24 / 37
【番外】スケベな中年男会
しおりを挟む数日後、バー白河に中年には見えないが、年齢的に中年な男達が集まった。
「何なんだよ、彬良。せっかくの休みに呼び出してよ」
「お前達に如何かな、と思ってよ」
彬良の他に、航、裕司、律也が飲みに来ていた。航と律也は元々、航が仕事休みの日に飲みに行く約束をしていたのもあり、都合がいいと思って、彬良は呼び出したのだ。
「何かくれるのか?」
バーの個室のテーブル中央に紙袋を彬良は置いていた。裕司はその袋の中を覗く。
「うおっ!何だ!如何したこんなに!」
裕司が1つ箱を取り出し、航や律也にも見えた。
「彬良さん、その趣味が?」
律也の目が輝く。
「…………俺が使うのは大抵、バイブやローター、ローションぐらいだぜ?あとアナルビーズはいい反応したな……」
「彬良………てめぇいつからその趣味に走った……」
航には刺激が強そうだ。
「…………なぁ、コレ何だ?」
裕司が興味深々でいろいろ紙袋から出しまくり、気になった物を彬良に聞いて来た。
「あ……それは……何だ?」
「あぁ、それ……エネマグラだね」
「何だ?それ」
律也が詳しそうなのは裕司から聞いてはいたが、知っていそうで3人は律也に注目する。
「男に使うアダルトグッズだ。ケツに入れて前立腺を刺激する………あぁ、これとこれ……こっちも男用だな」
「…………これは何に?」
「コックリング?嵌めて出すのを我慢させる」
「律也………お前何で詳しいんだ?」
「知識あるだけさ」
嘘だ、と彬良と裕司は気が付いているが、航は全く律也の趣味は分からない。
「で、でも彬良、これ如何したんだよ」
「この前、玩具会社のイベントが好評でな、貰ったんだよ………勿論、全部新品。俺等が使う分は持ってったが、ハードなもんや分からんもんは使いたくない、て言って処分も勿体無いかな、と」
「あ、これ欲しいな」
「何!律也!てめぇ羽美に使うんじゃねぇだろうな!」
「他に誰と使うんだよ」
律也が持ったのはぺ○スサックだった。
―――え?コレ使うのか?
「羽美は了承してんのか!」
「航、他所の夫婦間の性生活を例え兄だろうと、羽美が教えるとでも?俺も羽美との性生活はシークレットにしたいね」
「律也………てめぇ……」
「航、別にお前が止めさせるなんて出来ねぇんだから……律也と羽美が納得するかしないかだろ」
「裕司君、いい事言うね、まさにその通り……航はアダルトグッズ使った事が無いのか?」
航は、食い入る様に見ていたが、見たくなくなったのか、ソファにふんぞり返る。
「使った事ねぇよ!これからも使う気はねぇ!」
「俺は貰ってこっかな……ローションと……電マにしよっと」
「裕司君、その電マならこっちもオススメ………先細いからピンスポットで入れられるし」
「おぉ………彬良いいか?」
「あ、あぁ………持ってけよ、俺は要らねぇし」
律也は、1つずつ説明付きで話して行く度に、航が不機嫌になっていた。
「航には酷だったな……」
「放っとけよ、航は羽美に使われてる方が絶対にショックなんだぜ、きっと」
「…………絶対に、羽美と別れて貰うからな!律也!」
「シングルマザーにさせる気はないぞ、航………それに、あれ程戸籍に傷付けるな、て豪語したのは航じゃないか」
「……………だぁぁぁぁぁっ!」
航はハイボールを一気飲みし始め、現実逃避しようとしている。それを裕司が止めに入るが、彬良は宥めた。
「おい!航!一気すんな!」
「1杯目で航はなるかよ……コイツ蟒蛇だぞ」
「それはそうだが」
幾つか裕司と律也は持っていくが、航は頑なに持って行こうとはせず、酒を飲むだけだ。
「余ったな………捨てるのもな……」
「ネットで売ったらいいじゃん、フリマサイト」
裕司がアドバイスするが、彬良は難色を示す。
「事情書かなきゃならねぇじゃん………貰いもんだけど使わないから、て書くだけだろうが、量多いし、面倒だし売れないのも嫌じゃね?」
「なら、SM系のショップに流したらいいんじゃないかな」
「………あぁ……裕司、知り合い居るって言ってたよな」
律也はその辺り詳しいからか、的確にアドバイスをしてくれる。
「………聞いてみてもいいが、如何だろな」
「貰ってくれると思う。男女それぞれのグッズあるし……特にSMバーにはもってこいのグッズ多いしね……コレなんて喜ばれるよ」
「何だ?この細い棒………バイブ?」
裕司が箱の中にある細い棒を覗く。
「ブジーさ………先から入れる」
「うえっ!想像しちまったじゃねぇか!」
「…………俺も……絶対にヤダぞ!そんなもんは」
「俺もごめんだね………M気質の男用」
律也がジェスチャーを踏まえて説明し、裕司が想像して発した言葉で、彬良も想像してしまう。
この話から律也はS気質だと知り、彬良も航程ではないが、羽美は大丈夫なのか、とは思ったが、律也が言った、夫婦間の性生活に口出しする事は第三者が出来るとは思えない。羽美が納得しているなら尚更だった。
0
お気に入りに追加
118
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
【R-18】悪役令嬢ですが、罠に嵌まって張型つき木馬に跨がる事になりました!
臣桜
恋愛
悪役令嬢エトラは、王女と聖女とお茶会をしたあと、真っ白な空間にいた。
そこには張型のついた木馬があり『ご自由に跨がってください。絶頂すれば元の世界に戻れます』の文字が……。
※ムーンライトノベルズ様にも重複投稿しています
※表紙はニジジャーニーで生成しました
【R18】隣のデスクの歳下後輩君にオカズに使われているらしいので、望み通りにシてあげました。
雪村 里帆
恋愛
お陰様でHOT女性向け33位、人気ランキング146位達成※隣のデスクに座る陰キャの歳下後輩君から、ある日私の卑猥なアイコラ画像を誤送信されてしまい!?彼にオカズに使われていると知り満更でもない私は彼を部屋に招き入れてお望み通りの行為をする事に…。強気な先輩ちゃん×弱気な後輩くん。でもエッチな下着を身に付けて恥ずかしくなった私は、彼に攻められてすっかり形成逆転されてしまう。
——全話ほぼ濡れ場で小難しいストーリーの設定などが無いのでストレス無く集中できます(はしがき・あとがきは含まない)
※完結直後のものです。
オークションで競り落とされた巨乳エルフは少年の玩具となる。【完結】
ちゃむにい
恋愛
リリアナは奴隷商人に高く売られて、闇オークションで競りにかけられることになった。まるで踊り子のような露出の高い下着を身に着けたリリアナは手錠をされ、首輪をした。
※ムーンライトノベルにも掲載しています。
【完結】Mにされた女はドS上司セックスに翻弄される
Lynx🐈⬛
恋愛
OLの小山内羽美は26歳の平凡な女だった。恋愛も多くはないが人並に経験を重ね、そろそろ落ち着きたいと思い始めた頃、支社から異動して来た森本律也と出会った。
律也は、支社での営業成績が良く、本社勤務に抜擢され係長として赴任して来た期待された逸材だった。そんな将来性のある律也を狙うOLは後を絶たない。羽美もその律也へ思いを寄せていたのだが………。
✱♡はHシーンです。
✱続編とは違いますが(主人公変わるので)、次回作にこの話のキャラ達を出す予定です。
✱これはシリーズ化してますが、他を読んでなくても分かる様には書いてあると思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる