この剣に集う先は平和を望む【完結】

シヴァ視点①

　ジュディス達の後を付いていく、シヴァとソロ。

「………いいのですか？」
「何が。」
「ローザスに居られるのはもう分かってるのです。それなのにここでも入れ替わるおつもりですか？シヴァ様。」

　ジュディス達に自己紹介したのは、逆だった。

「…………まだ意図が分からんからな。」
「……貴方様は婚約者なのですよ。」
「だから何だ？………この結婚………いや国婚に何の意味がある。…………俺に資格等ないんだぞ？」

　シヴァは苛々し始めた様子。

「貴方様は王位継承者です。」
「…………兄上が居られる。」
「………シヴァ様……兄上様はもうカムラ国の人ではありません……。」
「…………では、何処に居る！」
「………そ、それは………兄上様の母上様の故郷としか………。」
「だから、それは何処だ、と聞いてもお前は言わないじゃないか！」

　暗い表情になるソロ。

「…………本当に知らないのです。カーネリアン様しか……。」
「チッ！………母上か……。」

　母の名前を出され、更に不機嫌になったシヴァだった。