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第五章 月の巫女と黒の魔人
月の巫女と黒の魔人 第四節
しおりを挟む「封印の水晶が奪われたんですって…っ?」
ラナ達が驚愕の声をあげた。
「うむ。数ヶ月前、我はいつもの巡礼を終えて封印の里へと戻ったのだが、里は無残に破壊され、わが師を含む民達は全員殺されていた。そして封印の水晶が保管された封印の間を守る結界やトラップは全て解除され、台座に置かれてるはずの水晶はそこにはいなかった」
「トラップが破壊でなく解除されたことから、民の裏切りによる手引きだと判断したのですね」
マティがミーナに確認する。
「そうだ。亡くなった我が師からの言葉もある。まず間違いないだろう」
「なるほどねえ。皇帝暗殺を始め、千年以来大きな動きを見せなかった教団が活発に活動したのがゾルドを封印した水晶を手に入れたからとしたら納得もいくよ」
「そのとおりだ。我がその後、各国の王と水晶の件について相談しようと思った矢先にエイダーン皇帝の暗殺が起こったのだから、タイミング的に教団の仕業だとすぐ直感した。実際そうだったなラナ?」
「ええ、メルベが洩らした話が真実なら、間違いなくオズワルドは教団と手を結んで今回の暗殺を行ったことになります」
「つまりエイダーン陛下の暗殺は、教団が封印の水晶を手に入れて、奴らの最終目的達成のために行った布石かなにかということですねミーナ様」
「相変わらず聡いなアラン、そのとおりだ」
「その最終目的って、やっぱ一つしかないよな…」
「邪神ゾルドを復活させること、ですね…」
深刻そうな顔を浮かべるカイとエリネ。
「我は暗殺が起きたときに丁度ルーネウスの王都近くにいたから、ロバルト王とアイシャに会って暗殺の件も含めて相談したのだ。ラナが行方不明になったと知ったのもその時だったな」
「時期的に、ラナ様がオルネス領から離れて僕のところに向かっている最中だね」
ラナがレクスに頷く。
「レクス殿の協力でロバルト様に会って助力を仰ごうとしたけど、ミーナ先生に一足越されましたね」
「今となってはその方が寧ろ良かったな。おぬし達が無駄足せずに済むのだから」
ミーナが懐から一つの巻物をを取り出した。
「教団によるエイダーン暗殺、おぬし達が遭遇したクラトネでのテロ活動に例の採掘場…。教団が本格的に動き出した以上、こちらもそれに合わせて動くべきだ。ラナ、読み上げてくれないか?」
ラナがミーナから巻物を受け取て広げると、まず最初に一番下に捺印された独特なシンボルとサインに目が付いた。それを見たマティが驚愕する。
「これは、ロバルト陛下の紋章と親筆サイン…勅命ですかっ」
ラナはその内容を読み上げた。
「ルーネウス王国に属する全ての貴族、臣民に告げる。ヘリティア皇国の第一皇女であり太陽の巫女であるラナ・ヘスティリオス・ヘリティア、ならびに我がルーネウス王国第三王女であり月の巫女であるアイシャ・フェルナンデス・ルーネウス二名が率いる女神軍に対し、可能な範囲内での全面的サポートをせよ。以上両名の巫女の正当性は、このルーネウス国王、ロバルト・フェルナンデス・ルーネウスが保証するものである…」
「この女神軍って…つまり…」
自分を見るレクスに頷くミーナ。
「伝承のとおり、邪神に対抗するのは女神の魂の力を受け継いだ巫女達だ。もしオズワルドが本当に教団と手を組んだのなら、ラナとアイシャが巫女の正体を明かし、邪神教団に対抗する女神軍として彼奴めを糾弾すれば、あやつの正当性は大きく揺らぐだろう。いや、寧ろ教団が動いた今こそ巫女として立ち上がるべきではと、我とロバルトは思ってな」
「…いけるのか?その案」
ミーナ達が、割り込んだウィルフレッドの方に顔を向いた。
「ラナとアイシャが女神の巫女なのは確かだが、それを保証しているのは現時点でルーネウスの国王だけだ。皇帝暗殺の疑いがあるルーネウス側からの声明では説得力が弱いなど、あのオズワルドならいくらでも言い訳を考え付くのでは?」
「…そうね、確かにあいつならそれぐらいは思いつくわ」
ラナが同意する。
「おぬしは確かウィルフレッドだな?そこの青二才とエリネとともにラナを助けているというのは」
むっとするカイをよそに、ミーナとウィルフレッドが互いを見つめあう。
「…なかなか目ざとい。確かに巫女なぞ敵対国のでっち上げとか、そこのラナは偽者とか、理由はいくらでも作れるものだ。そこでだラナ、おぬしにはアイシャとともに、エステラ王国の女王メアリーのところを目指して欲しい」
レクスがポンッと手を叩いた。
「なるほどそうか。暗殺事件外の第三者であるエステラ王国の女王と、教会国ミナスにラナ様達の巫女としての正当性を認めてもらうってことだねっ」
「ほほう、愉快な男だと思えば頭も回るではないか。そのとおりだ。第三国かつ昔から調停役の役目を負っているエステラ王国と、女神信仰の主導的な地位をもつ教会国ミナス。この二国がラナ達の巫女としての正当性を声明すれば、疑うものなど誰もいなくなるだろう。例えオズワルドが応じなくとも、女神軍の大義名分のもとで帝都奪還の協力者を募るのも簡単にできるものだ」
ミーナが更に一封の封蝋された手紙を取り出し、ラナに渡した。
「これはロバルトから女王メアリー宛の親書だ。中にはさっき言ったとおりの内容が書かれている。どう思うラナ?この案、いけそうと思うか?」
ラナは手紙を手に、実に満足げで嬉しそうな笑顔を浮かべる。
「ええ、最高なアイデアですよ。オズワルドや前の採掘場の件で結構鬱憤たまってましたし。女神軍を興してあいつ等に喧嘩を売る、上等です」
「うむ、変わっていなくて安心したぞ」
ミーナとアイシャが笑い、笑顔で物騒な言い方しているラナにレクスが苦笑してアランに耳打ちする。
「わお、ラナ様って結構物騒なところあるねやっぱ?」
「ははは、こんなの物騒のブのうちにも入りませんよ。ラナ様が初めて社交界デビューしたダンスパーティーで、無礼を働いた奴に大衆の目の前でパンチを見舞いしたことに比べればね」
レクスが体を震わせながらマティに囁く。
「ラナ様を怒らせないよう注意してくれてねマティ」
「注意しなくても最初からそうしてください」
苦笑するマティ。
「アイシャ姉様も勿論この計画には賛同よね?」
「当然です。そのために私は父上からこれも預かったのですから」
アイシャが、背中から降ろして床に置いていた長い包みを机に広げた。
「これは…弓…?」
カイ達が寄って見ると、芸術品と思わせるほどの洗練された模様が施され、美しい流線的な形を持った白銀色の弓がそこにあった。
「え、ちょっ…これってもしかして…っ」
目を見開くレクスにアイシャが頷いた。
「ルーネウス建国以来、王家に伝わる三神器の一つ、神弓フェリアです」
今度はエリネ達全員が声を上げた。
「神弓フェリアって、邪神戦争で勇者ロジェロ様が使ったあの…っ!?」
「はい。かつて勇者が使った三神器は、彼らが建国した三大国の王家がそれぞれ一つ所有し、代々守るように伝わってきました。わが国の祖であるロジェロ様はルミアナ様からこの神弓フェリアを授けられたので、ルーネウス王家でずっと厳重に保護されてました。教団との戦いに、いつかは神器も必要になってくるかもしれないと父上は考えて、私にこれを託しました」
「そうなってたんだ…巫女様もそうだけど、実物の神器を見ると伝承って本当だと実感できるなあ」
レクスが実に珍しそうに神弓を眺める。
「その…ちょ、ちょっと持ってみてもいいか、いいですか、アイシャ様?」
「はい、構いませんよカイさん」
カイは恐る恐ると弓を慎重に持ち上げた。
大きさに反して、軽い。試しに弦を引き絞ると、実に手応えの良い弓だと分かる。
「これが、勇者様が使った神器…っ」
目が憧れの輝きに満ちるカイに反して、レクスはどこか腑に落ちないと感じた。
「うーん、確かに弓としては一級品な感じたけど、それ以外は特別って感じはしないよね。神器なだけに何か凄い力とか持ってると思ってたけど」
「あ、言われてみれば…」
カイもまた改めて何度弓を引いてはみたが、特に何の反応もなくただの弓と大差ない感じだった。
「あたり前だ、今の神器はまだ覚醒していないからな」
「覚醒?」
「神器は然るべき時と条件下で覚醒すると師匠から言われている。詳しい条件は我も知らないが」
「ちぇ、残念だなあ。勇者みたいにこれで教団の奴らを追い払えると思ったのに」
「お兄ちゃん、そろそろ弓をアイシャ様に返して、玩具じゃないんだから」
「分かってるよ」
アイシャは名残惜しそうなカイから返された神弓を包みなおした。
「私とミーナ先生は父上と相談を終えた後、この神弓と親書を持って行方不明とされたラナ様を探すために王都を旅立ちました。ですが神器を持っていることがバレたからでしょうか、途中で教団の襲撃に会ってしまい、逃走の最中でそちらの三名がたに助けてもらったのです。それがまさかラナ様と一緒にいる方だったなんて」
「うむ。ラナを探す手がかりを求めてこの近くに寄ったのだが、まさか本人が丁度ここにいるとは、女神のお導きというのもバカにはできないものだ」
「けれど神器がそれぞれの王家が守ってるのなら、ヘリティア皇国にある神器は安全なのでしょうか?」
マティの不安にアランが答えた。
「帝都の神器である聖剣ヘリオスの保管場所は皇帝が信頼する極僅かな人達しか知りません。こちらとしても心配ですが、彼らが聖剣をオズワルドや教団に渡さないよう手を打ったと信じるしかないでしょう」
「まあ、帝都はオズワルド達が掌握している以上、そうするしかないよね」
レクスが同意する。
「…もう一つ聞いて構わないか?」
ミーナ達がウィルフレッドを見た。
「ここに既に二人の巫女がいるが…残り一人の巫女の在り処はどうなっている?」
「あ、そうだよな。太陽と月の巫女様がいるんだから、星の巫女様もどこかいるんだろ?」
「うん、僕もそれ気になってたね。二人の巫女がどれも王族で、対応している国を見ると…星の巫女様ってひょっとしたらいま向かおうとするエステラ王国にいるのかな?」
ラナとアイシャはミーナと目を合わせた。
「すまないがそれについてはここでは言えん。巫女の正体を明かして女神軍を興するとは言うが、我らと合流するまではやはり巫女関連の情報は慎重に扱いたい」
「例の緘口令ですね」
エリネに頷くミーナ。
「そのとおりだ。星の巫女の情報はエステラ王国に行けば一部開示できる。それまでは申し訳ないが、ラナとアイシャにがんばって貰うしかない」
「大丈夫ですよ、しっかりもののラナ様がいるんですし、期待に応えるようがんばります」
「ええ、アイシャ姉様の言うとおりよ。それにがんばるのは私達だけではないわ」
ラナはエリネ達に顔を向けた。
「エリーちゃん、カイくん、ウィルくん、レクス殿、ここまで私を護衛してくれたことに感謝します。護衛任務は一応これで終わりだけれど、女神軍の最初の軍勢として引き続き協力願えるかしら?」
「勿論ですよっ、寧ろこちらお願いしたいぐらいですっ」「キュ~ッ」
「ああっ、邪神教団を打ちのめす女神軍、最高にイカしてんじゃんっ!俺もぜひ参加させてくれっ」
「断る理由はないし、ラナには恩があるからな。これからも宜しく頼む」
「まっ、ロバルト陛下の勅命もあるしね。ここまで来たら一蓮托生だ。レタ領の鷲獅子騎士団。喜んで女神軍に編入しますよ」
自分に応えるレクス達にラナが嬉しく微笑んだ。
「決まりだな。アイシャとその護衛騎士も含めて、オズワルド含む邪神教団に対抗する女神軍、ここで結成だ」
「よっしゃ!」「やったあ!」
ミーナの一言で、カイ達の歓声が上がる。伝承の巫女と神器の出現、そして教団に反撃の狼煙を上げられることが、彼らを大きく鼓舞していた。
「それじゃ大将殿から女神軍に最初の指示をお願いしますよ」
レクスが少々冗談めかして手を胸に当てて一礼する。
「言うわね貴方。…そうね、まずはレクス殿、貴方を女神軍専属の軍師として任命するわ」
「へっ、軍師?僕が?」
レクスが訝しむ。
「僕の指示は未熟だって最初に会った時にラナ様そう言ってこなかったっけ?いいんですかあそんな僕が軍師だなんて~?」
「レクス様ぁ、だからもう少し真剣に…」
面白半分な顔をするレクスにマティが胃が痛くなりそうな気分で咎めると、ラナは更に不敵に笑った。
「確かに最初の指示は甘いところあるけど、クラトネや採掘場では人数が不利ながらも良い指揮してたから、改めて評価しているのよ。それとも、貴方って昔のことを気にする器の小さい男だったの?」
「うぐう、なかなかうまい斬り返しですね。分かりましたよ。どこまでやれるかわからないけど、やれるとこまでやってみますかね」
「やってみるじゃないわ、全力でやり遂げるの。ことの重大さが分からない貴方でもないでしょ?」
ラナが厳しい表情で言うが、やはりレクスは冗談混じったリアクションで敬礼して返す。
「はっ、総大将のお言葉どおり、死力を尽くしますっ」
マティが頭痛そうに手を額に当てた。
「マティ様、あとでストレスに効く紅茶を淹れて上げますよ」
「ありがとう、お願いしますよほんと…」
エリネの心遣いにマティは苦笑して礼を言った。
「…ラナ、こやつ本当に大丈夫か?さっきは頭も回る奴と思ったが、なんか不安になってきたぞ」
「大丈夫ですよ。…たぶん、だけど」
ミーナの耳打ちに、ラナもまた苦笑して答えるしかなかった。
「とにかく、今日から色々と忙しくなるわ。アラン、後で私達と一緒に軍の編成と次の目的地について打ち合わせ――」
「ああ、すまないがその前にラナ、我に付き合ってきて欲しいところがある」
「構わないのですが…どちらへ行かれるのです先生?」
「さっきも言ったであろう、ここに来たのは元々おぬしの手がかり目当てで来たと。おぬしとはこうして出会ったが、せっかくだ、代わりにヘリティアの聖剣の安否を確認するようその手がかりに会いに行こう」
「手がかりに、会う…?」
ミーナの言葉に困惑するエリネ。
「この近くにウェルトレイという湖があるのを知っておるか?」
「ああ、ビトレ町の司祭さんから聞いたんだけど、守り神である竜が住むという噂もある湖なんだよな?」
ミーナが頷く。
「これから会いにいくのだ。その湖に住む竜にな」
【続く】
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