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第十章 大地の谷

大地の谷 第二節

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「ミーナ殿!」
封印の里にある、まばらに木々が生えた空き地。小鳥の鳴き声と飛び舞う蝶々の中、木陰の下で読書しているミーナに、エリクが息を上げながら走り寄ってきた。
「なんだ騒々しい。他人が読書している時は静かにすべきと教われなかったのか?」

しかめ面をするミーナの前で、走ったばかりのエリクが軽く息を上げては呼吸を整える。
「ご、ごめん…さっき、ミーナ殿、次期の封印管理者に選ばれたって聞いたから…」
「ああ、そのことか、相弟子であるおぬしには先に教えるべきだったな。すまない」
「別にそれは気にしてないです。それよりも、ミーナ殿はこれでいいのかい?」
「なにがだ?」

他人事のようなミーナにエリクが軽くため息をする。
「だって管理者になったら、ミーナ殿はもう二度と里から出れなくなるよ?前みたいに砂漠の広大な景色や、海のさざなみも聞こえなくなる。他の知り合いとだって、合えるチャンスが殆どなくなってしまうよ。君はそれでいいのかい?前に一緒に巡礼してた時は、とても楽しそうだったし…」

「…そうだな。おぬしとの巡礼は実に良い経験だったし、知人や一部景色が見れなくなることに何も感じないといえば嘘になる」
「だったら、ミーナ殿ではなく私が―――」
「だけどな、エリク」
ミーナはそっと本を閉じて、目の前にある景色を見つめた。

「我は、この里も同じぐらい好きなのだ。ここで巡る四季の景色、豊富な蔵書や、他の里民により集められてくる新しい知識。ビブリオンの大書庫と比べくもないが、それでも長らくここに生活してきた我にとって―――おぬしの言葉を借りれば、第二の故郷と言える場所だからな」
すうっと新鮮な空気を空いては吐くミーナ。

「元々ビブリオン族のエルフは一箇所に留まることに慣れている。師もそれを考えて我を選んだと思う。…それに、もう新しい景色を知ることができない訳でもない。おぬしがこれからも勝手に土産話として我に聞かせてくるのだろう?」
「ミーナ殿…」
「なに、正式な継承儀式までにまだ時間がある。明日に出掛ける最後の巡礼で、この世界の景色をしっかりと目に焼きついておくさ」

ミーナは楽しそうな苦笑をエリクに見せた。
「まったく。この我がこんな台詞を吐くとは、いったいどこの大馬鹿に影響されたのやら」
そんな彼女に反し、エリクの表情は切なさに溢れていた。

――――――

(ミーナ殿はああ言ってるけど、本当は辛いと感じるのに違いない。彼女のために、私は何もしてあげられないのだろうか)
それから数日後の夜、用事で里から離れたエリクはある村の酒場で食事をしながら、ミーナのことを考えていた。
(師匠も、既に決めたことだと頑なに決定を変えないし、いつかは理解できるとは言ってるけど、それでも…)

「どうぞ。ご注文のかぼちゃシチューです」
「…あ、どうも、ありがとう」
エリクの前にシチューを置くウェイトレスは、呆然としている彼を心配そうに眺める。
「大丈夫ですかお客さん?何か悩み事でも?」
「なんでもないですよ、ちょっと考え事をしてただけで――」

だがウェイトレスはお構いなく彼の傍に座る。
「私でもよければ、お話聞いて差し上げますよ」
「いや、いいですよ。それに君はまだ仕事中のはずですし」
「少しの間なら大丈夫ですって」

明るいウェイトレスの笑顔に、エリクは苦笑しながらシチューを一口食べる。
「悩みっていうほどではないけど、ちょっと、古いしきたりのせいで友人が苦しんでいてさ」
「古いしきたり?」
「とある原因で古くから伝わるしきたりでね。それのせいで友人が辛い目に遭って」

酒場内の吟遊詩人の軽やかな音楽に乗って客が一斉に歓声を挙げて合わせた。
「それで悩んでたのですね。ご友人に何かしてあげたいと」
「ええ。一応、自分なりにできることはしましだけど、何分古い慣わしですから、なかなか上手くいかなくて」
「ご友人のこと、とても大事になさってるのですね」
エリクがまたシチューを一口食べては、少し楽しそうに微笑む。

「これがまた結構堅物な友人で、しきたりには何とも思ってないフリをしてますが、そういうところがまた愛らしいと言いますか…」
鋭く察したウェイトレスの目がキラリと輝く。
「なるほど~、そういうことですか~。ご友人、女性なんですね」
「ええ」
「ズバリ恋!ってことですか?」

小さく苦笑するエリク。
「そんなロマンチックなものではありませんよ。ただまあ、他の女性よりは魅力的だと思うのは本当ですけどね」
「それが恋というものですよ。そうですね~…しきたりとかそう言うの詳しくはありませんけど、そのしきたりが存在する原因から着手して見るのもありとは思いません?」
「しきたりが存在する原因?」

指を顎に当ててう~んと考えながら提案するウェイトレス。
「私、頭はそんなによくはありませんが、事を解決するにはまず大元から、と魔法研究をしているお客様が仰ってたと覚えてます。それで解決できるかどうかは別として、まず根本から全貌を見直すのも良いとは思いません?」
「根本から、ですか」

ウェイトレスが少々恥ずかしそうにてへっと笑う。
「すみません、ちょっと出過ぎた真似だったでしょうか」
「いいえ、とても為になる会話でしたよ」
優しく笑うエリクを激励するように、彼に寄ってはその背中を叩くウェイトレス。
「どうかがんばってくださいねお客さん。事が上手く解決しましたら、ぜひ二人でまたここに来てください。その時はサービスしますよっ」
「ははは、その時はぜひお願いしたいです」
シチューを食べ終え、金を払うとエリクはウェイトレスに挨拶しては酒場から出た。

手を振って見送るウェイトレスはキッチンを通り、倉庫で誰もいないのを確認してから、裏口から外へと出た。
「…ご指示の通り、例のものを彼の背中に張りました」
夜の闇から黒い影が歩み出る。仮面を被ったザナエルに、ウェイトレスは丁重に一礼しながら報告した。

「くくく、ご苦労、感謝するぞ」
「そんな。盗みの快感から抜けられず、町から追放された私を受け入れたのは他ならぬゾルデ教団です。そんな私の技能が教団に役立てられて、寧ろとても光栄に思います」
「殊勝な心がけだ、ゾルド様もさぞ喜ぶであろう。そういえば、この酒場の客や主人から物をくすねるのもそろそろバレそうではないか。部下にはまた新しい盗みができる場所への移動を手配するよう通達しよう」

それを聞いたウェイトレスは感激に涙を流して跪いては手を合わせる。
「ああ、ありがたき幸せです…っ。これからもゾルド様に尽力致します…っ。罪人に幸福をっ」
「罪人に幸福を」
ザナエルはかすかに不気味な笑いが混じる声で返事し、ウェイトレスを祝福した。

――――――

月が雲の後ろに隠れる深い夜。里の自室でエリクは魔晶石メタリカの照明の輝きを呆然と見つめては、ウェイトレスの言葉を反芻していた。
(しきたりが存在する原因、か)

封印管理者を継ぐものは、里から離れてはならないというしきたり、掟。その理由は考えるまでもない。邪神ゾルドを封印した水晶の管理は、世界全体の安全と関わる重要な責務だ。有事の際に管理者がいない場合のことの重大さは言わずとも理解できる。故に管理者は常に水晶の近くにあらねばならない。

(封印の水晶なんてなければ、しきたり自体要らない…なんて、当たり前ですけどそれができないんですよね)
彼の背中に淡く赤い光が発した。
(…でも、彼女の悩みを解決するのはこれが一番の近道…)
思考が僅かに誘導される。
(ウェイトレスさんの言うとおり、一回、原因となる水晶を直に見れば、何か良いアイデア浮ぶかもしれない)

封印殿へと続く廊下を、魔晶石メタリカのランプで照らしながら歩くエリク。
(水晶が置かれている封印の間、管理者当人とその候補だけしか入れず、その際は二人一組でなければいけないと師のお告げですが、理由もなく師やミーナに同行願うのはさすがに無理か)
背中の赤い光がまた弱弱しく点滅した。
。大事なことですし)

「ん、エリク殿、いかがなされました?」
封印殿の入口を見張る衛兵三名が、深夜でのエリクの来訪に困惑の表情を浮かべる。
「お疲れ様、みなさん。少し用事がありまして、封印の間にお邪魔したいと思います」

三人は互いを見て、うち一人が少し表情を固くして彼に問う。
「失礼ですが。今日は一人だけですか?中に入るには二人以上でなければならないという規則は、エリク殿もご存知でしょう」
「その通りですね。ですから――」
背中に点滅する光に合わせて、彼の目の奥に小さな赤色のオーラが灯る。

「な…」「おあ…」
気付いたときは既に遅く、衛兵達は急激に襲う眠気で意識を失い、ばたばたと倒れこむ。エリクの手には、こっそり撒いた粉が入った袋を持っていた。
「夢眠草の粉です。ご心配なく、すぐ済ませますので」

衛兵から鍵を取り、門を開いて奥へと進む。外敵を排除するために道中に仕掛けられた結界やトラップを次々と解除し、呆然と進むエリクの背中の光が徐々に強まる。

最後の階段を下り、仰々しい扉の周りの彫刻や照明などに隠されたスイッチを次々と押すと、重々しい音とともに封印の間の扉が開く。中から不吉さを感じられる一陣の風が吹き出す。エリクは臆もせずに中へと歩み入った。

ドーム状の部屋に次々と魔晶石メタリカの照明が灯る。天井や壁に描かれた邪神戦争の景色に、無数の戦士像が照らされる。そして部屋の中央に、女神の三勇者の像が、地面に描かれた三位一体トリニティの円上で三角形を成す三つの点て屹立していた。像の下にはそれぞれ対応した三女神の模様シンボルが描かれ、淡い光を発し、更に中央を包む結界を成している。

その中心にある台座にそれはあった。夜の闇そのものが実体と化したかと思わせるほどの黒さ。伝承で伝えられた、三女神により邪神ゾルドを封じたといわれる、掌サイズの黒い水晶。
エリクの心が軽く震える。

(相変わらず荘厳で神々しささえ感じられる部屋に反して、一層不気味さが感じられますね)
水晶に届くまでの最後の封印を前に、エリクは思索した。
(さて、ここからどうやって水晶を取り出すものでしょうか。…、…?何故、私は水晶を取り出すと考え――)

「―――――」
部屋の中で声なき声が響き、強烈な頭痛がエリクを襲う。
「うぐっ!これは…っ、私は何故ここに――」
突如彼の背中に赤い光が溢れ出て、まるでその声に呼応するかのごとく脈動し始める。肌を焼けるが如き痛みが背中に広がり、エリクは思わず膝を付いてしまう。
「うあっ!なんだこれは…っ」

「―――イヌア・ラ――」
か細い囁きが段々と明瞭になり、エリクの背中に爛々と赤い魔法陣が浮かび上がる。今や激しく脈動する魔法陣に応じて、中央の水晶も黒い脈を打ち始める。結界が反応するかのように激しい風と電光が部屋に渦巻く。
「うがあっ!こ、これは…思考操作の、魔法陣っ?いつの間にっ!?」

「案内ご苦労、エリク殿」
台座を挟んだ向かい側の地面から、黒い霧がモヤモヤと立ち上がり、薄気味悪い仮面が浮んでは人の形をなした。

「あ、貴方は…っ?」
「このザナエル謹製の魔法陣、いかがでしたかな。特殊な不可視の塗料を塗った紙を背中に張り、紙が分解すると共に服を透って肌に定着する…。特定条件を満たさなければ魔法陣は発動せず、魔力検知も引っかからない故、里の結界も騙せたようでなによりですな」

中央の水晶の闇が揺れ、結界が激しく反応する。ザナエルの声が脳内に響く囁きと重なり、背中の痛みに相まってさらにエリクを苛む。
「うっ、うああっ…!」
「くくく、封印殿までのトラップを一挙解決してくれたことにゾルド様も礼を言いたいだそうだ。それでは最後の仕上げと行こうか」

ザナエルは懐から一本の短剣を取り出す。まるで何かの骨から造られたかのような奇妙な形状をした短剣が、水晶と同調するかのようにオーラを放ち、水晶もまたドクンと大きく脈動しては、結界が、神殿全体が揺れた。

「一体何事…これはっ!?」
数名の衛兵と共に封印の間へと駆けつけたビリマは、眼前の光景に瞠目する。
「し、師匠…っ」
「エリクっ?…おぬしは!」
背中で禍々しく輝く魔法陣により苦しんでいるエリク、鳴動する水晶、そして手におぞましき短剣を持った黒ローブの人物を見て、ビリマは瞬時に察する。

「丁度良いビリマ殿、良く見ておくがよい、ゾルド様復活に向けての最初の一歩をなっ!」
ザナエルは手に持った短剣を、水晶を囲む結界に向けて突き刺した。眩い閃光が走り、里全体を震撼させるほどの震動が爆音とともに爆ぜ、三勇者の像が砕けていく。水晶から闇の閃光が広がり全てを飲み込んだ。ビリマが虚しく叫んだ。
「エリクっ!」
「ああああああーーーーーーっ!」


******


ルーネウス境内にある小さな村バミング。皇国軍に占領されて久しく、戦略的に優先度が低いゆえルーネウス王国軍も暫く対応ができなかった町に、暫くぶりの歓声が響き渡った。
「ルイ様ぁ!」「ルイ様ありがとう!」「僕達の勇者、ルイ王子万歳!」
「みんなすまない。君達に長らく辛い思いをさせてしまって」

ルーネウス第二王子ルイことルドヴィグ・フェルナンデス・ルーネウス。颯爽な風貌で背丈ほどある大剣を背負う青年は、助けたばかりの子供を抱え、民達に囲まれながら手を振って応じた。現在もっとも勇者に近しいと言われるだけであって、その笑顔は実に爽やかで心地良いものだった。

ハーゼンの規模ほどではないが、この町にも小さな魔晶石メタリカの鉱脈があり、かつてのメルベの領地と同じく、密かに町や他のところから多くの子供奴隷が送られ、採掘作業を強いられていた。

「ルイ様、坑道内で強制労働させられた子供はこれで全て救出致しました」
「そうか、ご苦労様だ」
熱烈な民達をようやく落ち着かせたルドヴィグは坑道現場へと到着し、臨時天幕の下で座りながら騎士の報告を聞いた。
「やはりここもミーナ殿の言ったとおり、子供が魔晶石メタリカ採掘に酷使されていたって訳だな」

暫く前、ソラ町から出たミーナがロバルトに密かに送った伝書では、鉱脈のある場所、アーティストなどの失踪が頻出してる町に教団の活動可能性大。優先して対処すべきとの内容が書かれており、戦線が膠着した現状を利用してロバルトは戦力分配を新たに調整し、前線はジュリアスや他の騎士団に任せ、ルドヴィグをそういう可能性のある町への解放や調査に当てた。そして案の定、いくつかの場所で教団が活動している痕跡を見つけ、ルドヴィグはそれらを一つ一つ潰していった。

「他の騎士団からの伝令によれば、いくつかアーティストが失踪した町からも教団の活動痕跡が見つかったと」
「そうか。やはりミーナ殿の見解は正しいようだ。この戦争自体はあくまで隠れ蓑で、真の目的は他にあると」

「彼らはいったい何を企んでいるのでしょうか…」
「分からない。だがこれ以上あいつらを野放しにするつもりはない。ジュリ兄さんとアイ、そして俺が必ずそれを止めて見せるさ」
ルドヴィグがすくっと立ち上がる。

「子供達の安置作業が一段落したらすぐに移動すると兵士達に伝えてくれ。未だ苦しんでる民達を早く解放してあげないと」
「はっ」
騎士が離れると、ルドヴィグは大剣を背負っては、同じく奮闘してると思われる兄ジュリアス、そして妹アイシャのことを思った。
(アイ、君なら大丈夫と思うけど、無茶はするなよ)

ふとルドヴィグが急に振り返り、やや離れた誰もない丘の方を見た。
(…? 気のせいか)
指揮に戻るためにルドヴィグが天幕から離れた。

先ほどルドヴィグが睨んだ丘の木陰から、淡い闇色のオーラを放つ短剣を持ったエリクが歩み出た。
(さすがルドヴィグ王子。油断なりませんね)
先ほど町の解放のために行った戦場での感情の混沌カオスを吸収したばかりの短剣のオーラがゆっくりと消える。

(ミーナ殿はどうやら私達の目的に薄々気がついてるようですね。ザナエル様に報告しなければ)
短剣を懐にしまい、エリクはその場を後にした。



【続く】

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