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おまけ♡

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 シュピーゲル国、国王夫妻の寝室の中は、夜な夜な激しい。

「ああっ……あっ……激し……で……」

 ぱちゅ、パン、ずちゅ、パンッ、と寝室からいつも聞こえるので、警護の兵士達は、離れた場所に立っている。

「………全く……毎夜凄いよな……」
「言うな……左遷させられるぞ……俺は何人も見てきたんだ………陛下の………が……凄い……と……同僚達に洩らした奴が、地方に飛ばされたのを」
「…………言わないでおく」

 だが、兵士達が禁句にしてはいても、毎朝その残骸を清掃する侍女達は噂好きだ。
 国王夫妻の溺愛振りは、口を噤んでいても聞こえて来る。

「………レティシャ……最近、体力無くなったのか?………まだ付き合えただろう?」

 レティシャが弱い、後ろから突き刺さる行為は、リーヒルも気持ちが良いのか、毎夜必ず味わう体位だった。
 腰だけ浮かせ、突っ伏すレティシャはもう何度イかされたか覚えていないのに、リーヒルはまだイク事が無かった。

「イッ……て……っ!………や……ソコっ……」
「ん?………子が出来る迄、付き合ってくれるのだろう?………この蕾が可愛いから、私は触ってやりたい」

 レティシャがリーヒルと結婚して約1ヶ月。避妊ももうする必要も無いので、リーヒルとの閨事を互いにその気になってもらおうと、新しくレティシャ専属になった侍女達は、レティシャの夜着選びに力を入れていたのだ。

「今夜も、何でこんなに卑猥なんだ?」
「じ………侍女……た……」
「そうか………この下着に付いている鈴達は、レティシャが動く度に、綺麗な音で鳴るから私もヤル気が増すよ」

 そう、この日用意された夜着は紐だった。
 肩から胸に掛け、鈴が付いていて、隠したい場所は布が無く、下腹部も秘蕾や秘唇、尻に合わせてこれまた当たる様に鈴が付いていた。しかも其方も紐で当たる場所が動かせるという下着。
 寧ろ、下着の意味は全く無い。
 しかも、その鈴は取り外し可能ときた。

『レティシャ!何だ、その下着は!』
『な、何で今来たんですか!脱いで他のにしようと思ったのに!』

 レティシャは侍女達がせっかく用意したので、断る訳にはいかない、と優し過ぎる配慮が優先され、着て見せた後に、侍女が下がり、着替えようとしていた所に、リーヒルが部屋に帰ってきたのである。

『…………か、可愛い……』
『殆ど裸です!』

 そして、即効にレティシャは悦楽の地獄に真っ逆さまなのだ。
 胸の愛撫をすれば、鈴がチリンと鳴り、リーヒルを悦ばせ、秘蕾に当たる鈴を見ては興奮し、脱着が可能と分かれば、秘壺に入れてみよう、と秘部に付いていた鈴3つはレティシャの中なのだ。
 コロコロと鈴を掻き混ぜながら、指で解し、リーヒルは杭で攻めたてているのである。

「鈴が、私の先にも刺激して、気持ちが良い……」
「も………取らせて…」
「分かったよ………私も射精したいし、一緒にイッたら鈴は役目終えようか……」

 律動が更に激しくなると、熱い杭がもっと熱くなり、レティシャの中へと出された。

「っくっ!…………あっ……レティ……」
「イッ………クぅ……ああッ……んああっぁぁぁっ……」

 レティシャの背に覆い被さる様に倒れるリーヒルが、放心状態のレティシャの耳にキスをし、項にキスマークを残した。

「気持ち良いよ……レティシャ……今日も愛してる」
「………わたくし………も………リーヒルを今日も………愛してます……」
「………出たくない………」
「鈴、取って下さい」
「…………入れておく?」
「嫌です……それに、良くないです……きっと」

 衛生的に綺麗ではない筈で、リーヒルも分かってはいるが、余程気に入ったのか、渋々出て掻き出す様に鈴を出した。

「………レティシャ……途中、レティシャの中から音が鳴らなかったのは、こんなに入り込んでたんだな……」
「…………や、やだ!やらしいです!リーヒル!」

 レティシャの蜜と、リーヒルの白濁が鈴の隙間に入って、ポタ、ポタ、と溢れていた。

「…………侍女達には見せたくないな……鈴は洗って置いておくか………」
「捨てましょうよ」
シたいからなぁ……あっ!」

 レティシャが、リーヒルが持つ鈴を奪うと、要らない紙に包んで捨てる。

「嫌です」
「…………分かった……だけど、まだレティシャが足りないな」
「…………わたくし、満足してますが?」
「鈴を捨てるのを了承したんだ。もう一回」
「…………あと一回ですよ?明日も忙しくされるのでしょう?」
「なるべく早くレティシャとの時間を取る為に詰めてるからね………おいで」

 レティシャを手招きするリーヒルの手は優しく色っぽい。

「っ!」

 それだけで、また求めてしまうレティシャだった。
 そして、翌日レティシャが身体のダルさを訴えて、医者の診察を受ける。

「ご懐妊かと」
「…………レティシャ!」
「…………本当ですか?」
「はい。月齢日から考えまして……来られてない様ですし………おめでとうございます、国王陛下、王妃陛下」

 まだまだ、レティシャとリーヒルの幸せな蜜月は続きそうだ。
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