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奪われて溢す宝石♡

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「…………溶けてるな……どうやらキスは気に入ってくれてるらしい」
「!!……………そ、そんな事………」

 力が緩まり、ルカスと繋がる場所に熱を感じ、また蜜が溢れているのだと思ってからは痛みも和らいでいたマシュリー。そう思った瞬間、ルカスが腰を動かし始める。

「んあっ………あっ……あん!」
「…………いい声で啼く………破瓜の血と蜜が混ざり合って、例えようの無いやらしさだ………」

 ルカスが、腰を引いて突き戻ると、水飛沫が飛んでいたが、気にも出来なかったマシュリー。揺さぶられ、蜜壺から出るのを止まらない蜜が、ルカスの屹立を絡め取っているのも恥ずかしくて、この自分の声なのか分からないぐらいの甘えた声も、自然とルカスの背中にしがみついて離さない自分の腕が、身体毎何処かに行ってしまった様で、心も頭もふわふわしているマシュリー。時々来る、脳天を打ち破る程の衝撃が、次から次へとやって来ては、ルカスの屹立を締め付けているのを知ったのは、随分と後だった。

「凄く可愛いよ………マシュリー………全身で、俺に縋り付いてて………」
「あぁっ………んふっ…………クル……何か……」
「…………身を委ねろ………受け入れればいい」
「………ひ……ゃあ………あああ……っ!」
「あぁ……………締まるっ!!………俺もそろそろ…………ぐっ………っ!!」
「!!…………あぁっっっ!!」

 ドクドクとマシュリーの中で脈打つルカスの屹立。暖かく包まれた感覚が、マシュリーを夢現にさせた。

「マシュリー………」
「…………え?」

 呆然としていたマシュリー。余韻に浸り、もう終われると今度こそ思っていたのだが、今度はうつ伏せにさせられ、腰を突き上げさせられた上に、再びルカスの屹立を味わう事になる。初めての経験で、今迄に無い披露感も味わった。それをまだ続けさせられるとは思ってもおらず、ぐちゅぐちゅと頭の上から奏でる、自分の音はまだ受け入れる事に信じられず、声だけはまた甘く啼いた。

「………やっぱり……この体位もクルな………腰回りが色っぽい………」

 後ろから突き上げられ、違う場所に当たる屹立に、マシュリーはまた違う喘ぎ声を奏で震えている。枕に突っ伏し、イヤイヤと首を振るのは、この快感に否定的なのか、色っぽくはない、という意味か、もう終わって、なのかはルカスには伝わらない。例え『終わって』だとしても、止める気も無いからだ。

「…………ん?……そういえば、血も宝石になる、てマシュリー言ってたな……」

 マシュリーの腰の下に、赤い宝石が転がっているのを、ルカスは見つけ、辺りにも光る宝石も点在していた。その意味は直ぐに分かったルカス。怪我をしてはいけないと思い、腰の動きを中断して、宝石達を少し避けた。

「?…………あ……」

 動きが止まり、マシュリーも顔を上げるが、ルカスはマシュリーには何も言わず、再び腰を打ち付ける。
 この甘い時間を無駄にはしたくないからだった。

「あっ………あんっ……」

 だが、溢れては落ちる宝石になる蜜は切りがなく、ルカスは避けるのにも諦めて、マシュリーに集中する事に総力を注ごうと、奥へ奥へと味わおうとした。

 コンコンコンコンコンコン!!

「「!!」」
『ルカス様!!其方にマシュリー様も一緒ですよね!?』

 百合の間との境の扉が乱暴にノックされる。扉の向こう側からの声はカレンだ。収まり切らない昂りは、早々に誤魔化しは効かない。返事に一瞬の戸惑いを感じると、扉の向こう側のカレンは続ける。

『…………お返事が無いので開けますよ!!』

 ガチャ!

「「…………」」
「……………はぁ………やっぱり………」
「………や、やぁ……カレン、如何した?慌てて」
「マシュリー様から離れて下さいませ、ルカス様」
「………無理………真っ最中」

 マシュリーは恥ずかし過ぎて、もう死ねるぐらい、カレンの顔もルカスの顔も、部屋が如何なっているのかさえ見れず、枕にキスしたままだ。

「マシュリー様が、窒息してしまいます」
「…………え?………マ、マシュリー!!顔上げて!」
「…………ル……カス………様………あ、あの………お離し……下さい……ませ……」
「嫌………カレン……せめて、あともう少し2人で居させてくれ……」
「なりません!………マシュリー様のご両親様が夜会から姿を消されたマシュリー様をどれだけ心配されてたとお思いですか!陛下の起点で事なきを得ましたが、夜会を飛び出し、そしてマシュリー様とお部屋に篭もるとは!しかも、マシュリー様と房事等!ご結婚迄、あれ程我慢して下さいと申しましたのに!」
「いいじゃないか、婚約したし」

 不貞腐れ、マシュリーから出たはいいが、まだ収まりきらず、とりあえずシーツでマシュリーと自分の腰回りを隠す。宝石も同様だ。

「…………はぁ………ですが、今夜はもうお控え下さい……マシュリー様は初めて男性に抱かれたお身体、負担はあります………ルカス様違うのです!」
「…………分かった……だが、今日は朝迄一緒に居たい!………シないと約束しよう」
「…………信用出来ませんが」
「マシュリーが証人になるだろう?」
「なだれ込むつもりでしょう?」
「じゃあ、見張りを扉の外に付ければいい………喘ぎ声がするなら、飛び込んでこればいい…………ちょっと話しがしたいんだ、マシュリーと……終わったらそのまま朝迄寝るから」
「マシュリー様…………如何されますか?」

 嘘は吐かない、とルカスはマシュリーに誓っている。そう言った矢先に手は出しては来ない筈、とマシュリーは思った。

「ルカス様は、わたくしに嘘は吐かない、と仰ったので、お約束して下さいますわ………
「…………ふぅ……では、マシュリー様……お身体をお流し致します……ルカス様との房事で、汗をおかきでしょうし」
「……………じゃあ、シーツを1枚持ってきてくれ………俺がマシュリーを湯殿迄運ぶ……あ、ベッドはそのままでいいからな、触るなよ」

 ルカスは、下だけ履き、マシュリーに掛けたシーツの中から、宝石を集め寄せ、宝石を巻き込む事のないように、シーツで包み抱き上げた。

「…………この事で話たいんだ……」
「分かりましたわ」

 素直に抱き上げられるマシュリーから、まだルカスから受け取った白濁や自分の蜜が溢れているのが分かり、それを隠し、宝石を作り出さない為のシーツだと知ったマシュリーはシーツを取り除くと、細心の注意を払い湯殿に入った。
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