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第十一章 老兵とツバメ

老兵とツバメ 第二節

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「ラナ様バンザ~イ!」「ラナ殿下こっち向いてくださいっ!」「ラナ様ぁ~っ!」
ラナとアイシャ、ガルシアが先頭にヘーベン町に入るやいなや、町の人達はすぐさま行列をなして自国の皇女であるラナに轟く歓声を送った。ガルシアの兵士達が道を作らなかったら、たちまち人波に囲まれて身動きが取れなくなっただろう。

ラナもまた手慣れたように笑顔で町の人々に手を振って応じ、彼女の人気ぶりにレクスやウィルフレッド達は思わず驚嘆する。
「うひゃ~、めっちゃ人気ものだねラナ様…うちの王族でここまで国民に歓迎されるのってそうそういないじゃないかな」
「さっきガルシアの兵士達も物凄い喝采を送っていたな。ラナが自国で人気なのは知っていたが、まさかここまでとは」

エリネも頷いては人々の声に耳を傾ける。
「ヘリティアは今回初めてなんだけど、この心から嬉しそうな声を聞くと、ここの人達はとても陽気だと感じられます」
「俺も戦争になってから皇国は陰湿な人達だと勝手に想像してたんだけど…想像したのとは全然違うよな」

「噂と想像が現実とかけ離れてるのはままあることだ。その為に己の足で見聞を広げるということは重要だぞ」
「分かってるよミーナ。今回をチャンスに一杯勉強してやるさ」
その返答にミーナが少し驚き、ウィルフレッドに耳打ちする。
「…あのカイがこう答えるとは意外だな」
「元よりカイはできる人だ。今はそれを後押ししてくれるきっかけも出来てるからな」
「なるほどな」
ウィルフレッドの言葉に納得するミーナが前方のアイシャの方を見た。少し緊張はしているものの、その眼差しはしっかりとしていた。

やがて一行が町の広場に到着すると、兵士達が急いで組み立てた簡易台の上にガルシアが立っては手を挙げる。
「静粛に!女神連合軍の指揮官であり、我ら皇国の第一皇女たるラナ殿下がみなに話がある!」
「アイシャ姉様、いきましょう」
「ええ」
同じく馬から下りたラナはアイシャとともに台の上へと立つと、ラナは声高らかに言った。

「ベーヘン町の民っ、誇りあるヘリティア皇国の国民達よ!戦争により暗雲に覆われたこの時世の中で、よくぞがんばって皇国を支えてくれたっ!」
民達が大きな歓声を挙げ、ラナが手を挙げては民達がまた静かになる。

「諸君らにも聞き及んでいよう!我ら敬愛なるエイダーン皇帝を殺め、その濡れ衣を友邦であるルーネウス王国に着せたのが、他ならぬかの宰相オズワルドであることを!そしてその裏には、真の大敵である邪神教団が潜んでいることを!それらは紛れもなく真実である!太陽の巫女であるこの私と、こちらにおわすルーネウスの第三王女、月の巫女たるアイシャ殿がここにいることが何よりの証明!」
民衆達の間にざわめき立つ。

「だが案ずることはない!巫女である我々が彼らに立ち向かう限り、そして何よりもそなたらの心が屈しない限り、奴らの企みが成就することは決してない!ご覧のように、アイシャ殿とロバルト王らもまた、我らとともに教団と戦うことを決意している!」
ラナがアイシャを見て人々に話しをするよう目を配る。アイシャはラナ、そしてウィルフレッドとカイの方を向くと、二人とも力強く頷いてるのを見て、アイシャもまた毅然と前に立った。

「親愛なるヘリティア皇国の民達よ!ラナ様の仰るとおり、貴国の皇帝暗殺という不幸な事件は両国の不和を煽る教団の奸計によるものっ。それのせいで長年友好を保ってきたヘリティアとルーネウスが戦争となり、多くの尊い命が消えてしまいました」
目を俯いて一息ついてから、アイシャが続く。
「彼らの命を無駄にしないためにも、ルーネウスはラナ様への助力を決して惜しみません。ですから、両国が再び平和の日々を取り戻すよう、皆様からもぜひご理解とご協力を、ルーネウスの王女として、巫女の一人としてお願いしますっ」

アイシャが話し終わった途端、ドッと万雷の喝采がヘーベン町の人達から挙げられた。
「アイシャ様っ!」「月の巫女様ぁっ!」「全力で応援いたしますっ!」「アイシャ様ぁ~!」
熱狂の歓声にアイシャが安心したと同時に目頭が熱くなり、ラナが軽く彼女の背中を叩いた。

それを見たウィルフレッド達も安心するように胸を撫で下ろす。
「やはりアイシャもラナに負けずに強いな」
「うん、アイシャさんの声の表情、とても強かった。きっとそれがヘリティアの人達にも伝わったと思うの。ね、お兄ちゃん」
「そうだな。本当に大したもんだよ、アイシャは」

カイは民衆に手を振るアイシャを見て感心すると同時に、自分が乗り越えるべき壁の高さを改めて感じた。けどそれに臆せずに、成し遂げる覚悟を示すように軽く拳を握りしめる。

そしてウィルフレッドもまた、アイシャに喝采を送る民達を見て、かつて自分達の身に起きたことを思い出し、やりきれない気持ちを感じていた。


******


「いやあ、実に見事でしたアイシャ様。このガルシア、いたく感銘を受けましたぞ。さすがラナ様とともに連合軍を率いるだけのことはありますな」
「そんなことは…ここの方々がとても素晴らしいからですよ」
「いえ、先ほど聞かされたここまでの出来事から、多くの苦難を乗り越えたこと自体がアイシャ様の人柄を表しているとワシは思いますぞ」

馬上で送られるガルシアの賛辞につい照れてしまうアイシャ。ラナの指示とおり民衆との会話を終わらせたあと、連合軍のキャンプ地などの作業をアランとガルシアの副官が行い、後のガルシアとの会議でも出席するマティ含めたラナ一同はガルシアへの館に向かうことになった。

「なるほど、オズワルドが一部諸侯の粛清をしているのは聞いてはいるけど、さっきのシルビアの軍勢もその一端だったのね」
「うむ。数日前からいきなりシルビアめが軍を率いてこの町を攻めにきてな。一度打ち返したらここから離れた場所に駐屯して、毎日この町に攻撃をしかけてきたのだ。こっちがオズワルドめの管制令を無視したことを理由に、儂がルーネウスと通じて密かに情報を横流ししているとあらぬ罪をかけてきてな」

「なら、いっそそれを現実のものにしてあげましょうか、情報を私達に渡すことでね」
不敵に笑うラナにガルシアも豪快に笑う。
「ワハハハハ!そりゃいい!これで思いっきりオズワルドに喧嘩を売れますな!」

「して、あのシルビアという輩はなにものなのだラナ?」
ミーナが馬を並べて尋ねた。
「このヘーベン領のすぐ隣にいるゲルボ領の領主で、昔から親オズワルド派の女公爵よ。結構陰湿な性格で、昔から敵対する政敵にはねちねちと嫌がらせをするいけ好かない女ね」

「なあに、このガルシア、かような女狐に遅れは取らん。何度来ようとも返り討ちにしてくれるわ」
胸を強く拳で叩くガルシアを見るレクス。
(豪快な人だなあ。さっきの戦い方といい、普通のヘリティア騎士よりも武人気質が強いって感じだね。こんな性格じゃ、確かに出世とはまず縁がなさそうだ)

「着きましたぞ。ここが儂の館だ」
馬から降りたカイ達は館を見て少し困惑する。二階立ての館は確かに一般的な住宅よりも一回り広いが、建物自体の外観、庭は町のほかの建物と大差ない素朴な作りだった。唯一目立つものがあるとすれば、館の上にはためくヘリティア皇国の紋章旗ぐらいだろう。

「ここがあんたの館…なのか?なんか全然領主が住んでいる感じがしないけど」
「ちょっとお兄ちゃん失礼よそんな言い方」
「わははははっ!構わんよお嬢ちゃん!寧ろそれぐらいズバッと言った方がすっきりするものだっ」

「彼は昔からそうなのよ。騎士に実用性のない豪邸など不要、食って雨を避けて寝られる場所であれば十分と、父上から下賜される屋敷を返上したぐらいだから」
「へえ~、皇帝からの下賜を返上するだなんて結構良い度胸してるねガルシア殿」
「はははっ、ああいう大きな屋敷で儂一人住むには広すぎるからなあ。もっとも、最近は別の意味で館が狭くなってるのだが」

「別の意味で?」
その意味を理解しようとするウィルフレッドだが、ラナはすぐに察した。
「あなた、まさかまだ――」
「ああ、皆にもご紹介しよう」

館の扉をその両手で豪快に開いては、ガルシアは大声で屋内に叫んだ。
「みんな!家に戻ってきたぞ!」
「…おじさん?」「ガルシアおじさんなのっ?」「おじいちゃんが帰って来たよ!」
屋内から大勢の幼い声が囁くと、どどどどっとそれらが奥から走り出し、ガルシアにも負けない元気な声で挨拶した。

「おじさんお帰りなさ~いっ!」「おじいちゃんお帰り~!」「おじさんお菓子頂戴!」「ガルシアおじちゃん!」
「おおっと!ははは!みんな元気にしてたかっ?」
大勢の子供達がまるで爺さんにせがむ孫のようにガルシアを囲んでは、お帰りの挨拶やおねだりをした。ガルシアも我が子のように彼ら全員一人ひとりの頭を撫でていいき、そんな光景にウィルフレッド達が目を丸くする。

「どうなってるのだこれはっ、領主の館になぜこんなに子供が?」
同じく目を見張るミーナにガルシアは子供を抱えたまま振り返る。
「我が館、臨時孤児院にようこそ」


******


「おじさんお菓子ないの?」
「こらこら、おやつはさっきメイドさんから貰ったばかりだろ」
「わあっ、この子可愛いっ、なんて名前なの?」「キュッ?」
「ええと、この子はルルって言っうの」
「ねえ僕と一緒に遊んでくれる?」
「いやあごめん、僕いまちょっと忙しいから~」

館のリビング内で、ラナ達とガルシアはせわしなく騒ぐ子供達に囲まれながらソファや椅子に座っていた。ガルシアが自分の客人だと紹介する途端、彼らは実に年頃の子供らしく忌避もせずにラナ達を囲んでいく。

本来子供達を暫く別の部屋で遊ばせる予定だったが、アイシャのお願いでそのまま一緒にいることになった。王都で中々子供と触れ合う機会のないアイシャにとって、こんな大勢の子供と触れ合えるのはとても新鮮で面白かったから。

「お姉さん、お月様の女神の巫女なの?」
「ええそうよ、夜の空に高~く光ってるお月様のね」
「じゃあお月様みたいに夜できらきら光るの?」
「さ、さすがにそうにはならないかなあ…」

「わあ…お姉ちゃんの髪すっごく綺麗…まるできんきら女神様みたい」
「あらありがとう、あなたの髪もとても綺麗よ」
自分の金髪に触れる女の子にラナも優しくその頭を撫でる。
「これこれ、その方達は皇女様に王女様だぞ、あまりに失礼に――」
「大丈夫よガルシア、これぐらいの方が子供らしくて良いのだから」
「ええ、私も寧ろ嬉しいぐらいです。ルーネウスの王宮では子供と触れ合う機会なんて殆どありませんでしたから」

「にしても凄い数だな…この子達全部あんたが引き取ったのか?」
エリネの傍で子供に後ろ髪を軽く引張られるカイ。
「ああ、儂は昔から孤児を引き取ってきたのだが、最近は戦争のせいでそう言った子も増えてくる傾向もあってな。町の教会や孤児院だけでは賄いきれない子達を儂が引き取ることになったらこう一杯になってしまてな」

「けどずっと賄えるほどこの領地は豊かでもないでしょう?父上に黙って村を襲う魔獣モンスターを一人で防いでた時といい、もう年なんだからあまり無茶するのは良くないわよ」

「わははははっ!女神の教えを守り弱きを助けるこそ騎士の本懐っ、自分が正しいと信じる理念を貫き通す生き方しか儂は知りません。先王陛下との約束もあるしなあ」
(約束…?)
それが気になったウィルフレッドだが、その場で聞くことはしなかった。
「これはまた、カイとは違う意味で暑苦しい奴だな…ってこら、帽子を引張るんでない」
ミーナが子供に面白そうに引張られるとんがり帽子を正す。

「でもそんなガルシア様ってとても立派だと思いますよ。ルーネウスでも身寄りのない子供を引き取ってくれる貴族なんてそうそういないのですから」
「エリーの言うとおりだな。俺もそういうおっさんのこと、嫌いじゃないぜ」
「ははは、ガルシアと呼んで構わんよ、お二人さん」

部屋の隅で子供達とガルシアを見るウィルフレッドは、その光景にかつて自分を養ってくれた一人の老女の姿と重ねてしまう。感傷と切なさ、そして暖かさが胸に溢れ、つい首元のツバメの首飾りに触れた。

「…それでガルシア、母上の件なんだけど、さっき言ってたのは本当なのね?帝都でオズワルドに人質として軟禁されているのって」
女の子を膝に座らせるラナの顔に幾分の緊張が見られた。
「はい。この前帝都でオズワルドめと会議を開いた時に顔を見せましたが、あれは確かにヒルダ陛下で間違いありません。憔悴はしているものの、命は特に別状はないかと」
「そうなのね」

母の無事を確認したラナが安堵したかのように小さく息を吐く。
「偽のラナ様を用意したようにてっきり皇妃も偽者を用意するかと思ったけど、ちゃんと無事でいて本当に良かったねラナ様」
「ええ、本当に…良かった…」
ラナと同じぐらい嬉しそうなレクスに、アイシャはピーンと密かにアンテナを光らせる。

「…ミーナ、この世界では顔や体型を容易に変装できる技術は確立されてないのか?」
「うむ。一応、エルフの氏族の一つフェクト族に変装の精霊秘術があるが、人数が少ない上に滅多に人前に出たがらないから基本的に無いと考えて良い。例の偽ラナはかなり異例とも言え…だから引張るでない」
ウィルフレッドの疑問に答えながら、引張る子供から裾を戻すミーナ。

「いかにオズワルドが宰相でも、皇国の諸侯を動かすには皇族直系の指示がないとできないからね。皇妃のことはひとまず命の心配はなさそうだ」
顎に手を当てて考察するレクスをガルシアが見つめる。
「あんたは確か連合軍の軍師をしているレクス殿だったな」
「うん、さっき挨拶した通りだよ」

自分の足元から髪の毛までじっくりと見定めるような視線を送るガルシア。
「ふぅ~む。ひょろひょろとした体に冴えない顔、ちょっとボケてるようにも見えるが、あんたのような若造が本当にラナ殿下やアイシャ様のお役に立てるのか?」
「うぐぅっ、率直な感想どうも…いや、確かに顔は冴えてないからもっとしっかりしてるところ見せないとマティにも良く言われてるけどさあ」

苦笑して頭を掻くレクスにマティ達がくすりと笑い出す。
「気にしてるのならもっとシャキっとした態度をしてくださいレクス様」
「心配ないわガルシア。確かにレクス殿はへらへらと不真面目だし寒い冗談言うし人との約束も覚えられないダメ男なんだけど、やるべき時はちゃんとする人なのよ」
最後はきついよっ!?と言わんばかりの涙目の視線を送るレクスにラナがくすりと笑う。

「ええ。ラナ様の言うとおり、わが国でレクス様の事をもっと早く気付いてあげればと思うぐらい有能ですよ」
「うん、ブラン村の皆もレクス様は大好きですし――」
「一見頼りないけどいざという時はちゃんと立ち上がるのが他の貴族と違うところだよな」
「ああ、それに思わず器用なところもあるからなレクスは」
「まあ、少なくとも今までの連合軍の戦果の半分以上はこの若者のお陰なのは間違いないな」

「ううっ、みんなフォローしてくれてありがとう…一部ちょっとフォローになってない気がするけど」
「…わははははっ!人は見かけに寄らずと言うが、ここまで言われるとさすがに認めざるを得ないなっ!」
豪快に笑うガルシアにレクスはやれやれと頭を掻きながら苦笑する。

「…冗談はこれぐらいにして、ガルシア、今の皇国の現状を教えてくれないかしら。オズワルドが情報管制を敷いてきてから、皇国の情報がなかなか手に入らなくて困ってたの」
「うむ、それと一番重要なことが一つ」
ラナと同じようにミーナが真剣な顔でガルシアに問うた。
「神器は、聖剣ヘリオスは無事か?今どこにある?」



【続く】
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