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いつもと違う朝

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 夜が明ける。
 微睡み、夢の時間が終わりに掛かる。

「…………ジュリアナ。離れ難いが行かなきゃ……。」
「………うん。」

 結局、微睡んではどちらかが起きると、キスをしあい、眠れたような感覚はお互いになかった。
 それだけ、熱い甘い蜜の夜を過ごしたジュリアナとシヴァ。
 シヴァは防水スーツで肉体美を覆う。
 ジュリアナも身体を起こそうとするが、力が入らない……。
 体力には自信のあったジュリアナが今迄使った事の無い使い方をしたからだろう、下半身が違う物のように感じた。

「ここでいいよ、疲れたろ?まだゆっくり休んでたら?」
「でも………。」
「気にするな。」
「池の畔迄見送りたい。」

 ドアを開けようとシヴァに、シーツを身体に纏ったジュリアナは後ろから抱き着いた。
 しかし、その格好で外に出すわけにはいかないシヴァ。

「…………ジュリアナ。」

 シヴァは、ジュリアナに振り向き、抱き締める。

「……ジュリアナ、まだ俺達の関係は公に出来ない。それ迄、時折こういう逢瀬はしたいんだ。お互い我慢しなければ……。だけど、俺の心は常に君を思う事を忘れないで欲しい。愛してるよ、ジュリアナ。」
「…………シヴァ、私も愛してます。」

 棟を出ていったシヴァは、池の畔でジュリアナの部屋を見上げる。
 ジュリアナもまた池に入るシヴァを見送った。
 水平線が僅かに白く明るくなっている。
 シヴァを隠してくれる夜はもう終わる。
 名残り惜しそうに、シヴァは池に潜り、ジュリアナは水面が消える迄、見つめるのだった。
 ジュリアナのお腹の中に残る余韻と、初めての痛みの痕を残して………。

(ベッドのシーツ変えなきゃ…………。流石に見られたくない………。)

 レジスタンスに居た2年で、王女では出来ない経験もしてきたジュリアナ。
 王女ではやらしてくれない事も多かったが、手早くシーツを変え、痕だけ消した後、また夢心地に浸るジュリアナだった。
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