養子王女の苦悩と蜜月への道標【完結】

Lynx🐈‍⬛

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 リーヒルが風呂場から出ると、レティシャは手首を解く事なく待っていた。

「レティシャは良い子だな」
「………本当は……コレ……嫌……思い……出……」
「っ!………す、すまない!直ぐに外す!」

 そうだった、とリーヒルは慌てる。
 グレイデル元公爵がレティシャの馬車の事故後、娼館に売った、と自供する様になったのは、投獄されてからの事だ。
 リーヒルは拘束されたレティシャを見ていた筈なのに、何故手首を結んでしまったのか。忘れていた、では済まされない。レティシャの事なのだから。
 リーヒルはレティシャの手首を解くと、心配そうに顔を覗き込む。

「ご、ごめん……」
「リーヒル……」
「っ!」
「試して……みます?」
「え?」
「リーヒル………は………解く……駄目……」
「なっ!」

 レティシャが、逆にリーヒルの手首を結ぶとはリーヒルも思ってはいなかった。

「多忙……な……リーヒル……を……癒します……ね?」

 何が起きるのか分からぬまま、レティシャはリーヒルを仰向けに倒す様に、唇を重ねる。
 レティシャが優位に立つキスは、リーヒルもお気に入りだ。レティシャから教わった閨事だ。リーヒルもレティシャの舌で反応は早い。

「んっ……レティ……」
「手………邪魔………」
「…………くっ…」

 レティシャにされるがままも、楽しめそうだとこの瞬間思ってしまう。
 城に帰って来た夜、酔っ払ったレティシャに翻弄されるのも悪くなかった。
 
「レティシャ……酒飲んでないよな?」
「飲んで……ません」
「っ!………レティシャ!ソ、ソレ……私は弱っ……」

 ソレ、とはリーヒルの胸の小さな蕾を、レティシャの舌で舐め上げる行為だ。レティシャの華奢な手で捏ねられるのも弱い。
 鍛えているリーヒルの胸板は、6つに筋肉が割れていて硬いが、その分その割れ目に舌を這うと、唸ってくれる。

「くっ!……また……同時に……」

 杭の先にも愛撫を始めたレティシャ。
 扱くのではなく、まだ完全に勃たない状態でもグリグリされれば、固くなり序章の汁もレティシャの指に絡まっていく。

「んあ、はっ……久し振りだから……早く射精そうだっ!」
「………リーヒル……」
「っ!」

 射精そうだ、と聞いたレティシャは、リーヒルの腰の上で、夜着を捲りパールの下着から光る蜜を滴らせながら、秘唇を開けた。
 愛撫をリーヒルにしながら、想像して濡らしていたらしい。

「の、乗ってくれる……のか?」
「………」
「っ!」

 レティシャにリーヒルが挿入って行く。膝で立ち、勿体ぶる様に腰を落とされていくのは、ゾクゾクとリーヒルはしてしまう。

「やらし……いな……本当に、レティシャから教わる事がまだ沢山ありそうだ……」
「………ふふふ……」
「だがな……レティシャ……私はされるよりシたい方の様だ……レティシャの中に居ると、どうも攻めたくて仕方ない」
「っ!………ああっ、あぁ……」

 もどかしくされて、疼いた杭は、奥に行きたいと言っている。
 リーヒルは下から腰を思い切り突き上げ、レティシャを浮かせた。

「あぁ、あっ、あ………」
「レティシャ!悪い………解かせて貰う!」

 ガウンの紐の先を歯で挟み、レティシャの優しさから緩めに結んでいたのだろう、直ぐに解けると、レティシャの腰を支えたリーヒル。

「乗馬等要らないんじゃないか?レティシャ……闊歩しているぐらいの振動だろ?」
「っ!」

 闊歩どころではない、動きはそうだが振動は滑走並みだ。

「………馬………と違……」
「どっちがいい?私と馬に乗るのと……」
「…………意地悪っ!」

 選べる訳はないではないか、とレティシャはリーヒルを見るが、快感ではリーヒルに勝てないだろう。だがそれを言えば、まだまだ頑張ろうとするに違いないリーヒルには言える訳がない。

「そうか………私か……」
「言って………な……」
「レティシャの中が言っている」
「っ!」
「可愛いな、レティシャ」

 ぱちゅ、ぱちゅ、と卑猥な音が大きくなり、レティシャの蜜がまた溢れているのが分かる。

「汚れてしまうぞ?……上のは脱いだらどうだ?」
「………脱げな……止ま……って……下さ……」
「分かった」

 また汚れては、またこの姿を見るのは、綺麗に洗い流さなければならないので、大事に扱いたい。
 リーヒルが腰を止め、レティシャは上のキャミソールを脱いだ。

「下………も……脱ぎます……」
「駄目………こっちはまだ楽しみたい……パールで擦られるの好きだろう?」
「………うっ……」
「ほら、期待して締め付けた……体位変えようか……両方、攻めてあげたいからね」

 リーヒルは身体を起こし、レティシャをリーヒルの足の上に寝かせる。そうすれば、秘蕾を触りやすい。

「………あぁっ……あ……」
「よく見えるね……それに、中も……ほら……此処に私の先が当たってる……違うか?」
「だ………駄目……触っ……ちゃ……」
「一緒に触って、の間違い?」
「ひぃっ……あぁ……あっん……」

 レティシャは優位に立ちたかったのに、主導権は直ぐにリーヒルに切り替えられ、久し振りの蜜夜は、またレティシャは抱き潰されて朝を迎えた。
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