魔力を封印された女の解呪はまぐわいでした※独身編※【一旦完結】

Lynx🐈‍⬛

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 リアナがグリードに揺さぶられながら、この激しさを阻止しようと、リアナはグリードの手を掴む。

「奥っ………もう……無理ぃっ!」
「まだだ………っ!」

 最奥に到達している筈だった。
 だが、グリードはリアナの子宮口を抉る様にガツガツと向かって、腰を持っている。
 夢の中なのに、やけに現実的な快感に、実際に現実でまぐわっているのではないか、とさえリアナは思えて仕方ない。

「リリ………しっかり……腹に注ぐ為だ………覚えろ……」
「ゔっあぁぁぁっ………ひっぅ、んっあぁ……」

 グリードの雄を必死に受け取るのにも限界に近いリアナは、目から涙を溢し、だらしなく口を開いて喘ぐだけ。
 掴んでいた腕も、力無く落ちる迄、大した時間は掛からなかった。

膣内射精すぞ!」
「ッっ………んっ………ふっ……っ!……ぁ……あぁぁぁっ!」

 ドクッ、と熱を感じた瞬間、リアナはグリードの杭を締め付けてしまったが、それは無意識だ。
 全身に包み込まれた感覚を、リアナは受け取っていく。

「リリ………リリッ……愛い………私の番い……」

 背中に回された逞しい腕がリアナを抱き、リップ音と柔らかい唇が、リアナの唇を塞いだ。

「んっ………ん……」
「愛しきリリ………」
「…………グ……リード……」

 力を振り絞り、リアナはグリードに手を伸ばし、疲れた顔で何とか笑みを見せると、グリードはリアナの手の甲にもキスを仕掛けた。
 ねっとりとした舌が這うが、その顔は色気を出し、リアナはビクン、と下腹部が疼く。

「っ!………まだ欲しいか?」
「…………っ……そ、そんな………わ、分からない……」
「無意識に煽るのは、罪だと知れ、リリ………10年会えなかった募ったこの想いは、到底消えぬ熱なんだ…………現実世界で、抱けぬこの熱を治める為に、私も現実では自分で慰めるぐらいなんだぞ?」
「そ、そんな事言われても………」
「リリも、朝起きたら思い知るんだ………脳内で充実した時間で幸せかもしれんが、身体は疼くままな事をな………ククッ……」

 グリードにそう言われても、実感が沸かないリアナ。
 今夢の中で幸せを感じるだけで、精一杯何とか理性を保とうとしているのに、想像させられる現実が来るというのも俄に信じ難い。

「い、いつまでこんな事が続くの?」
「……………リリが、私に会いたい、と思う迄………」
「現実で?」
「そうだ…………だから、それ迄毎夜夢で封印解呪の準備に勤しもう………」
「ッあっ………ま、ま………」
「欲しくなったのであろう?…………まだ夢から覚めるのは早いぞ」

 また、先程の様な激しく求められそうな律動が再開する。
 夢だから痛みは無いにしても、疲労感は起きたらありそうで、今迄の比では無い気がしてならない。

「ひぃうっ!あ……あっ、あんっ………」
「愛い声だ………早く現実で聞きたいものだな………」



      ✦  ✦  ✦



「……………う、動けない……」

 翌朝、夢で幸せな時間の代償が身体に来たリアナ。
 それがまた愛撫だけの夢の中とは違い、充実感に満ちた朝だった。

「夢だからって、ヤリ過ぎじゃ………き、筋肉痛が…………ゔっ……薬飲もうかしら………」

 やっとの所で、身体を起こし、ベッドから出ると案の定、足から崩れて床に座り込んだ。

「っ!…………う、恨むっ!今日も隣街に行かなきゃならないのに!」

 でも、心はほわほわと温かさに包まれている。
 下腹部の疼きとは真逆で。

「……………言っていた事が分かったわ……疼きは続くのね………」

 朝からボヤキ、愚痴り、恨み、でも心は充実感に溢れてリアナの感情は忙しかった。
 冷静さを保とうと、身を引き締めて家を出たが、ふと気を抜くとほわほわとした思いに耽ってしまい、勘が鈍ってしまう。
 乗り合い馬車の場所に着く迄、何度も男達には声を掛けられて、その都度断りの言葉を返すものの、いつものリアナでは考えられない回数だった。

「カーターさん、今日もお願いします」
「やぁ、おはようリアナ」

 行商人のカーターに声を掛け、リアナは荷馬車に乗り込む。
 この日は利用する者が多い様で、詰めて座ってやっと全員が座れる程だ。
 薬が潰れない様に、リアナは胸に抱え座り、ふぅ、と深い深呼吸をすると、リアナの近くに陣取った男達がざわめいた。
 男達の傍に座りたくなかったリアナだが、乗り合い馬車は、文句が言えないのでいつも我慢しているリアナなのだが、男達の色めき立つこのざわつきに、リアナは降りようかと悩んだ。
 
 ---また魔法が出たら、如何しよう………降りようかしら……身体はキツイけど仕方ないよね………

「リ、リアナ………あ、あのさ………今日、何かいつもと違う………よな?」
「…………違わない……けど………」
「ち、違うよ!何が違うか、て説明出来ないけど………」
「そ、そうだよな………いつもと違う……」
「何が違うのか説明してよ」
「説明出来ないんだって!」
「そうそう………何か……なぁ………」
「なぁ……」

 歯切れの悪い男達は暫くすると、カーターに降ろしてくれ、と頼み、独身男達は全員降りてしまった。
 おかげで座る範囲に余裕は出来たが、不思議そうに残った者達が、降りた男達を見ていた。
 トボトボと歩き出した男達は、どういう事か沈んだ表情で、村へ帰って行く。

「あいつ等、街に用事があって乗ったんじゃないんかな?」
「リアナ目当てじゃないのかい?乗る前はリアナの周りに座りたいって、言い争ってたじゃないか」
「何にしても、快適に座れるんだ、感謝だな」
「俺も、金は貰ったままで得したよ」

 それぞれの言い分は分からないでもないが、降りた事が不思議だったリアナは、ただ男達に目線を外せなかった。
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