか?、なんだよイチャイチャと、、、なんだかこれはこれで気に食わないな、、。
『何言ってるんですかGF、私はいつでもGFに付いてますよ!」
『そう言ってくれるのはシズだけだよ!、サンキューな!」
『まあ、わたしだって、、、雄介様の事を、、、お慕えしておりますわ」
シズにつられて、何言ってる玲子君、有り難い話だ、結局、マキュウェルやムスキとは、いずれお別れをしなければいけないしな、あまり思い入れが強すぎると、別れが辛くなる、ここはエガとマキュウェルをくっつけちゃうか?
、、、すまんなキニーレイ少尉。
「俺の名前はオル、こっちがゼンガ、この先にある巨人族の村の出身だ。これまでの山賊行為、本当にすまないと思っている。」
「事情があるんだろ、まずは話してみろよ」
彼らが言うには、丁度1カ月くらい前、巨人の村にオルコ軍の軍師を名乗る男が数名の兵士を連れてやってきた。
彼は自分の名をエムデイと名乗ったが、それ以上の事は多くを語らなかった。
彼の用件は、巨人族に対するオルコ軍への参加要求であったが、そもそもこの村はオルコとフキアエズの国境にあり、巨人は特定の人間国家に対して軍事協力はしないという国際条約があったため、一蹴したのだと言う。
するとエムデイたちは、見たこともない武器で村を襲撃し、力の弱い女子供を捕らえると、オルコ帝国領へ引き返してしまったのだと言う。
数日後、オルコの使者が来て、軍への加入が出来ないのなら、山賊となって、ある標的を襲うよう言われた、その代わりの条件として、小銃を与えられたのだそうだ。
「しかし、訓練もなく、よくその銃を使いこなせたもんだな、カシラビとの銃撃戦も、なかなかのもんだだったぞ」
「彼らは一定の戦い方を自分たちに教えてくれた、小銃も俺たちの大きな手でも撃てるよう、改良もしてくれた」
そう言うと、彼らの小銃を俺たちに見せてくれた。
なるほど、確かに用心金《ようじんがね》のところに切れ込みが入ってて、太い指が入るように加工されている。
そして、彼らの銃は、、、、日本軍の99式小銃か。
これもまた、第二次世界大戦当時の物だな、、、、やはりその、エムデイと言うやつは、第二次世界大戦当時からここへやってきた人物で正しいようだ。
「エムデイというやつの特徴は、どんなだったか教えてくれないか?」
「あまり顔は見えないよう、仮面を付けた状況だったが、雰囲気から察するに、恐らく白人系の人物だろう」
それ以上のヒントは無かった。
しかし、そのエムデイと言うやつが、俺たちを最初から狙っていた人物だとしたら、何でこんなことまでして俺を狙うんだろう。
それは、まあ直接本人に聞くしか無いんだろうな。
それにしても、今日の料理は美味いな、これは巨人族でも解るようで、薄味好みの巨人族でも、これはとても喜んでいた。
エガが言ってた通り、この料理はメルガが作ったのか、なるほど、これは玲子君を超えるレベルだな、男にしておくのが勿体ないくらいだ。
エガは、、、おいおい、ちゃっかりマキュウェルの隣をキープか?、なんだよイチャイチャと、、、なんだかこれはこれで気に食わないな、、。
『何言ってるんですかGF、私はいつでもGFに付いてますよ!」
『そう言ってくれるのはシズだけだよ!、サンキューな!」
『まあ、わたしだって、、、雄介様の事を、、、お慕えしておりますわ」
シズにつられて、何言ってる玲子君、有り難い話だ、結局、マキュウェルやムスキとは、いずれお別れをしなければいけないしな、あまり思い入れが強すぎると、別れが辛くなる、ここはエガとマキュウェルをくっつけちゃうか?
、、、すまんなキニーレイ少尉。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/mystery.png?id=41ccf9169edbe4e853c8)
それは奇妙な町でした
ねこしゃけ日和
ミステリー
売れない作家である有馬四迷は新作を目新しさが足りないと言われ、ボツにされた。
バイト先のオーナーであるアメリカ人のルドリックさんにそのことを告げるとちょうどいい町があると教えられた。
猫神町は誰もがねこを敬う奇妙な町だった。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
『量子の檻 -永遠の観測者-』
葉羽
ミステリー
【あらすじ】 天才高校生の神藤葉羽は、ある日、量子物理学者・霧島誠一教授の不可解な死亡事件に巻き込まれる。完全密室で発見された教授の遺体。そして、研究所に残された謎めいた研究ノート。
幼なじみの望月彩由美とともに真相を追う葉羽だが、事態は予想外の展開を見せ始める。二人の体に浮かび上がる不思議な模様。そして、現実世界に重なる別次元の存在。
やがて明らかになる衝撃的な真実―霧島教授の研究は、人類の存在を脅かす異次元生命体から世界を守るための「量子の檻」プロジェクトだった。
教授の死は自作自演。それは、次世代の守護者を選出するための壮大な実験だったのだ。
葉羽と彩由美は、互いへの想いと強い絆によって、人類と異次元存在の境界を守る「永遠の観測者」として選ばれる。二人の純粋な感情が、最強の量子バリアとなったのだ。
現代物理学の限界に挑戦する本格ミステリーでありながら、壮大なSFファンタジー、そしてピュアな青春ラブストーリーの要素も併せ持つ。「観測」と「愛」をテーマに、科学と感情の境界を探る新しい形の本格推理小説。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
呪鬼 花月風水~月の陽~
暁の空
ミステリー
捜査一課の刑事、望月 千桜《もちづき ちはる》は雨の中、誰かを追いかけていた。誰かを追いかけているのかも思い出せない⋯。路地に追い詰めたそいつの頭には・・・角があった?!
捜査一課のチャラい刑事と、巫女の姿をした探偵の摩訶不思議なこの世界の「陰《やみ》」の物語。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/mystery.png?id=41ccf9169edbe4e853c8)
秘められた遺志
しまおか
ミステリー
亡くなった顧客が残した謎のメモ。彼は一体何を託したかったのか!?富裕層専門の資産運用管理アドバイザーの三郷が、顧客の高岳から依頼されていた遺品整理を進める中、不審物を発見。また書斎を探ると暗号めいたメモ魔で見つかり推理していた所、不審物があると通報を受けた顔見知りであるS県警の松ケ根と吉良が訪れ、連行されてしまう。三郷は逮捕されてしまうのか?それとも松ケ根達が問題の真相を無事暴くことができるのか!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる