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初対面
しおりを挟むバン!
『!!!』
黄龍はノエルの足を撃つ。
協力してくれるんじゃないのか、という顔でノエルは黄龍を睨みつける。
『…………今夜、あいつの前で、翡翠はレイプされる。蒼龍と紅龍に。絶対隙が出来る。足を撃ったのは悪かったが、逃げられない状況に思わせておいた方がいいんだ。あんたもリンチされるかもしれない。今あんたに逃げられては困る状況なんだ。母さんも俺もこんな所から逃げ出したい。23年我慢したんだ、このチャンスを無駄にしたくない。』
銃声を聞きつけて蒼龍達が駆けつける。
『黄龍!!見つけたのか!!』
『こんな奴簡単に見つけられたぞ?お前ら馬鹿じゃないのか?』
『ふふふ………楽しみだな、解剖しがいがある生身の人間だ……。』
『紅龍!!それはまだやるなよ!!それより……………。恥かかせやがって!!!』
蒼龍は、部下に取り押さえられてるノエルに殴る蹴るの暴行を加える。
黄龍に馬鹿にされた腹癒せもあっただろう。
足の銃痕にも土足で踏みつけた。
『!!!ぐっ!』
『連れてけ!!二度と逃げられないように、こいつの上に乗っておけ!!』
(……………我慢してくれ。)
黄龍は、蒼龍達に連れて行かれたノエルを見送るしかまだ出来なかった。
黄龍が部屋に戻ると、部屋の前に紫が居た。
『今、銃声が……。』
紫が、黄龍に聞く。
『俺が足を撃った。』
パシン!!
『なんて事を!あの子は恩がある人の息子さんなの!!』
『………作戦の為だよ。かすり傷に留めたし……ただ、この後蒼龍にリンチされなきゃいいんだけど……。』
『黄!!!』
『………姉さんの恋人らしいよ、あの人。後で恨まれるぐらい覚悟してるよ。………まぁ、俺は気にしないけど。』
銃声が翡翠の耳にも聞こえた。
「!!!」
(怖い………怖いよ、ノエル。)
翡翠は頭を抱え、蹲る。
そこへ………。
ガチャ。
『今夜の準備をさせていただきます。』
『準備、て……。』
『勿論、蒼龍様、紅龍様、黄龍様の3子息と初夜を迎える準備です。』
冗談じゃない。
これがピルを渡された意味。
紫からの精一杯の助け。
『嫌だ、て言ったら?』
『薬を飲ませろと仰せつかっております。』
『………薬?』
『身体の自由を奪う薬です。』
(……………。)
ゾッとする。
そこまでしたいのか。
愛情も与えられない、人形のように抱かれなければならないのか…。
『さぁ、念入りに身体を磨きますからバスルームに。』
入り口は見張り、窓は開かない。
逃げられない。
だから、素直に従い、妊娠をしないように、という助け。
(………お母さん。これが精一杯の助け舟なのね…。)
深く溜息をつく翡翠。
紫が龍昇の妾になったと聞いた。
黄龍を産みその後も、身体を求められたに違いない。
子供は黄龍1人にする為に……。
翡翠は仕方なく、されるがままに身体を洗われる。
見せたくない。
いっその事、舌を噛んで死んでしまおうか、と思ってしまう。
『さぁ、後は香油を塗って、これを飲んで下さい。』
『さっき言っていた薬じゃないでしょうね?』
『これはその薬ではございません。ただの媚薬ですから。これを拒むなら自由を奪います。』
『……………。』
そして、着させられたのはシースルーの下着。
(着てないと一緒じゃないか!)
これでは逃げ出せたとしても、逃げ出せない。
そして、部屋を移動させられ、ベッドに乗るように言われる。
ベッドの足元には椅子が一脚。
そして、部屋の片隅に[蒼の洞窟]。
(…………やっぱり、李家にあったのね……。)
香港の実業家が買った、としか分からなかったが、李家の事が分かると、おそらく李龍昇の手元にあるのだろうと思っていた。
ベッドに乗ると、腕を掴まれ、手錠を付けられた。
ベッドに上がると、ベッドの足元にある不可思議に置いてあった椅子の意味が分かる。
「趣味悪過ぎでしょ!馬鹿じゃないの!見世物じゃないのよ!私は!」
翡翠、キレる。
そう、蒼龍が言っていた、行為を見るつもりなのだと。
『日本語喋るな、て言ったじゃないか。』
『…………そ、蒼龍。』
上半身裸の蒼龍が入ってくる。
『へぇ~、なかなかいい女じゃないか。』
同じく上半身裸の男。
『……………。』
『……………こんな事、よく考えるよ。最初で最後にしてほしいな。』
(黄………。)
黄龍も上半身裸だった。
それぞれ昇り龍の入れ墨。
黄龍の顔を久々に見られて少し落ち着いた翡翠だが、それを破る男がやってきた。
『…………やっと会えたな、我が姪、翡翠。』
『………貴方が叔父さん……。』
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