束縛と緊縛の世界へ【完結】

Lynx🐈‍⬛

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 床に屈む由真は、桐生により抱き上げられ運ばれる。

「スカートは脱いだ方がいいんじゃない?」
「し、下着………ヘビロテだから!見られたくない!」

 そんな事は本当ではないが、羞恥心のがまだ強い由真は、スカートを脱いで見られたくないのだ。太腿迄上げてあるタイツが太腿に痕が残っている筈だし、下着も色気がある物では無く無地の色。男が昂ぶらせる様な物ではなかった。

「別にセックスするつもりないけど?」
「っ!………そ、それはそれで女としてのプライド傷付く……」

 由真に興味が無い、と言われている気がする桐生の言葉。

「あぁ、俺ね……裸体に縄の方が萌えるんだ。下着なんてただの服と一緒。それなら、下着無しで服の上から緊縛した方がまだいい。だって、サイズ合わない下着着てる女の裸、締め付けた痕付いてたりするの綺麗じゃないし」
「っ!」

 侮辱されてる、と由真は思ってならない。
 タイツのゴムの痕は絶対に脱ぐと付いてしまっているし、ブラジャーのサイズが合わなくなった物も、まだ着れる、と着る時もある。

「じゃ、じゃあ絶対に桐生さんの好みじゃないです!私!………今タイツだし、下着だってヘビロテの物着ちゃってるんで!」
「別に、緊縛するだけなら何だっていいけど?取材で来たんだよな?由真………経験せずに書けるならいいけど、モデルの気持ちになって書ける物を書けなくなるんじゃないか?」
「………そ、それは……」
「スカート汚れても良いならそのまま緊縛するけど?その代わり、ローター取るの見せてもらうが………」
「っ!………ひ、引かないで下さいね……スカート脱ぎます……から……」

 彼氏でも無いのに、ローターを取って貰うのは避けたい由真は、選択の余地は無かった。

「そうこなくっちゃ………あ、タイツも脱いだ方がいいかもね。締め付けるだろうし」
「………わ、分かりました……縛られたら、ローター取るのは自分でさせて下さいね」
「緊縛して、傍観させて貰って、俺が満足したらね」

 由真はスカートとタイツを脱ぎ、スーツのジャケットも脱ぐと、ブラウスだけだ。横座りしなるべく下着を見られない様に座ると、桐生は考え込んでいる。

「………眼鏡外してくれる?」
「………は、はい……」
「あと、ブラウスを胸元迄ボタン外して………うん、色っぽいね……」

 下着はもう先程のローターの振動で染みが作られ、桐生には見られてしまっていた。
 それなのに、縄の準備を由真の身体のサイズに合わせて、玉作りを作っている。

「っ!」

 その玉になった縄は何処に当てるのか、想像させる様に桐生は動いているからだ。

「いいね………その顔……エロい……」

 弛緩され、犯されている感覚を、ただ只管待ち、まだ緊縛される縄は由真には掛かってはいない。

「………腕を背中に回してくれる?」
「………こ、こうですか?」
「苦しかったら直ぐに言って……」

 胸を強調する様に背中に縄を回していた桐生だが、ブラウスの上からブラジャーのホックを外された。

「っ!………ブラ外した!」
「そりゃ、外すよ。圧迫感増すと、縛られた由真が苦しいだろ」

 胸元の谷間から緩められたブラジャーが浮くと、縄の邪魔にならない様にブラジャーは持ち上げられ、乳房の形がはっきりとブラウスから透けている。

「サイズ間違ってない?胸潰してただろ」
「…………胸……コンプレックスなんです……大きくて………」
「良くないから、合ったのにしなよ」
「っ!」

 男に言われて恥ずかしい事この上ない。
 由真より、由真の身体をもう理解している様な口振りだ。

「ちょっと………締めるよ……」
「っんあっ………」
「………いいね、エロ……」

 縄の玉結びが、下着の上の秘蕾部分に当たり、秘唇部分を擦られ、腹側から背中に縄が回った。
 甲高い、由真の声に興奮して来たのか、桐生も低く色気のある声で、囁いて来る。

「足も縛るよ」
「そ、それは………」
「今更?………下着には興味無いって言ったろ?しかも、サイズ合わない下着なんて尚更」

 只でさえ色気の無い下着だった由真だ。見られて恥ずかしくない下着でないのが悔やまれてしまう様に、桐生の声は由真を貶す。
 ショーでのモデル達の下着は淫靡で、色っぽい下着ばかりだった。和装のモデルは長襦袢も、色が鮮やかな物を着ていた。

 ---な、何で私……こんなの着てきちゃったの……

 男が唆られない下着は興味が無い、と劣等感さえ植え付けられた様な気持ちに追い込まれていく由真。
 何度も、蔑む言葉が由真の耳元で囁かれているのだ。

………そうでないと、緊縛してあげない」
「っ!」

 モデル達の様に縛られたい、と思えた瞬間、と言われている感覚になっていたのだ。

「………ご……め……なさ……」
「っ!」

 涙を目に溜める由真。それを耳元に桐生の唇が近い距離に居る桐生の喉が鳴ったのを、由真は聞いた。

「………次……桐生さ……の望む下着………にします……から………」
「………、好みじゃなきゃでもしようか?」
「………っ!」
「何だ?期待してるのか?お仕置き」
「………あ……違……」
「違わないな………変えなくてもいい。お仕置きして欲しかったらな……」

 陵辱や緊縛される事をずっと望んでいた由真だ。それが桐生に緊縛されて直ぐに、望みが叶い、M気質が開花してしまった様だ。
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