【完結】鬼畜皇太子にロックオンされまして…………

Lynx🐈‍⬛

文字の大きさ
上 下
43 / 126
奪われて溢す宝石♡

42

しおりを挟む

「…………溶けてるな……どうやらキスは気に入ってくれてるらしい」
「!!……………そ、そんな事………」

 力が緩まり、ルカスと繋がる場所に熱を感じ、また蜜が溢れているのだと思ってからは痛みも和らいでいたマシュリー。そう思った瞬間、ルカスが腰を動かし始める。

「んあっ………あっ……あん!」
「…………いい声で啼く………破瓜の血と蜜が混ざり合って、例えようの無いやらしさだ………」

 ルカスが、腰を引いて突き戻ると、水飛沫が飛んでいたが、気にも出来なかったマシュリー。揺さぶられ、蜜壺から出るのを止まらない蜜が、ルカスの屹立を絡め取っているのも恥ずかしくて、この自分の声なのか分からないぐらいの甘えた声も、自然とルカスの背中にしがみついて離さない自分の腕が、身体毎何処かに行ってしまった様で、心も頭もふわふわしているマシュリー。時々来る、脳天を打ち破る程の衝撃が、次から次へとやって来ては、ルカスの屹立を締め付けているのを知ったのは、随分と後だった。

「凄く可愛いよ………マシュリー………全身で、俺に縋り付いてて………」
「あぁっ………んふっ…………クル……何か……」
「…………身を委ねろ………受け入れればいい」
「………ひ……ゃあ………あああ……っ!」
「あぁ……………締まるっ!!………俺もそろそろ…………ぐっ………っ!!」
「!!…………あぁっっっ!!」

 ドクドクとマシュリーの中で脈打つルカスの屹立。暖かく包まれた感覚が、マシュリーを夢現にさせた。

「マシュリー………」
「…………え?」

 呆然としていたマシュリー。余韻に浸り、もう終われると今度こそ思っていたのだが、今度はうつ伏せにさせられ、腰を突き上げさせられた上に、再びルカスの屹立を味わう事になる。初めての経験で、今迄に無い披露感も味わった。それをまだ続けさせられるとは思ってもおらず、ぐちゅぐちゅと頭の上から奏でる、自分の音はまだ受け入れる事に信じられず、声だけはまた甘く啼いた。

「………やっぱり……この体位もクルな………腰回りが色っぽい………」

 後ろから突き上げられ、違う場所に当たる屹立に、マシュリーはまた違う喘ぎ声を奏で震えている。枕に突っ伏し、イヤイヤと首を振るのは、この快感に否定的なのか、色っぽくはない、という意味か、もう終わって、なのかはルカスには伝わらない。例え『終わって』だとしても、止める気も無いからだ。

「…………ん?……そういえば、血も宝石になる、てマシュリー言ってたな……」

 マシュリーの腰の下に、赤い宝石が転がっているのを、ルカスは見つけ、辺りにも光る宝石も点在していた。その意味は直ぐに分かったルカス。怪我をしてはいけないと思い、腰の動きを中断して、宝石達を少し避けた。

「?…………あ……」

 動きが止まり、マシュリーも顔を上げるが、ルカスはマシュリーには何も言わず、再び腰を打ち付ける。
 この甘い時間を無駄にはしたくないからだった。

「あっ………あんっ……」

 だが、溢れては落ちる宝石になる蜜は切りがなく、ルカスは避けるのにも諦めて、マシュリーに集中する事に総力を注ごうと、奥へ奥へと味わおうとした。

 コンコンコンコンコンコン!!

「「!!」」
『ルカス様!!其方にマシュリー様も一緒ですよね!?』

 百合の間との境の扉が乱暴にノックされる。扉の向こう側からの声はカレンだ。収まり切らない昂りは、早々に誤魔化しは効かない。返事に一瞬の戸惑いを感じると、扉の向こう側のカレンは続ける。

『…………お返事が無いので開けますよ!!』

 ガチャ!

「「…………」」
「……………はぁ………やっぱり………」
「………や、やぁ……カレン、如何した?慌てて」
「マシュリー様から離れて下さいませ、ルカス様」
「………無理………真っ最中」

 マシュリーは恥ずかし過ぎて、もう死ねるぐらい、カレンの顔もルカスの顔も、部屋が如何なっているのかさえ見れず、枕にキスしたままだ。

「マシュリー様が、窒息してしまいます」
「…………え?………マ、マシュリー!!顔上げて!」
「…………ル……カス………様………あ、あの………お離し……下さい……ませ……」
「嫌………カレン……せめて、あともう少し2人で居させてくれ……」
「なりません!………マシュリー様のご両親様が夜会から姿を消されたマシュリー様をどれだけ心配されてたとお思いですか!陛下の起点で事なきを得ましたが、夜会を飛び出し、そしてマシュリー様とお部屋に篭もるとは!しかも、マシュリー様と房事等!ご結婚迄、あれ程我慢して下さいと申しましたのに!」
「いいじゃないか、婚約したし」

 不貞腐れ、マシュリーから出たはいいが、まだ収まりきらず、とりあえずシーツでマシュリーと自分の腰回りを隠す。宝石も同様だ。

「…………はぁ………ですが、今夜はもうお控え下さい……マシュリー様は初めて男性に抱かれたお身体、負担はあります………ルカス様違うのです!」
「…………分かった……だが、今日は朝迄一緒に居たい!………シないと約束しよう」
「…………信用出来ませんが」
「マシュリーが証人になるだろう?」
「なだれ込むつもりでしょう?」
「じゃあ、見張りを扉の外に付ければいい………喘ぎ声がするなら、飛び込んでこればいい…………ちょっと話しがしたいんだ、マシュリーと……終わったらそのまま朝迄寝るから」
「マシュリー様…………如何されますか?」

 嘘は吐かない、とルカスはマシュリーに誓っている。そう言った矢先に手は出しては来ない筈、とマシュリーは思った。

「ルカス様は、わたくしに嘘は吐かない、と仰ったので、お約束して下さいますわ………
「…………ふぅ……では、マシュリー様……お身体をお流し致します……ルカス様との房事で、汗をおかきでしょうし」
「……………じゃあ、シーツを1枚持ってきてくれ………俺がマシュリーを湯殿迄運ぶ……あ、ベッドはそのままでいいからな、触るなよ」

 ルカスは、下だけ履き、マシュリーに掛けたシーツの中から、宝石を集め寄せ、宝石を巻き込む事のないように、シーツで包み抱き上げた。

「…………この事で話たいんだ……」
「分かりましたわ」

 素直に抱き上げられるマシュリーから、まだルカスから受け取った白濁や自分の蜜が溢れているのが分かり、それを隠し、宝石を作り出さない為のシーツだと知ったマシュリーはシーツを取り除くと、細心の注意を払い湯殿に入った。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる

しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。 いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに…… しかしそこに現れたのは幼馴染で……?

5分前契約した没落令嬢は、辺境伯の花嫁暮らしを楽しむうちに大国の皇帝の妻になる

西野歌夏
恋愛
 ロザーラ・アリーシャ・エヴルーは、美しい顔と妖艶な体を誇る没落令嬢であった。お家の窮状は深刻だ。そこに半年前に陛下から連絡があってー  私の本当の人生は大陸を横断して、辺境の伯爵家に嫁ぐところから始まる。ただ、その前に最初の契約について語らなければならない。没落令嬢のロザーラには、秘密があった。陛下との契約の背景には、秘密の契約が存在した。やがて、ロザーラは花嫁となりながらも、大国ジークベインリードハルトの皇帝選抜に巻き込まれ、陰謀と暗号にまみれた旅路を駆け抜けることになる。

騎士団長のアレは誰が手に入れるのか!?

うさぎくま
恋愛
黄金のようだと言われるほどに濁りがない金色の瞳。肩より少し短いくらいの、いい塩梅で切り揃えられた柔らかく靡く金色の髪。甘やかな声で、誰もが振り返る美男子であり、屈強な肉体美、魔力、剣技、男の象徴も立派、全てが完璧な騎士団長ギルバルドが、遅い初恋に落ち、男心を振り回される物語。 濃厚で甘やかな『性』やり取りを楽しんで頂けたら幸いです!

【完結・7話】召喚命令があったので、ちょっと出て失踪しました。妹に命令される人生は終わり。

BBやっこ
恋愛
タブロッセ伯爵家でユイスティーナは、奥様とお嬢様の言いなり。その通り。姉でありながら母は使用人の仕事をしていたために、「言うことを聞くように」と幼い私に約束させました。 しかしそれは、伯爵家が傾く前のこと。格式も高く矜持もあった家が、機能しなくなっていく様をみていた古参組の使用人は嘆いています。そんな使用人達に教育された私は、別の屋敷で過ごし働いていましたが15歳になりました。そろそろ伯爵家を出ますね。 その矢先に、残念な妹が伯爵様の指示で訪れました。どうしたのでしょうねえ。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~

真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。

乙女ゲームの愛されヒロインに転生したら、ノーマルエンド後はゲームになかった隣国の英雄と過ごす溺愛新婚生活

シェルビビ
恋愛
 ――そんな、私がヒロインのはずでしょう!こんな事ってありえない。  攻略キャラクターが悪役令嬢とハッピーエンドになった世界に転生してしまったラウラ。断罪回避のため、聖女の力も神獣も根こそぎ奪われてしまった。記憶を思い出すのが遅すぎて、もう何も出来ることがない。  前世は貧乏だったこら今世は侯爵令嬢として静かに暮らそうと諦めたが、ゲームでは有り得なかった魔族の侵略が始まってしまう。隣国と同盟を結ぶために、英雄アージェスの花嫁として嫁ぐことが強制決定してしまった。  英雄アージェスは平民上がりの伯爵で、性格は気性が荒く冷血だともっぱらの噂だった。  冷遇される日々を過ごすのかと思っていたら、待遇が思った以上によく肩透かしを食らう。持ち前の明るい前向きな性格とポジティブ思考で楽しく毎日を過ごすラウラ。  アージェスはラウラに惚れていて、大型わんこのように懐いている。  一方その頃、ヒロインに成り替わった悪役令嬢は……。  乙女ゲームが悪役令嬢に攻略後のヒロインは一体どうなってしまうのか。  ヒロインの立場を奪われたけれど幸せなラウラと少し執着が強いアージェスの物語

【完結】アラサー喪女が転生したら悪役令嬢だった件。断罪からはじまる悪役令嬢は、回避不能なヤンデレ様に溺愛を確約されても困ります!

美杉。祝、サレ妻コミカライズ化
恋愛
『ルド様……あなたが愛した人は私ですか? それともこの体のアーシエなのですか?』  そんな風に簡単に聞くことが出来たら、どれだけ良かっただろう。  目が覚めた瞬間、私は今置かれた現状に絶望した。  なにせ牢屋に繋がれた金髪縦ロールの令嬢になっていたのだから。  元々は社畜で喪女。挙句にオタクで、恋をすることもないままの死亡エンドだったようで、この世界に転生をしてきてしあったらしい。  ただまったく転生前のこの令嬢の記憶がなく、ただ状況から断罪シーンと私は推測した。  いきなり生き返って死亡エンドはないでしょう。さすがにこれは神様恨みますとばかりに、私はその場で断罪を行おうとする王太子ルドと対峙する。  なんとしても回避したい。そう思い行動をした私は、なぜか回避するどころか王太子であるルドとのヤンデレルートに突入してしまう。  このままヤンデレルートでの死亡エンドなんて絶対に嫌だ。なんとしても、ヤンデレルートを溺愛ルートへ移行させようと模索する。  悪役令嬢は誰なのか。私は誰なのか。  ルドの溺愛が加速するごとに、彼の愛する人が本当は誰なのかと、だんだん苦しくなっていく――

処理中です...