鬼畜皇太子は素直になれない【完結】

Lynx🐈‍⬛

文字の大きさ
上 下
17 / 58
侍女としてのアリエスの個室で♡

16

しおりを挟む

 アリエスの目の前にロティシュは屹立を晒す。

「同じ色だろ?」
「い、言わな………いで………下さいっ」
「新鮮でいいな…………アリエスは………足綴じてろよ…………挿入ったらアリエスも嫌だろ?」

 アリエスを後ろに向かせ、屹立を装飾品が着いたまま、アリエスの入口と蕾を擦るロティシュ。着けたままの行為は、ロティシュの防護策だ。想いが通じてない相手との房事の虚しさをロティシュは知っている。それでも大事にしてきたアリエスに同じ扱いをしたくない。蜜壺に入る棒は指1本分で、押し込めばロティシュの屹立も入ってしまうだろう。それを制御し、自制するつもりで、アリエスを後ろから求めていた行為に没頭するロティシュ。
 目の前で、腕の中で喘ぐ事を覚えたばかりの少女は、ロティシュを恨むかもしれない。だからこそ、と言ってしまった後悔に苛まれる事を分かっていながら、必死で腰を振る。
 擦り合う場所を見ると、白い肌の尻が、ふるふると震え、屹立にアリエスの蜜が絡まり、なんと淫靡な光景だとさえロティシュは思う。

「んあっ………駄目っ………」
「も………少し………ゔっ……」
「………やっ!………ドレス………」

 ロティシュはアリエスが着ているドレス毎、アリエスの前で屹立を抑える。飛沫が飛ばない様にする為だ。
 足の付け根でドクドクと蠢くロティシュの屹立は、チェーンを揺らし更にアリエスの蕾と蜜壺を刺激し、気持ちよさが止まらない。

「ドレスは洗えばいい………まだ汚れるからな…………アリエス……」

 そう、ロティシュは言うと、アリエスをベッドに押し出す。終わってない、とアリエスに言っている様に見えた。ロティシュを見れば明らかで、屹立がアリエスを求めていた。

「ま、まだ………終わって………」
「見れば分かるだろ…………足は綴じてろよ………自分を守りたいたらな」
「………も…………やぁ………」

 アリエスは、ロティシュに命令されて、こんな事をさせられていると思っている。ロティシュからの気持ち等全く気付かないまま、秘部を曝け出し、舐められて、擦られて気持ち良くなっている自分が情けなくて泣けてきてしまう。美しく着飾らせてくれたロティシュには申し訳ないが、貰ったドレスを大事にしたかった、とそれもまた悲しくて、何も抵抗等出来る訳は無い立場で、ただ手で顔を覆うしか出来なかった。

「…………くっ………ずずっ……」
「…………っ!………泣くな!!興醒めする!!」
「………も……し訳………ひっく……」

 泣いているアリエスに、如何していいか分からず、腰を一旦止めるロティシュ。アリエスの手を退かし、涙を拭うロティシュの手は優しく、心地良い。

「………付き合ってくれ」

 ただ、一言が出て来ないロティシュ。一言さえ貰えれば飛び込めるアリエス。だが長年続く侍従関係と、プライドが邪魔をしていた。
 アリエスは、それでもロティシュに触れられている事が幸せで嬉しくて、頷いてしまう。そんな事をすればロティシュが調子付くのが分かっている筈なのに、ロティシュを止める術が分からず、アリエスは求められるまま、ロティシュが離す迄付き合ってしまった。
 白濁まみれの杭をドレスの裾で拭き取るロティシュ。

「新しいドレスをまた贈る」
「…………要りません」
「だ、だが………」
「必要ありませんから………」

 アリエスは拭き取られた裾を自分に寄せ、ロティシュと目線を合わす事なく泣きそうな顔をし、涙を堪えていた。

「………分かった………だが、着けてたの外すから、足開けよ」
「……………」
「約束は約束だからな」
「……………早く……外して下さい!!」
「…………………」
「………っあっ!」
「……取れた………溢れた蜜、拭き取るから………」

 再び舐めて拭き取るつもりだったのだろう、ロティシュはアリエスの足を綴じさせないように抑え着けた。

「け、結構です!!お風呂入りますから!!」
「…………そうか………」
「もう………終わったのですよね?」
「あぁ……」
「出てってもらえますか?………今……お顔………見たくないん………です……み、見られたく………ない……ですし……」
「……………分かった……おやすみ……」
「おやすみなさいませ」

 ロティシュは素直に部屋から出て行こうとする。だが、扉の前で止まった。

「アリエス」
「…………まだ何かあるんですか!?」

 涙目で、ロティシュの背をベッドの上から見るアリエス。

「…………、これからも頼むから………呼んだら相手してくれ……」
「!!………嫌です!!…………もう………ロティ様………なんて…………嫌い………ひっくひっく………」
「!!…………命令だ!!いいな!!」
「……………あぁっっぁぁぁぁ………」
「っく!!」

 バタンッ!

 抱き締めたくても、拒絶されそうでロティシュは怖くなりアリエスの部屋から逃げる様に部屋へ帰る。泣き叫ぶアリエスの声が、頭から離れる事は無かった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる

しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。 いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに…… しかしそこに現れたのは幼馴染で……?

断る――――前にもそう言ったはずだ

鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」  結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。  周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。  けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。  他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。 (わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)  そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。  ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。  そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。 そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。 だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。 そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?

冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。 オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。 だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。 その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・ 「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」 「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」

将来を誓い合った王子様は聖女と結ばれるそうです

きぬがやあきら
恋愛
「聖女になれなかったなりそこない。こんなところまで追って来るとはな。そんなに俺を忘れられないなら、一度くらい抱いてやろうか?」 5歳のオリヴィエは、神殿で出会ったアルディアの皇太子、ルーカスと恋に落ちた。アルディア王国では、皇太子が代々聖女を妻に迎える慣わしだ。しかし、13歳の選別式を迎えたオリヴィエは、聖女を落選してしまった。 その上盲目の知恵者オルガノに、若くして命を落とすと予言されたオリヴィエは、せめてルーカスの傍にいたいと、ルーカスが団長を務める聖騎士への道へと足を踏み入れる。しかし、やっとの思いで再開したルーカスは、昔の約束を忘れてしまったのではと錯覚するほど冷たい対応で――?

悪役令嬢のビフォーアフター

すけさん
恋愛
婚約者に断罪され修道院に行く途中に山賊に襲われた悪役令嬢だが、何故か死ぬことはなく、気がつくと断罪から3年前の自分に逆行していた。 腹黒ヒロインと戦う逆行の転生悪役令嬢カナ! とりあえずダイエットしなきゃ! そんな中、 あれ?婚約者も何か昔と態度が違う気がするんだけど・・・ そんな私に新たに出会いが!! 婚約者さん何気に嫉妬してない?

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

処理中です...