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改変世界の作戦会議
第94話 メイド二人に挟まれて
しおりを挟む「SIZ,似合っていますね」
「あら、美鈴も着てみる?、これ」
すると、さすがシズの世界だけあって、それはもう一瞬だった。
玲子君は、シズの着ているメイド服姿になると、少し恥ずかしそうにくねくねしながら
「、、、、あの、雄介様、、、どうですか、、この、メイド服」
「ああ、、、うん、とても似合っているよ」
玲子君は、赤面しながら更にくねくねしながら照れていた。
相変わらず、何着ても似合うな。
でも、まあ、実際のメイドって、こんなにスカート短くはないんだよな、、、。
、、、シズは、それを冷ややかに見ているが。
それにしても、シズも玲子君も、二人並んでメイド服着ていると、本当に美人なんだな、と思う。
こんな二人を独占していてもいいのだろうか。
「メイド姿に気を取られていて忘れていたが、今日あったことと、将校団の話をしておかなければいけないな」
俺は本題に入った。
そうだ、こっちが本題なのだ、シズの中で、ご主人様ごっこをしに来た訳ではない。
俺は、先ほどの各連隊長の人格の話、作戦が意外と人間関係によって阻害《そがい》されている事実、そして俺の作戦に必要な条件と、シズの中にある武器の分配について話をした。
「玲子君、君が対物ライフルを射撃するのは、あまり得策ではない。多分、一般兵士たちが君を見て不信感を抱くだろう。この国、と言うか、この世界には、軍隊に女性が入ることは無いようだ」
そこで、玲子君には、対戦車ミサイルの射撃を依頼することにした。
そして、対物ライフルを、カシラビ伍長へ、その他の小銃、機関銃を、その部下に供与して、短い時間だが明日から射撃の理論と射撃訓練を実施させ、オルコの攻撃までに間に合わせるようにしないといけない。
「雄介様は、オルコ軍はいつ頃攻撃してくると思いますか?」
「そうだな、今日オルコの尖兵《せんぺい》と接触したという事は、多分明日か明後日には攻めてくるだろうな。だからカシラビ達に銃器の使い方を教えている時間が間に合うか、かなり微妙だ」
「私は、どうしたらいいですか?」
「シズは、玲子君を乗せて、上空から火力支援をしてほしい、多分、ミサイルも必要だが、迫撃砲の弾を直接上から投下した方が、効果的に敵を殲滅《せんめつ》できると思う」
「GFは、意外とえげつないですね、、、。」
まあ、俺もそう思うが仕方がない、敵に気を使ってあげられるほど、こちらには余裕がないのだ。
この形式の戦い方は、俺たちの世界と違い、大量損耗や大量殺傷をしなくても、体勢上の勝利をもって戦いを終わらせることが出来るだろう。
それならば、緒戦《しょせん》において徹底的に出鼻を挫《くじ》き、力の差を見せることが重要だ。
だから、妥協も手抜きも出来ない。
俺がそう決意を固めていると、二人は就寝のため、メイド服を脱ごうとしていた。
、、、脱ごうとしていた?
「っちょっと待て!、なんでわざわざ服を脱ぐ!」
「いえ、いつもの通りですが、何か?」
いやいや、着たの一瞬なのに、なんで脱ぐ動作は普通なんだ、、、こりゃ、確信犯だろ、脱ぐ動作を俺に見せて、誘おうってか?。
「何かじゃないって、昨日は特別!、今日からは服着て寝ようよ、俺の身にもなってくれよ!」
「あら、私、GFが変な気を起こしても、全然オッケーですよ」
「玲子君、君はさすがにオッケーじゃないだろ」
「、、、、ここでの行為は、、自然妊娠に至りませんし、セーフだと思います」
俺とシズは二人そろって「セーフじゃない!」と回答しておいた。
玲子君は、本当に貞操観念がちぐはぐで、時々、、、、困る。
俺たちは、服を着て昨日と同じく三人川の字になって寝た、、、、俺はメイド二人に挟まれて。
、、、、ダメじゃないけどさ、裸よりマシだけどさ、一体何のサービスなんだ、これは。
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