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しおりを挟むリアナがベッドに入り、何とか眠ると、そこはグリードと会う夢の中だった。
「っ!………や、やっぱり………」
「…………悲しいか?リリ……」
「…………え?」
「何度も求婚を断わってきた男だろう?」
「な、何で知ってるの?」
「あの家の防御魔法を見破る男は少ない……鍵を掛けていても、扉を壊しに掛かる者が居ないとも限らないからな、強固な防御魔法を全体に施していた」
「教えておいて欲しかった………蹴破られるかと思ってた………」
この日はまだリアナは服を着ていて、グリードも軽装だが着崩した姿で、リアナとベッドに座っている。
「仲は良かった男だろう?恐怖と悲しみを其方から感じ取れるぞ?」
「…………仲……良かったのかな……同世代だからよく話はした人ではあるけど」
「友人以上の存在ではなく安心した」
「っ!」
労る様な声のグリードだが、リアナの感情を汲み取って、グリードも何処か悲しそうだ。
優しく頬に触れた手も、遠慮がちに触れられる。
「今日は止まらぬぞ?」
「っ!」
「しない事を後悔しそうだからな」
「…………どういう事?」
「明日になれば分かる………」
「んっん………」
頬から項に手を回され、リアナはグリードに抱き寄せられると、唇を貪られる。
キスは昨夜の様な優しさはなく、強引に感じる。
嫉妬をぶつけられている様な、怒りさえ伝わって来ているのだ。
歯肉をなぞられ、舌を絡め取られたリアナは、グリードの口内に引き込まれた。
吸われる様なキスは、リアナは苦しくて、唇の端から息をするのさえ辛くなる。
それでも止めてくれないグリードの胸をドンドンと叩いて、離れて貰おうにも、抱き締められる身体は緩む事は無かった。
「っん……ふっ……く、苦し……」
「……………あぁ……すまない………リリの唇が美味くて………何故そんなに甘美な息なんだ?柔らかくて甘い………」
「っ!…………し、知らない!」
「昔からそうだった………リリの初めてのキスの相手は私だからな………応じてくれるキスの仕方も変わってない……」
「っ!…………記憶に無い……」
「……………それは、もう少し先だな………愛い顔をして、大人になったよ………美しく気高い私の番い、リリアーナ………」
「……………思い出させてよ……」
リアナにはグリードの言葉が胸に突き刺さるぐらい、甘い誘惑に聞こえてくる。
嬉しいと思わせられ、愛の囁きに下腹部が締まるのが嬉しかった。
グリードの胸に手を添えていたリアナは、その胸を纏うグリードのシャツを握り、上目遣いで見つめると、グリードに押し倒される。
「勿論………」
再び、嫉妬交じりのキスが来ると思えば、また変わり、今度はゆっくりと、リアナを味わう様なキスになった。
優しく舌を舐められ絡められ、リップ音が続けられていくと、リアナの寝間着の中に、グリードの手が差し込まれていった。
「っん………ふっ……ん……」
「望むなら、魔法で全裸にするが?」
「や、やっぱり………貴方の魔法なのね!ど、どこ迄規格外の魔力なの!」
「私が想像し、望む事が出来る迄が、全て………」
「っ!…………あっ!」
リアナが着る寝間着の感触が一瞬で消えた。
「夢だからな………現実でのリリの寝間着は消してはいないぞ?」
「そ、そんな事聞いてない!」
「そんな顔をしていたから、答えた迄だ………」
全裸になった、リアナの肌をグリードの手が這う。
擽ったい、と思ったが、直ぐに快感に変わる手付きになっていた。
「んっん………ん……」
「声を我慢する必要はない………夢だ……誰も邪魔されん…………甘い果実を戴かねばな……」
「んあっ!」
キスがリアナに降り注ぎ、胸を揉みしだかれ、遂には胸の頂きがグリードの口に入れられた。
強く吸われる感覚に、甘い甲高い声を出てしまった。
ジンジンと疼くのを下腹部にも感じる。
早くこの疼きを如何にかして欲しくて、リアナは気付くと足をグリードに絡めていた。
「…………まだ早くないか?……リリ……あぁ……もう堪えられないのか?………ん?」
「っ!…………み、見ないで!」
胸から手を離し、グリードに太腿を捕まれ、足を上げられたら、リアナの秘部が見えてしまう。
其処にそっと、グリードに指を擦られ、粘液質の蜜を指に絡められたのをリアナは見せられた。
「…………今日は味見もさせてくれ、リリ」
「っ!…………だ、駄目っ!汚いっ」
「番いなら、許せるものだ………」
秘部に埋まるグリードの顔。
前回は、吸われたとしても魔力を込めた道具だ。
それが、今夜はグリードの口で吸われる。
規則的な動きの道具とは違い、グリードの舌は不規則で翻弄されて吸われ、リアナはベッドのシーツを握り締め悶えた。
「あぁっ、あっ、んっふ………」
「何と甘美な………」
フッ、と陰核に掛かるグリードの息さえも、リアナには悦楽になる。
「こんなに美味いと、益々止めれそうにないが………私も限界らしい………挿入るぞ………」
「っ!………う、うん………って………そ、そんなの挿入らない!」
「解してきただろう?………それに、夢の世界だぞ?この夢でこの悦楽を知れば、現実は更なる悦びが味わえる………」
また一瞬で、グリードは魔法で自分も全裸になると、雄々しい肉の竿をリアナに見せた。
リアナは見た事のない、男の性器に腰が引けてしまうが、グリードはすかさず、リアナを引き寄せ覆い被さった。
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